チャンピオンズリーグ 2026/27 リーグフェーズの対戦相手が決定:悲願の16度目制覇への旅路
モナコで開催されたUEFAチャンピオンズリーグ 2026/27 シーズンのリーグフェーズ抽選会が行われ、レアル・マドリードが対戦する8つの対戦相手が決定しました。決勝戦が2027年5月5日にマドリードのワンダ・メトロポリターノで開催される今大会で、クラブは16回目の王座獲得を目指します。
マドリードの対戦相手と試合会場は以下の通りです。
[ホーム試合(サンティアゴ・ベルナベウ)]
・インテル(イタリア)
・PSV(オランダ)
・RBライプツィヒ(ドイツ)
・シャフタール・ドネツク(ウクライナ)
[アウェイ試合(敵地)]
・アーセナル(イングランド)
・ローマ(イタリア)
・LASKリンツ(オーストリア)
・AEKアテネ(ギリシャ)
この抽選結果は、各対戦相手やクラブの現状において様々なドラマや因縁、そして戦術的な背景をはらんでいます。
[インテル(ホーム)]
セリエAおよびコッパ・イタリアのディフェンディングチャンピオン。クリスティアン・キヴ監督のもと、ラウタロ・マルティネスを大エースに据えた伝統の3-5-2システムを頑なに維持しています。今夏はストーンズ、スペンス、カーティス・ジョーンズといったイングランドから強力な補強を行い、守備と中盤のクオリティを底上げしています。
過去19回の対戦でマドリードが10勝を挙げていますが、1964年の決勝戦で敗れた苦い記憶もあります。そして何より、ジョゼ・モウリーニョ監督にとっては、2010年にインテルを率いて三冠を達成し、CL優勝を飾った思い出深いベルナベウの地で古巣と相まみえるという、極めて特別な再会となります。
[アーセナル(アウェイ)]
プレミアリーグを制し、昨季CL決勝でPSGに惜しくも敗れた欧州最難関のライバルの一つ。ミケル・アルテタ監督率いるチームは、ブカヨ・サカやデクラン・ライスを中軸に、今夏はブルーノ・ギマランイス(8700万ユーロ)、エズリ・コンサ(6000万ユーロ)、ツォリス(4000万ユーロ)を補強して選手層を大幅にアップ。さらにエース級アタッカーのフリアン・アルバレス獲得を諦めておらず、その資金力も脅威です。
マドリードにとっては雪辱の機会です。2024/25シーズンのCL準々決勝では、敵地エミレーツで3-0、ベルナベウで2-1と、2戦合計1-5という大敗を領しているため、激しい復讐心に燃えています。
[ローマ(アウェイ)]
2018/19シーズン以来、8年ぶりのCL復帰を果たしたイタリアの名門。攻撃的なサッカーを信奉するジャン・ピエロ・ガスペリーニ監督が就任し、マレンとディバラの強力な2トップを軸に、マヌ・コネ、カストロ、モリーナ、モラ、ウェズレイといった走力と技術を兼ね備えたアグレッシブな集団です。モウリーニョ監督にとっては、かつてカンファレンスリーグを制し、ヨーロッパリーグ決勝まで導いたローマの地オリンピコ・スタジアムへのエモーショナルな凱旋となります。
[RBライプツィヒ(ホーム)]
マルティン・デミチェリス新監督(元マジョルカ監督)が就任し、縦に速いアグレッシブなスタイルを追求しています。昨季の主力だったヤン・ディオマンデをマドリードへクラブ史上最高売却額となる総額1億2500万ユーロ(+ボーナス)で売却。彼の穴を埋めるためにクリストファー・エンクンクがレンタルから復帰しています。ディオマンデにとっては、自身のキャリアの飛躍を支えた古巣とのいきなりの直接対決となります。過去4回の対戦成績はマドリードの2勝1分1敗です。
[シャフタール・ドネツク(ホームとして対戦)]
アルダ・トゥラン監督が率いるウクライナ王者。コパ・エリアス、ネウェルトン、ペドリーニョ、イサキ、ヴィニシウス・トビアスといった伝統的なブラジル人タレントがズラリと揃います。今夏は主力のスダコフを2000万ユーロでベンフィカに売却しましたが、代わりにメンドーサやブルーニョを獲得。シャフタールはウクライナ国内の情勢により、今季のCLホームゲームをチェルシーとの合意のもと、ロンドンのスタムフォード・ブリッジで行います。そのため、マドリードにとっては長距離移動の少ない「アウェイ戦」となります。過去には2020/21シーズンにヴァルデベバスで2-3で苦杯をなめさせられた波乱の歴史もあります。
[LASKリンツ(アウェイとして対戦)]
61年ぶりに欧州最高峰の舞台に帰ってきたオーストリアの古豪。かつてレアル・ソシエダでもプレーしたディートマー・キューバウアー監督が率い、予選プレーオフではセルティック相手に1stレグ3-0から、2ndレグで5-4という劇的な大逆転劇を演じて本戦への切符を掴み取りました。エースのモーゼス・ウソルや、元バルサのボハルデの甥であるメライロ・ボハルデを擁します。マドリードとはクラブ史上初の顔合わせとなります。
[AEKアテネ(アウェイ)]
ギリシャ王者として8年ぶりにCLに臨む古豪。マルコ・ニコリッチ監督が率い、昨季リーグ戦で29試合17ゴールを挙げた元マドリーのストライカー、ルカ・ヨヴィッチが絶対的な大エース。マイェル、アリアガ、ズブコフといった実力派も今夏に加入。実はマドリードはCLでAEKアテネに一度も勝ったことがなく、2002/03シーズンにはアウェイで3-3、ホームで2-2といずれも引き分けています。
[劇的な世代交代と個人の悲願]
現在マドリードに登録されている26名の選手のうち、実に11名がチャンピオンズリーグの優勝を経験していません。今夏に加わった6人の新戦力の中でも、CL優勝経験があるのはマンチェスター・シティで戴冠したベルナルド・シウバのみで、残りの5名は今大会が初のCL挑戦となります。これはカルバハル、ナチョ、クロース、モドリッチといった前人未到の栄光を築いたレジェンドたちが一斉に退団した後の、本格的な世代交代を物語っています。
キリアン・ムバッペにとっても、CL制覇はキャリア最大の悲願です。『自分が加入したことで前シーズンの王者の調和が乱れた』という周囲からの批判的な声を沈めるために、この大会での活躍は必須です。
また、ジョゼ・モウリーニョ監督自身にとっても、最後にCLトーナメントを勝ち抜いたのはチェルシーを率いていた2014年4月(PSGを破った準々決勝)まで遡り、12年4ヶ月もの間、本戦のノックアウトステージでの突破から遠ざかっているため、この大会への思いはひとしおです。
エミリオ・ブトラゲーニョ広報部長は、今回の結果について次のようにコメントしました。
『この大会はいつだって極めて要求が高く、すべての試合が均等に厳しく、難しいものになる。相応しいメンタリティを持って臨まなければならない。私たちの目標は上位8チームに入り、最初のプレーオフを回避して直接ラウンド16へ進出することだ。そのために全力を尽くす。過去2シーズン、マドリードは新フォーマットで8位以内に入れず、過酷な12月のプレーオフを強いられてきた(24/25はマンチェスター・シティ、25/26は当時モウリーニョ監督率いるベンフィカを突破)。プレーオフはカレンダー的にも肉体的な負担が重く、早期敗退のリスクが伴う。最初の数試合で確実に勝ち点を積み重ね、チームが自信を得て上位で終えることが重要だ。クラブは今夏、非常に大きな投資を実行し、世界最高峰の選手たちを揃え、さらに経験豊富で選手から最高の力を引き出す術を熟知しているモウリーニョが戻ってきた。私たちは今シーズンを多大な希望とともに生きており、マドリードにとって素晴らしい1年になると信じている』
また、ラ・リーガの滑り出しについてはこう付け加えています。
『非常に良いスタートを切ったが、まだ本当に始まったばかり。ワールドカップを戦った選手たちが段階的に合流している最中だ。前節ベルナベウで見せた4-1の素晴らしいパフォーマンスは、マドリーファン全体にとって強力な感情的後押しになった。要求は常に高いが、この選手層ならファンの期待に必ず応えられるはずだ』
(via SPORT / Mundo Deportivo / MARCA / AS / ElDesmarque / Estadio Deportivo)