セットプレー強化への大改革

セルタは現代サッカーにおいて重要性を増しているセットプレーを改善するため、コーチングスタッフに2人のスペシャリストを招聘した。これは、来季のヨーロッパリーグ参戦という高い要求に応え、リソースを最適化するための措置である。クラブの意向は、ボールを保持し、常に相手ゴールを目指して主導権を握るというクラウディオ・ヒラルデス監督の明確なプレースタイルを変えることではなく、過去2年間で連続してヨーロッパリーグ出場権を獲得したそのスタイルに新たな武器を加え、チームの競争力をさらに高めることにある。

1人目のスペシャリストは、33歳のアルベルト・スアレスだ。彼は昨季までフベニル・ディビシオン・デ・オノールの監督を務め、セルタのユース組織全体でセットプレーのコーディネーターを担っていた内部の人材である。ヒラルデス監督も彼の能力を高く評価しており、今季からトップチームのスタッフとしてセットプレーを専門に担当する。スアレスは、マルコ・ガルセスSDの手引きによってクラブが協力関係を結んだ2人の世界的なセットプレーの権威から、直接その知識を吸収してきた。

その世界的権威の1人が、73歳のイタリア人、ジャンニ・ヴィオだ。彼は元銀行員でありながら、サッカーのセットプレーに関するウェブサイトを開設し、本を執筆したことでワルテル・ゼンガの目にとまり、2008年にカターニアのコーチングスタッフ入りを果たした異色の経歴を持つ。これまでにおよそ5000種類ものセットプレーのバリエーションを考案したと言われており、パレルモ、ミラン、SPAL、カリアリのほか、プレミアリーグのブレントフォードやトッテナムでも手腕を振るった。フィオレンティーナ時代にはヴィンチェンツォ・モンテッラ監督の下で、チームの72ゴールのうち30ゴールをセットプレーから生み出した実績を持つ。味方の選手を相手の壁の前後に配置する「トリプルウォール」を流行らせたのも彼であり、ユーロ2020ではイタリア代表のスタッフとして、決勝戦でのCKからのボヌッチの同点ゴールを導き優勝に貢献した。現在はアメリカ女子代表にも協力している。

もう1人の権威は、50歳の元デンマーク陸上選手であるトーマス・グレンネマルクだ。彼はスローインのスペシャリストであり、51.33メートルという世界最長スローインのギネス記録保持者でもある。投げる選手のバイオメカニクスに直接働きかけることで飛距離を劇的に伸ばすだけでなく、ユルゲン・クロップ監督時代のリヴァプールや、今年プレミアリーグを制したミケル・アルテタ監督のアーセナル、アヤックス、ドルトムントなどで指導を行ってきた。セルタのためにビーゴに3日間滞在した際には、スローインのスピード向上と他の選手との連携を最も重視して指導を行った。 (via Estadio Deportivo / SPORT)