ジョセル・マトへの電撃再関心

バレンシアは攻撃陣をさらに厚くするため、異なるプロファイルを持つ選手をリストアップして市場を探っています。ラルジー・ラマザニやハーヴェイ・エリオットのようなアタッカーの獲得交渉を進める一方で、前線の得点力を根本から底上げできるストライカーとして、現在無所属(フリー)となっているジョセル・マトに再び関心を示しています。

実はジョセルとバレンシアの間には、過去にあと一歩で契約という深い歴史がありました。2022年、当時スポーツディレクターを務めていたミゲル・アンヘル・コロナは、アラベスで圧倒的な存在感を放っていたジョセルの獲得交渉を極めて優位に進め、ほぼ合意にこぎつけていました。当時のホセ・ボルダラス監督もジョセルを『試合を決定づける存在』と極めて高く評価し、自身のプロジェクトの主軸として迎えることに完全に同意していました。

クラブはジョセルの代理人と3度にわたる交渉を重ね、数週間に及ぶ話し合いで契約は目前に迫っていました。しかし最後の土壇場になって、代理人側から想定外の『追加の手数料』が要求され、バレンシアがこれを拒否したことで交渉は一瞬にして決裂。ジョセルはその後、エスパニョールへと移籍することになりました。

それから4年が経過した現在、バレンシアの強化部はミゲル・アンヘル・コロナからリサンドロ・イセイやロン・グーレイCEOへと体制が変わりましたが、彼らもまたこの実績ある実力派ストライカーを高く評価しています。ジョセルは今でも獲得リストの上位に残されており、攻撃強化に向けた非常に魅力的な選択肢として再び脚光を浴びています。(via ElDesmarque)

市場残り2日の最終ロードマップ

デポルティボ戦でのあまりにも無残な敗北を経て、バレンシアは移籍市場の残り48時間で1件から最大4件の取引を成立させるべく、慌ただしいロードマップを進めています。すでにアルナウ・マルティネスを獲得して右サイドバックの穴を埋めたため、現在は完全に前線の攻撃力強化へと焦点が絞られています。

カルロス・コルベラン監督は、ピッチ上でのバリエーションを増やすために攻撃的アタッカーを最大2名補強することを強く要望しています。そのうち1名の獲得はほぼ確実視されているものの、2人目の獲得はこれからの選手の売却(放出)で得られる資金と選手登録枠の空き状況に完全に依存しています。

この鍵を握っているのが、セルタ・デ・ビーゴへの移籍を交渉中で、デポルティボ戦の遠征メンバーからも急遽除外されたポルトガル人MFアンドレ・アルメイダです。セルタのほかポルトガルの複数クラブが関心を示しているものの、バレンシア側は『彼を安売りするつもりは全くない』という強硬な姿勢を貫いており、要求額に達しない場合は残留させる構えです。もしアルメイダの放出が成立すれば、クラブは多大な人件費の余裕を生み出し、攻撃補強の2枚目の獲得へ一気に動くことができます。

また、攻撃的MFのダニ・ラバの退団、あるいはその他の予想外の放出劇が残り時間で発生した場合にも、さらなる補強資金と枠が確保されることになります。

こうした状況の中で、リヴァプールのハーヴェイ・エリオットの獲得交渉も続けられています。エリオット本人は、昨シーズンのアストン・ヴィラでの厳しい日々の後に新天地での復活を望んでおり、バレンシア移籍に対して非常に前向きです。しかし、彼の高額な年俸はバレンシアにとって極めて重い負担です。仮にリヴァプール側が給与の約半分を負担することを受け入れたとしても、バレンシアの現在の財務能力からは大きく逸脱しています。そのため、アルメイダやラバらの放出によって人件費(給与総額)を大幅に圧縮することができなければ、エリオット獲得は絵に描いた餅に終わってしまう現実があります。(via ElDesmarque)

マニセス空港でのサポーター大暴動

開幕から3試合を消化して勝ち点わずか1、さらには降格から這い上がってきたデポルティボを相手に最初の30分で自滅して3-1で完敗したバレンシア。この最悪の立ち上がりに、サポーターの堪忍袋の緒は完全に切れました。

ガリシアからの帰りの飛行機が深夜にマニセス空港へと着陸した際、ロビーには不満と怒りを極限まで溜め込んだファンが集結し、静まり返る空港を切り裂くような大ブーイングと罵声でチームを迎え入れました。

空港内では『コルベラン、辞任しろ!』という叫び声が響き渡り、疲れ切った選手たちに向けては『金目当ての傭兵ども!』という激しい侮辱が浴びせられました。さらに、サポーターは今回の惨状をもたらした元凶としてCEOのロン・グーレイに対しても怒りの矛先を向け、『すべての元凶、最大の戦犯』として直接厳しい言葉を突きつけるなど、現場はいつ衝突が起きてもおかしくない一触即発の緊迫した空気に包まれました。この騒動の様子は『El Chiringuito』などのカメラにも鮮明に捉えられています。

ファンによる徹底的な糾弾は、実はガリシア現地でも始まっていました。アウェイまで駆けつけた400人のバレンシアサポーターの一部は、試合終了後のスタジアム出口でチームバスを包囲。コルベラン監督の即時辞任、さらなる補強の実施、そしてキャプテンたちが自ら表に出て事の顛末を公に説明することを怒号とともに要求し、選手たちのあまりにも無気力な戦いぶりとプロとしての姿勢を激しく糾弾していました。

この事態の重さに、選手や指揮官も大きなショックを受けています。コルベラン監督は『言葉もない、恥ずかしい気持ちでいっぱいだ』と沈痛な面持ちで語り、ゴールキーパーのストーレ・ディミトリエフスキは『ピッチ上でもっと男気(ガッツ)を見せなければならない』と喝を入れ、ルイス・リオハも『フットボールというプロの倫理、闘争心が決定的に欠けていた』と認めざるを得ない状況に追い込まれています。

次節はホームのメスタージャにFCバルセロナを迎えるという最悪のタイミングです。信じがたい重圧と、完全に敵に回ってしまったサポーターからの視線に晒される中、チームは文字通り『恐怖か死か』の瀬戸際に立たされています。(via ElDesmarque / SPORT / Superdeporte)

ママルダシュヴィリの去就とリヴァプールの最新動向

かつてバレンシアの絶対的な守護神であり、ジョージア代表の英雄としてメスタージャの熱狂を一身に浴びていたギオルギ・ママルダシュヴィリ。昨夏リヴァプールが3000万ユーロで彼の保有権を獲得し、昨シーズンはレンタル契約でバレンシアに残留していましたが、今季から満を持してイングランドへ渡りました。しかし、プレミアリーグでの輝かしい挑戦を期待されたものの、世界最高峰のGKアリソン・ベッカーの壁はあまりにも厚く、ママルダシュヴィリはサブの立場に甘んじています。

しかも昨シーズン、限られたチャンスの中で公式戦に出場したものの、彼のスタッツは非常に厳しい現実を突きつけていました。プレミアリーグ10試合で18失点、チャンピオンズリーグでは7試合で10失点、さらに国内カップ戦でも3試合で6失点。かつてメスタージャで見せていた神がかり的なセービングからは程遠く、アンフィールドの守護神としての要求水準には到底満たない極めて不安定な数字を残すに留まりました。

リヴァプールはアリソン(契約は2027年まで、今年10月で34歳となるため一時は移籍の噂もありましたが現時点では絶対的な存在)をファーストチョイスとしつつも、将来をにらんだGK陣の若返り、特に信頼できる控えGKの確保に動いています。

その結果、リヴァプールはママルダシュヴィリをすでに放出市場(メルカート)に出しており、驚くべきことにその後釜として、ベルギーのヘンクに所属する『新しいクルトゥア』と呼ばれる超大物、18歳にして2メートルの巨躯を誇るGKルッカ・ブルフマンスの獲得を内定させました。ベルギーの市場専門家サシャ・タヴォリエリ氏によると、取引額は約3500万ユーロ(約55億円)にのぼるとされています。ブルフマンスのアンフィールド入りはママルダシュヴィリの去就と完全に連動しており、元バレンシアの守護神がこの数時間以内に他クラブへの移籍を決めれば、ブルフマンスは即座にリヴァプールに加入し、決まらなければヘンクへ1シーズンレンタルされる契約になっています。

一方で、マニセス空港で怒りを爆発させたバレンシアのサポーターからは、ママルダシュヴィリを売却して以降のクラブの補強体制に対して深刻な批判が噴出しています。ファンは、『ママルダシュヴィリを放出して以来、クラブはまともなGKプロジェクトを持たず、毎年毎年、実力のある正GK候補を物乞い(ローン)のように借りてくる悲惨な補強を繰り返している』とフロントを猛批判。レオ・ロマンを完全移籍で獲得して強固な土台を築き上げたデポルティボと対比し、場当たり的な選手管理を続ける現経営陣への不信感は募る一方となっています。(via SPORT / Superdeporte)

【本日の総括】

デポルティボに惨敗し、マニセス空港でのサポーターによる辞任要求と傭兵呼ばわりの怒号、そしてスタジアム出口の包囲網など、クラブはかつてない大嵐の中にあります。攻撃陣強化のためにジョセル・マトへの電撃的な再関心や、エリオット獲得、アルメイダ放出交渉など残り2日間の市場は極めて緊迫していますが、経営陣の無計画なチーム作りに対する不満はすでに限界を突破しています。次戦のFCバルセロナ戦は、チームの命運だけでなくクラブ全体の崩壊を防げるかどうかの壮絶な一戦になりそうです。