歴史的ゴールラッシュ!オササナを5-2で粉砕しリーグ単独2位へ躍進

アラベスは本拠地メンディソルサで、今シーズン無敗と絶好調だったオササナを5-2という衝撃的なスコアでなぎ倒しました。これで今季3勝1分け、総勝点は「10」となり、クラブ創設100年を超える歴史の中でラ・リーガ1部における「史上最高の開幕スタート」を達成。1999-2000シーズンに記録した開幕4試合での勝ち点9(3勝1敗、最終的に6位で終えたシーズン)を上回り、現時点でバルセロナに次ぐリーグ単独2位に浮上するという誰もが予想し得なかった輝かしい状況を作り出しています。これまでにヘタフェ、ラージョ・バジェカーノ、ビジャレアル、そして今回のオササナと対戦し、無敗をキープしています。

試合は立ち上がりから電撃的な展開を見せ、4分にオササナの主砲ブディミルにディフェンダーのヴィル・コスキがかわされゴールキーパーとの1対1を作られる大ピンチを迎えましたが、守護神シベラが抜群のセービングで立ちふさがりました。そこから徐々に主導権を握ったアラベスは終わってみれば5得点の大爆発。後半54分にはスタンドの観客がめまいを起こして倒れる緊急事態が発生し、ムルシア出身のホセ・マリア・サンチェス主審が試合を約1分間一時中断する場面もありましたが、迅速な救護活動により観客は自力で歩いて退場し、無事に再開されました。チケットは完売となり、18,920人のファンが詰めかけたメンディソルサは終始狂喜乱舞の熱狂に包まれました。(via Estadio Deportivo / Mundo Deportivo / AS)

エースの狂宴!ボジェの圧巻ハットトリックとマリアーノ完全復活のゴール

ストライカーのトニ・マルティネスがひらめ筋の負傷で欠場を余儀なくされる中、キケ・サンチェス・フローレス監督はルーカス・ボジェとマリアーノ・ディアスを初めてツートップで同時起用する攻撃的な決断を下しました。この大勝補が見事に的中します。

まずは27分、ピッチ中央でのルーズボールからマリアーノが頭で繋ぎ、それを受けたボジェがエリア外から地を這うような鋭いロングシュートを放って先制点を奪います。さらに36分には、キーパーのロングキックから相手ディフェンダーのカテナがトラップミスした隙を見逃さず、マリアーノが瞬時に奪い去って右足で流し込み追加点。マリアーノはこれで今季3ゴール3アシストと、完全に「第二の青春」を謳歌しています。

オササナのブディミルの反撃を受ける中、51分にはこの日最大のハイライトが訪れます。カルレス・アレニャからのパスを受けたボジェが、ゴールまでおよそ30メートルの位置からダイレクトで右足を一閃。放たれた強烈なミサイルは美しい放物線を描きながらゴール右上隅の死角へ突き刺さる、今季のリーグ最優秀ゴール候補に値するスーパーボレーとなりました。その後、アブデ・レバシュがエリア内でブディミルを引き倒してペナルティキックを献上し(レバシュにはイエローカード)、再び1点差に迫られるも、68分にボジェはアンヘル・ペレスからの極上のクロスをヘディングで叩き込んでハットトリックを達成。85分にミゲル・ロドリゲスと交代するまでピッチで輝き続けました。

これでキケ体制下の16試合でのクラブ総ゴール数31点のうち、じつに22得点(全体の73%)をフォワード登録の選手たちが叩き出していることになり、指揮官のストライカー育成力が光っています。監督も『トニ・マルティネス、マリアーノ、ボジェ、あるいはマーニャスのような選手たちがゴールを決めてくれるのが本当に嬉しい。私たちは彼らに大きく依存しているし、素晴らしいパーソナリティを持っている。だからこそツートップでの起用に踏み切った』と、FW陣への絶大な信頼を明かしました。(via MARCA / ElDesmarque / Estadio Deportivo)

右サイドの支配者ペレスのアシストショーとイバニェスの「美しき恩返し弾」

この試合でピッチ右サイドを完全に制圧していたのが、サイドバックのアンヘル・ペレスです。指揮官が『完全に疲れていると思っていたが、彼には第二の風(セカンドウィンド)が吹いていた』と驚嘆するほどの並外れたスタミナでアップダウンを繰り返し、オササナの守備陣をズタズタに引き裂きました。ボジェのハットトリックとなる4点目のヘディングを極上クロスでアシストしたのみならず、試合の最終盤である90分にも自慢の機動力が爆発します。

エリア内で相手DFブレトネスの股を抜く華麗なドリブルで突破し、ピンポイントの浮き球を供給。これに走り込んだパブロ・イバニェスがヘディングで叩き込み、勝利を決定づける5点目の「マニータ」を完成させました。イバニェスにとってオササナはユース時代を過ごした古巣であり、ゴール直後はかつてのチームメイトや古巣への敬意を表して両手を挙げ、過度なセレブレーションを自制しました。

試合前、イバニェスは『私にとってオササナは常に我が家であり、特別なダービーマッチになります。今週は地元の友人や家族とからかい合ったりもしましたが、勝負は別です。日曜日だけは彼らに今季初黒星を喫してもらい、その翌週からは素晴らしい戦いを見せてくれればいい。私たちはホームのメンディソルサを絶対に破られない要塞にする必要があります』と笑顔で語っていましたが、まさにその言葉通りの素晴らしいゴールとなりました。(via SPORT / AS / Mundo Deportivo / MARCA)

「人生はダンス!」キケ監督の勝利の哲学と重傷を負ったミケルへ捧ぐ誓い

歴史的な勝利を挙げたキケ・サンチェス・フローレス監督は、記者会見で喜びを爆発させました。

『今日の勝利には、何ひとつ不満を言う余地などありません。守備のエリア対応について少し改善したい部分はありましたが、選手たちは非常にエネルギッシュで、独自のアイデンティティを持ち、足を動かし続け、美しいゴールをたくさん決めてファンと一体になりました。本当に素晴らしい一日です。地道にハードワークを重ねてきたご褒美が、今日のような形で返ってくる。チームの中にこれほどの幸せが満ち溢れているときは、それを抑え込まずに存分に楽しむべきです。人生はダンスのようなものですから、私たちは踊り続けなければなりません』と、独自の哲学を語りました。

また、戦術的に導入した「5-3-2」のシステムについては『このシステムを採用することで、相手がどこを起点に攻撃を組み立て、どこで数的優位を作ろうとしているかを見極めたかった。システム自体の問題ではなく、守備の高さの問題でした。守備陣の背後に広大なスペースを残した方が結果的にゴールを遠ざけて良い守備ができる、という概念を選手たちに納得させるのは非常に難しいことですが、今回のような大勝利がその確信を強めるための大きな手助けになってくれます。私たちはシンプルな攻撃を求めており、クロスやセカンドボールを狙うことが効率的なゴールに繋がっている』と、戦術的意図を明かしました。

さらに、右膝前十字靭帯断裂の重傷を負ったロッカールームのリーダー、ミケル・ロドリゲスをサポートするため、選手たちは試合前に「Eutsi Mikel(耐えろ、ミケル)」と書かれた特別仕様のTシャツを着用して入場。マリアーノも得点後に彼のユニフォームを誇らしげにスタンドへ掲げました。これに対し指揮官も『私たちはミケルを本当に心から恋しく思っています。この勝利は彼に捧げるものです。彼は非常に高い基準をこのポジションに残していきました。これからあそこでプレーしようとする者は、全員が彼の残したレベルに到達しなければなりません』と、強い絆を強調しました。(via Estadio Deportivo / Mundo Deportivo / MARCA)

夏の移籍市場の総括とアラベスの絆、シベラが2030年までの長期契約を決断した理由

今夏の移籍市場では、最終日に慌ただしい動きを見せる他クラブとは対照的に、アラベスはわずか4人の補強のみで静かに市場を終えました。しかし、キケ監督は新戦力を完璧にチームへフィットさせ、強固なチーム作りを進めています。このアットホームな団結力は、選手たちのクラブへの忠誠心にも現れています。

契約が今季限りで満了するため去就が注目されていた不動の守護神アントニオ・シベラですが、他クラブからの誘惑に惑わされることなく、2030年までの4年間の長期契約延長に合意したことが明らかになりました。シベラは残留の理由について『このクラブと私が築いてきた愛情と敬意を考えれば、ここでの冒険を続けることに何の迷いもありませんでした』と、クラブへの絶大な忠誠を口にしています。

また、今シーズン左サイドハーフとして完全に頭角を現し、下部組織から這い上がってきたアブデ・レバシュも『このチームは本当に一つの大きな家族なんです』とチームの団結力を証言しています。レバシュは2年前にグラナダへのレンタル移籍を経験したものの、ヴィトリアに戻ってからはキケ監督の信頼を勝ち取り、今や左サイドの絶対的な主役としてユシをベンチに追いやる存在へと成長しました。この固い絆と家族的な愛こそが、歴史的な2位躍進というシンデレラストーリーを支える真の原動力となっています。(via AS / MARCA)

【本日の総括】

オササナを5-2で粉砕し、歴史的な開幕4戦で勝点10を積み上げたデポルティーボ・アラベス。ボジェのハットトリックやマリアーノのゴールなど、キケ監督が研ぎ澄ましたFW陣の決定力と、ピッチ内外での驚異的な結束力が、リーグ2位という最高のご褒美をもたらしました。