プレシーズンの順調な仕上がりとテルジッチ監督が導入した「ミニ休暇」の意図

アスレティック・ビルバオはエディン・テルジッチ新監督のもと、プレシーズンで極めて順調な仕上がりを見せています。今夏ここまでに戦ったプレシーズンマッチ6試合のうち、5勝1分と無敗をキープしており、直近のブルゴス戦でも0-3の快勝を収めて素晴らしいダイナミズムを維持しています。守備陣も非常に強固であり、2失点を喫した Eibar 戦を除けば、残りの5試合すべてでクリーンシートを達成しています。

このブルゴス戦の後、テルジッチ監督は選手たちに金曜日までのミニ休暇を与えるという異例の決断を下しました。金曜日にレザマの練習場へ戻り、最初の15分間をメディアに公開する形でトレーニングを再開する予定です。土曜日にも練習を消化し、日曜日にはフランスのマルセイルへ移動して17時30分からオリンピック・マルセイユとの親善試合に臨みます。

テルジッチ監督はこのミニ休暇について、『ここからプレシーズンの最終期間が始まる。本来ならバルセロナとの開幕戦に向けて準備が整っていたが、試合日程が延期された。そのため、ここで一度スケジュールを区切り、数日間のオフを選手たちに与えることにした。ここから開幕戦までの2週間半を使い、実力のある強力なライバルたちとの戦いに向けてしっかりと準備を整えていく』と、変則的な日程変更に柔軟に対応するための調整であることを明かしています。 (via Estadio Deportivo)

エースの復帰:イニャキ・ウィリアムズのゴールとテルジッチ監督が求める多様な役割

ガーナ代表としてワールドカップを戦い終えたキャプテンのイニャキ・ウィリアムズがチームに合流し、ブルゴス戦でプレシーズン初出場を飾りました。彼はこの試合でチームの3点目となるゴールを早速決め、完全復活をアピール。試合後にはスタジアムに詰めかけた多くの子供たちを中心とするファンからユニフォームを懇願されるなど、絶大な人気を集めました。

テルジッチ監督はイニャキについて、『イニャキにとって何よりも重要だったのは、今日プレシーズンで初めてピッチに立ってプレーできたことだ』と喜びを示しています。当初の予定よりも長い時間ピッチに立たせたことについては、『ジェレが体に違和感を訴えていたため、無理をさせてリスクを冒したくはなかった。そのために予定よりも長い時間イニャキを起用することになった』と説明しました。さらに、指揮官はイニャキをウイングだけでなく中央のポジションでも起用しており、『彼は過去にも複数のポジションをこなした経験があり、我々も将来的にその汎用性を期待している』と、戦術的な柔軟性を求めていく姿勢を強調しています。

一方で、クラブの伝説的OBであるアイトール・ララサバルは、イニャキのさらなる成長のために右ウイングの補強が必要だと提言しており、『イニャキ・ウィリアムズは長年にわたって非常に高いレベルでパフォーマンスを維持し続けているが、現在のチームにはあのポジションで彼を刺激するような競争相手が必要だ。逆サイドのウイングにはアレックス・ベレンゲルやニコ・ウィリアムズがいるが、イニャキがいるサイドのウイングにも、彼と競い合えるようなもう一人の実力者を獲得する必要があると確信している』と、選手層の拡充を求めています。今年32歳を迎え、クラブ公式戦500試合以上の出場を誇る大ベテランのイニャキは、昨季逃した欧州カップ戦への切符を掴むため、今季も攻撃の絶対的リーダーとして君臨します。 (via Estadio Deportivo)

新星 of 台頭:テルジッチ監督を魅了したペイオ・カナレスと古巣サンタンデールの未練

今夏のプレシーズンにおいて、21歳の若きミッドフィルダー、ペイオ・カナレスが最も大きな衝撃を与えています。バリカ出身のカナレスは昨シーズン、レーシング・サンタンデールへの期限付き移籍で武者修行を積んでいましたが、今夏のキャンプでテルジッチ監督の心を完全に掴みました。新シーズンはファーストチームに留まり、中盤の貴重な戦力として起用されることが確実視されています。

このカナレスの急成長と残留に、期限付き移籍先であったレーシング・サンタンデールは深い溜め息を漏らしています。サンタンデールのスポーツディレクターを務めるチェマ・アラゴンは、彼を再びチームに引き入れられなかった未練を率直に告白しており、『現在我々のチームに引き入れたいと強く望んでいるものの、それが叶わなかった唯一の選手は、先日のラレドでの試合で対戦相手として背番号28を着用しピッチに立っていたあの選手(ペイオ・カナレス)だ』と、その圧倒的な存在感を惜しんでいます。 (via ElDesmarque)

W杯覇者トリオの合流予定とプレシーズン最終盤のアタランタ戦に向けた青写真

スペイン代表としてワールドカップ優勝を果たしたウナイ・シモン、ラポルテ、ニコ・ウィリアムズの3選手は、長めの休暇を終えて8月10日の週にチームに復帰することが決定しました。

テルジッチ監督はこの世界王者たちの復帰プロセスもすでに計画しており、彼らの合流後最初の実戦機会として、8月14日に予定されているセリエAの実力者アタランタとの親善試合をターゲットに据えています。ここで3選手にプレシーズン初の出場時間を与えることで、来たるラ・リーガ開幕に向けて本格的な調整を進める方針です。アスレティックはその後、8月21日20時45分からレアル・サラゴサとのプレシーズン最終戦に臨み、開幕への最終仕上げを行います。 (via Estadio Deportivo)

構想外の選手たち:ハルレン・アギレサバラとゴロサベルの移籍市場における現状

新シーズンに向けた戦力整理の一環として、スポーツ部門はハルレン・アギレサバラとゴロサベルの売却活動を進めています。両選手はテルジッチ監督の構想から外れており、これまでのプレシーズンマッチでも出場機会を一切与えられていません。

特に昨シーズン、バレンシアへの期限付き移籍を経験したGKアギレサバラに関しては、1部昇格を決めたレーシング・サンタンデールが獲得に向けて強い関心を示していました。しかし、アスレティック側が提示した高額な経済的条件がネックとなり、交渉は破談となりました。

レーシング・サンタンデールのスポーツディレクター、チェマ・アラゴンは、『アギレサバラが我々の第一補強候補だったことは事実であり、選手本人もその代理人も、そしてアスレティック側もその熱意を十分に理解していた。しかし、アスレティック側が提示した条件は我々の経済的な許容範囲を大きく超えており、交渉は不可能だった。そのため、我々はすでに他のGK獲得に向けたターゲットに目を向けている』とコメントし、獲得を断念した経緯を説明しています。ゴロサベルも含め、彼らは1部リーグの他クラブからの具体的なオファーを待ちながら、個別の調整を続ける難しい立場に置かれています。 (via Estadio Deportivo)

変則的なラ・リーガ開幕日程:バルセロナ戦延期に伴う実質的な開幕セビージャ戦

アスレティック・ビルバオのラ・リーガ開幕戦は、ワールドカップの影響により通常とは異なる変則的な日程となりました。本来であれば開幕戦で対戦する予定だったFCバルセロナに、ワールドカップ決勝まで進出したスペイン代表などのメンバーが多数在籍していたため、この一戦は8月27日に延期されることが正式に決定しました。

これに伴い、アスレティックの新シーズンの公式戦初戦は、8月22日22時からサン・マメスで行われる実質的な開幕戦のセビージャ戦となります。さらに、リーグ第3節として8月30日21時30分からはセルタ・デ・ビゴとの対戦も組まれており、アスレティックはセビージャ戦に向けて、2週間半という十分な準備期間を確保して最高の状態でのスタートを目指します。 (via Estadio Deportivo)

【本日の総括】

ワールドカップの影響によるバルセロナ戦の延期というアクシデントを逆手に取り、テルジッチ監督は「ミニ休暇」を導入してチームのコンディション調整に万全を期しています。イニャキ・ウィリアムズの復帰と即ゴール、若きカナレスの台頭など明るい話題が多い一方、ウナイ・シモンら主力トリオの合流も間近に迫っており、無敗を誇る完璧なプレシーズンの勢いそのままに開幕のセビージャ戦へ照準を合わせています。