ディエゴ・シメオネ監督の苦悩と信念
2011年12月にグレゴリオ・マンサーノ元監督の後任として就任して以来、今シーズンで実に15年目の指揮を執るレジェンド、ディエゴ・シメオネ監督。彼はアトレティコに合計8つのタイトルをもたらし、2度のチャンピオンズリーグ決勝に導くなど、かつて不名誉なイメージで呼ばれていたクラブを、レアル・マドリードやバルセロナの二大巨頭と対等に渡り合える強豪へと押し上げました。しかし、積み上げてきた偉大な歴史の裏で、その要求の高さによる心理的負担も大きくなっています。
シメオネ監督はインタビューにおいて、かつては勝つことが純粋な幸せであったのに対し、現在では高いレベルに達したゆえに勝利が安堵感に変わったと明かしました。現在の状況について、『今は苦しんでいます。なぜなら、私たちはクラブをより世間の目に晒される高い位置へと導いたからです。そこでの要求は極めて高く、私たちの責任はとてつもなく重いのです。もはや良いシーズンを送るだけでは不十分なのです』と、さらなる高みを目指することの難しさを語りました。
また、理想的なシーズンの締めくくりとして、『チャンピオンズリーグの決勝に進出し、コパ・デル・レイ(スペイン国王杯)で優勝し、マドリーとバルセロナが存在する国内リーグ戦において2位以内の順位でフィニッシュすることです』と語り、昨シーズンにコパ決勝でソシエダに敗れ、欧州最高峰の舞台でも準決勝で敗退した悔しさを晴らす覚悟をのぞかせました。
アーセナルの歴史を築いたアーセン・ベンゲル氏のように一箇所で長期政権を築くことについては、『私はここで戦うために必要となるエネルギー、強さ、そして謙虚さのことだけを考えています』と言及。また、国内の二大巨頭に立ち向かう厳しさについて、『私たちは二つの超大国と競い合っています。現在は恵まれた位置にいますが、下位のチームも私たちに追いつこうとしています。アトレティコでは常に110パーセントでなければなりません。スペインで勝つには100パーセントでは足りないのです。日々自分を超え、謙虚さを失ってはなりません。下位のクラブも成長を続けているからです』と強い警戒心を示しました。なお、レアル・マドリードやバルセロナを指揮する可能性については、『一方は確実にあり得ません。もう一方も、そうは思いません』と否定しています。(via Estadio Deportivo)