ジローナFC
キャプテンであり守備の要でもある23歳の右サイドバック兼センターバック、アルナウ・マルティネス(Arnau Martínez)のバレンシアCFへの移籍は、公式発表を残すのみの事実上の確定事項となりました。アルナウは水曜日の午前4時頃に陸路でバレンシアに入り、午前9時半にはパテルナのスポーツシティ(Ciudad Deportiva de Paterna)に現れてメディカルチェック等の最終手続きを開始しています。
彼は今シーズン、すでにジローナの選手としてLALIGA Hypermotion(2部)で2試合に出場し、100%の体調を誇りながら1アシストを記録していました。この補強は、バレンシアを率いるカルロス・コルベラン(Carlos Corberán)監督の強い要望によるもので、コルベラン監督は『アルナウの状況は間近に迫っており、守備陣はこれで完了する。これからは攻撃のオプションに焦点を当てる』と明言していました。
移籍金の具体的な数値も判明しており、バレンシアが提示した最終オファーは固定500万ユーロに加えて100万ユーロの変動ボーナスという内容で、当初ジローナが設定していた800万ユーロの契約解除金よりも安価で決着しました。ただし、ジローナは将来の移籍(売却)時に移籍金の10%を受け取る権利を保有します。選手本人は2031年までの長期契約を結び、初年度の年俸250万ユーロからスタートし、最終5年目には300万ユーロに達する段階的昇給が保証されています。
キャプテンかつ絶対的レギュラーの流出は、2部リーグからの早期返り咲きを狙うジローナの再建計画(過酷な航海)にとって極めて大きな痛手となります。守備のパズルを早急に再構築しなければ、今後の昇格争いにおいて大きな障壁となることは避けられません。 (via Superdeporte)
CDテネリフェ
CDテネリフェは、プロサッカー(2部)への復帰を果たした今シーズン、アルバロ・セルベラ(Álvaro Cervera)監督のもとで開幕2連勝を飾り、完璧な勝ち点6スタートを切りました。その絶対的な主役となっているのが、チーム内で「 la pareja del gol (ゴールのペア)」と称されるFWエンリク・ガジェゴ(Enric Gallego)とMFナチョ・ヒル(Nacho Gil)のコンビです。ガジェゴは開幕2試合で2ゴールを挙げ、現在得点ランクトップに立っていますが、その2ゴール全てがナチョ・ヒルの見事なアシストから供給されています。
開幕戦のSDエイバル戦(アウェイ、1-0勝利)のゴールは、自陣での電撃的なボール回収から始まりました。ナチョ・ヒルが絶妙なコントロールから前線のスペースへスルーパスを送り、走り込んだガジェゴがボールをトラップすることなくダイレクトで逆サイドへ叩き込む完璧な先制弾。セルベラ監督も『彼をスピード勝負のために置いているわけではないが、見事なフィニッシュだった』と試合後に笑顔を見せました。
続く第2節のアルメリア戦(ホームのヘリオドロ・ロドリゲス・ロペス、2-1勝利、ナチョ・ヒルがサポーター投票によるMVPを獲得)では、攻撃が手詰まりになりかけたコーナー付近の局面が、ヘスス・アルバレス(Jesús Álvarez)からのパスをきっかけに打開されました。パスを受けたナチョ・ヒルが、相手DFの密着マークを背負いながら、一度後ろに戻すと見せかけたキックフェイント( amagó con repetir pase atrás )で前を向き、鮮やかに相手を抜き去る魔法のようなドリブル( magia )で侵入。そこから絶妙なクロスをゴール前に入れ、待ち構えていたガジェゴが泥臭く押し込んで逆転勝利を決定づけました。
ガジェゴはあと20日足らずで40歳を迎えますが、セルベラ監督は1戦目を60分、2戦目を70分で交代させるなど細かくプレイ時間を管理し、彼のスタミナとパフォーマンスを最大化しています。かつて3部リーグでの19得点で昇格をもたらしたこのベテランは、現在クラブ通算57ゴールを記録しており、かつての偉大なレジェンドであるロメル・フェルナンデス(Rommel Fernández)の持つ通算63ゴールまであと「6」に迫っています。数ヶ月前に現役引退の可能性を問われたガジェゴは『引退はまだずっと先の話だ』と不敵に語っており、ナチョ・ヒルも『3部(Primera RFEF)だけで通用する選手ではないこと、2部でもそれ以上のパフォーマンスができることを示したい』と決意を語っています。この2人の爆発力は、間違いなく昇格争いにおける最大の武器となります。 (via SPORT)
セルタ・フォルトゥーナ
今シーズン初のLALIGA Hypermotion(2部)昇格を果たしたセルタ・フォルトゥーナは、第2節のアンドラ戦(ホームのバライドス、観客7,000人)において、0-2のビハインドから後半だけで4得点を奪い、4-2で歴史的なセグンダ初勝利を達成しました。
この大逆転劇(レモンターダ)は、彼らにとっては「奇跡」ではなく、もはや「いつもの日常( costumbrismo )」の再現に過ぎません。フレディ・アルバレス(Fredi Álvarez)監督が率いるチームは、昨季の3部リーグでも、先制を許した試合から実に「9回」も逆転勝利を収め、同リーグの1シーズンにおける最多逆転記録を更新(それまでの最高記録は2021/22シーズンのラシング・サンタンデールの6回)していました。今回のアンドラ戦の勝利で、わずか1年足らずの間に二桁(10回目)となる公式戦逆転劇を記録したことになります。
昨季の逆転のスタッツは非常に詳細かつ驚異的です。最初の逆転劇は10月25日の第9節ラシング・フェロル戦(ホーム、2-1)で、相手の先制後にGaviánとÁlvaro Marínのゴール(57分、78分)で逆転。その2週間後にはタラベラ戦で前半に0-3とされる絶望的な展開から、後半に怒涛の反撃を見せ、アディショナルタイム( descuento )にSomuahが極限の決勝ゴールを叩き込んで4-3で大逆転。さらに11月30日のアウェイのアビレス戦(1-2逆転勝利)、15日後のレザマでのビルバオ・アスレティック戦では相手に先制されながらも、アディショナルタイムの92分にHugo González、97分にSomuahが連続でゴールを決めて1-2で逆転しました。
第二循環(後半戦)に入ってもこの傾向は衰えず、2月15日のホームでのアビレス戦では相手に2度もリードを奪われながら、Hugo González、Somuah、Marín、Burcioのゴールで4-2と逆転。アウェイのラシング・フェロル戦でも先制された後にMarínの2ゴールで1-2で勝利。アウェイでのビルバオ・アスレティック戦でも劇的なアディショナルタイム逆転劇。唯一先制されなかったオーレンセ戦(2-4勝利)でも、Marínのゴールで先制した後にRaúl HernándezとGuerreroにゴールを決められて一時逆転を許したものの、そこからHugo González、Somuah、De la Iglesiaのゴールで再逆転。昇格プレーオフ準決勝のCE Europa戦でも、現在アンドラにいるジョルディ・カノに2点を先行されながら、延長戦の末に3-2で逆転に成功していました。
この驚異的な勝負強さと、失点しても全く崩れないタフな精神構造は2部でも際立っており、2部定着に留まらず中位以上の勢力図に大きな混乱をもたらす強力な刺客となっています。 (via SPORT)
FCアンドラ
FCアンドラは、バライドスで行われたセルタ・フォルトゥーナ戦において、悪夢のような大逆転負けを喫しました。
試合は、かつてフォルトゥーナを昨季のプレーオフで苦しめたジョルディ・カノ(Jordi Cano)らの目覚ましい活躍によって、前半開始早々に2-0と完璧なリードを奪う理想的なスタートを切りました。しかし後半に入ると、ホームチームの破壊的なパワーに守備陣が完全に圧倒され、手も足も出ないまま4失点を献上。2-4で勝ち点3を文字通り強奪される形となりました。
前半の圧倒的なアドバンテージを維持できなかった精神的な脆さと、プレッシャーに耐えきれず崩壊した守備のパズルは、LALIGA Hypermotionでのシーズンを戦い抜く上で深刻な課題です。チームはこの大打撃からの立ち直りが急務であり、守備組織の根本的な立て直しを行わなければ、早期に降格圏内へと転落する危機に直面しています。 (via SPORT)
CDカステリョン
CDカステリョンは、第2節のCEサバデル戦を0-0のドローで終え、次節(月曜夜21:30)のセルタ・フォルトゥーナ戦(バライドス)に向けて準備を進めています。カステリョンは現在変則的な週間スケジュールにあり、木曜日までチーム練習を行わずリフレッシュ期間を設けています。
最大の関心事は、前節サバデル戦のウォーミングアップ中に急な筋肉の痛み( pinchazo muscular )を訴え、予防措置として急遽欠場したデンマーク人アタッカー、アダム・ヤコブセン(Adam Jakobsen)の回復状況です。パブロ・エルナンデス(Pablo Hernández)監督は『ヤコブセンの状況は慎重に数日間の推移を見守り、リスクは避ける』方針を示しており、月曜の試合に向けて焦らず段階的にグループへ合流させる予定です。
一方、サバデル戦(0-0)におけるファン投票では、42%という圧倒的な票を獲得したフランス人DFジェレミー・メロ(Jeremy Mellot)がMVPに輝きました。彼は本来の役割ではない急造センターバックとして起用されましたが、終始安定したカバーリングを披露しクリーンシート達成の最大の原動力となりました。2位にはトップ下のイスラエル・スエロ(Israel Suero、21%)、3位には同じくCBで好調を維持したアルベルト・ヒメネス(Alberto Jiménez、11%)が選出されています。
現在カステリョンは1勝1分、無失点の勝ち点4で好スタートを切っており、次節のフォルトゥーナ戦は初期のプレーオフ進出枠争いに向けた最初の大勝負となります。 (via SPORT)
CEサバデル
昇格組ながら極めて強固な守備戦術を証明し続けているCEサバデルは、第2節で同じく好調のCDカステリョンをホームに迎え、手堅いクリーンシートで0-0の引き分けに持ち込み、貴重な勝ち点1を積み上げました。
守護神ディエゴ・フオリ(Diego Fuoli)を中心に、組織された完璧な守備ブロックはカステリョンのアタッカー陣を一切侵入させず、相手の決定機を完全にシャットアウトしました。
この組織的な守備力はセグンダのタフなシーズンを生き抜くための最重要ファクターであり、勝ち点を手堅く拾い続けることで、残留だけでなく上位をも伺う堅実な土台を固めています。 (via SPORT)
コルドバCF
コルドバCFは、今夏の移籍市場閉幕(8月31日)が迫る中、守備組織をさらに強固なものにするため、海外市場へ本格的に舵を切っています。スポーツ委員会(フアニート、ラウル・カマラ、アントニオ・フェルナンデス・モンテルビオ)は、国内市場に適した候補が見つからないため、海外の有能な選手をリストアップしています。
その筆頭候補が、オランダのADOデン・ハーグに所属する26歳のベルギー人センターバック、マッテオ・ワーム(Matteo Waem)です。1.89メートルの高さを誇る左利きの長身CBで、今シーズンすでにエールディヴィジで3試合に出場(チームは3連敗)して実力を示しています。ワームは今年3月にADOとの契約を2028年まで延長したばかりですが、その高い戦術理解度と身体能力にコルドバが強い関心を寄せています。
また、主力左サイドバックだったイグナシ・ビララサがブルゴスCFへ移籍したことを受け、左サイドバックの補強についても検討しています。しかし、クラブの基本方針は『補強のための補強は絶対にしない』というもので、現有戦力のダニ・タセンデ(Dani Tasende)などで十分に対応可能であると見ており、完全にクラブを納得させる選手が見つからない限り、無理な取引は行わない冷静さを保っています。 (via SPORT)
レアル・スポルティング・デ・ヒホン
レアル・スポルティング・デ・ヒホンは、コルドバCFが補強のターゲットとしているADOデン・ハーグの26歳ベルギー人CBマッテオ・ワーム(Matteo Waem)の獲得に向け、オフピッチでの直接対決に参戦しました。
今夏のスポルティングは、ComoからDFアンドレス・クエンカ(Andrés Cuenca)をレンタルで獲得し、VeneziaからFWアントニオ・カサス(Antonio Casas)を買い取りオプション付きレンタルで手中に収めるなど、実力派の補強を矢継ぎ早に行ってきました。
これに加え、1.89メートルの守備の壁であるワームを獲得し、ディフェンスラインのパズルを完成させる狙いがあります。昇格枠を直接争うライバルチームであるコルドバとの市場での衝突は、今シーズンの順位争いの結果にも大きな影響を及ぼす可能性があります。 (via SPORT)
ブルゴスCF
ブルゴスCFは、左サイドバックの補強を完全に終わらせるため、コルドバCFからイグナシ・ビララサ(Ignasi Vilarrasa)の獲得を完了させました。
前シーズンにコルドバで絶対的な信頼を得ていた左ラテラルであるビララサの加入は、ブルゴスの今季のディフェンスパズルに多様性と厚みをもたらします。守備陣の再編に成功したブルゴスは、2部リーグの上位を脅かし、昇格争いに食い込むための準備を着実に完了させました。 (via SPORT)
【本日の総括】
今節、LALIGA Hypermotionは移籍市場の最終盤と相まって、オフピッチ・オンピッチともに激しい戦いが繰り広げられています。
オンピッチでは、テネリフェが黄金コンビの破壊力を武器に開幕2連勝と、昇格に向けた野心を最大限に証明しました。また、昇格組のセルタ・フォルトゥーナが伝統の「大逆転遺伝子」を2部の舞台でもいかんなく発揮し、アンドラから劇的な勝利を挙げてリーグを驚かせています。カステリョンとサバデルは手堅い守備で上位を虎視眈々と狙っています。
一方、オフピッチでは移籍交渉が最終局面を迎えています。ジローナは絶対的キャプテンであるアルナウ・マルティネスが流出するという大激震に見舞われ、守備の再編成が急務となりました。また、マッテオ・ワームを巡りコルドバとスポルティングが激しい争奪戦を繰り広げ、ブルゴスがコルドバからビララサを強奪して守備強化に成功するなど、オフピッチの取引結果が今後の昇格・降格レースのパワーバランスに直接影響を与えることは間違いありません。
