バルセロナ戦 試合結果と戦評

🏟️ バルセロナのホーム、カンプ・ノウで行われた第37節は、3-1でバルセロナが勝利を収めました。すでにチャンピオンズリーグ出場権を確定させ、来季の目標を達成しているレアル・ベティスは、プレッシャーのない状態で試合に臨みました。マヌエル・ペジェグリーニ監督は、ジオ・ロ・チェルソを偽9番に据えるサプライズ布陣を採用しました。

⚽ スタメンは以下の通りです。

GK:バジェス

DF:ベジェリン、ナタン、バレンティン・ゴメス、フニオル・フィルポ

MF:アムラバト、フィダルゴ、デオッサ

FW:アントニー、エズ・アブデ、ロ・チェルソ

しかし、この偽9番のシステムは全く機能せず、中盤が混乱状態に陥りました。前半はバルセロナにポゼッションで圧倒され、ラフィーニャのフリーキックなどでリードを許してしまいます。後半開始からイスコとバカンブを投入して陣形を本来の形に整えると、試合の主導権を握ることに成功。イスコが自ら獲得したPKを決めて1点差に迫りました。しかし、ベジェリンの致命的なパスミスからラフィーニャに追加点を奪われ、最後はジョアン・カンセロのミドルシュートで万事休す。敗れはしたものの、後半の立て直しや攻撃の連動性にはポジティブな要素が多く見られました。(via Estadio Deportivo)

選手個別採点と評価

📊 バルセロナ戦に出場した選手たちへの各メディアの評価は、大きく分かれる結果となりました。

🧤 バジェス:(評価3〜4) 失点に絡むミスがあり、ラフィーニャの1点目ではポジショニングを誤り、カンセロの3点目でも責任が問われました。

🛡️ ベジェリン:(評価4〜5) フェルミンに何度も仕掛けられながらも持ち堪えていましたが、後半61分のラフィーニャのゴールに繋がる致命的なパスミスが評価を大きく下げました。

🛡️ ナタン:(評価4〜6) バルサの素早いパス回しに対しポジションを保ち、空中戦では勝率100%を記録しましたが、地上戦での脆さを指摘する声もありました。

🛡️ バレンティン・ゴメス:(評価2〜6) 欠場者多数の中でCBとして出場。賢い守備を見せた反面、センターバックとしての粗が見え、デュエル勝利は1回のみと厳しい評価も受けています。

🛡️ フニオル・フィルポ:(評価3〜6) 守備陣で最高の出来と称賛される一方で、ラフィーニャに内側を破られ続け、クンデの攻め上がりにも戸惑ったと酷評するメディアもあり、評価が真っ二つに分かれました。

⚙️ アムラバト:(評価3〜6) 中盤を支えるために奮闘したと評価される反面、脆く中盤を支えきれなかったとの指摘もありました。

⚙️ フィダルゴ:(評価4) 走行距離は多かったものの適切なスペースを占められず、ハーフタイムで交代となりました。

⚙️ ネルソン・デオッサ:(評価2) 推進力を見せられず、簡単なパスミスも散見され、最低評価となりました。

🚀 アントニー:(評価4) ボールを持った際の判断が遅く、ペナルティエリア外からのシュート以外は試合から消えていました。

🚀 エズ・アブデ:(評価5〜6) シュートの正確性は欠いたものの、常に相手の脅威となり、何度でも仕掛ける姿勢と攻撃の突破口となったことが高く評価されました。

🎯 ロ・チェルソ:(評価3〜4) カンプ・ノウでの偽9番起用は完全に失敗。ボールに触れず、孤立して不快そうにプレーしていました。ハーフタイムで交代。

🪄 イスコ:(評価6) 後半からの出場でボールと前線の質を大幅に向上させ、自らPKを獲得して決めました。彼がいるベティスといないベティスは別物です。

🎯 バカンブ:(評価4) 後半からターゲットとして入りましたが、プレーに関与する回数が少なく、質も伴いませんでした。

🔄 マルク・ロカ、ロドリゴ・リケルメ、チミー・アビラ:出場時間が短く、試合に影響を与えるには至りませんでした。(via ElDesmarque) / (via Estadio Deportivo)

マヌエル・ペジェグリーニ監督の試合後会見

🎙️ 試合後、マヌエル・ペジェグリーニ監督は前半と後半でチームが見せた2つの異なる顔について冷静に分析しました。

『前半はポゼッションが少なく、相手が上回っていました。しかし、イスコを投入した後半はボールを支配し、チャンスを作り、全体的なバランスを取ることができました』と後半の戦いぶりを評価。また、3失点については『ペナルティエリア内で相手にアドバンテージを与えれば、試合を決められてしまいます。3つの失点すべてで我々は非常に不運でした』とミスの代償を嘆きました。

対戦相手のバルセロナでこの日限りで本拠地に別れを告げたレバンドフスキについては、『彼がドルトムントにいた頃、私のマラガと対戦しました。VARがあれば結果は違っていたでしょうね』と笑顔で過去の因縁を振り返りつつ、『素晴らしいキャリアとスペインでの活躍にふさわしいお別れです。彼がこのような素晴らしい別れを迎えたことをとても嬉しく思います』と最大限の賛辞を贈りました。

最後は『ホームのファンの前で勝ってシーズンを終えたい。人々が楽しみ、勝ち点3を追加し、成長し続けられるように完全な試合をしなければなりません』と最終節への意気込みを語っています。(via ElDesmarque)

イスコの復活とゴール、そして試合後コメント

🌟 後半からピッチに立ったイスコ・アラルコンは、チームの攻撃を見事に活性化させました。自らペナルティエリア内に侵入してガビからファウルを誘いPKを獲得。それを確実に決めて、実に367日ぶりとなる公式戦ゴールを記録しました。大ケガを乗り越え、ついに45分間のフルプレーを果たしています。軟骨の問題を抱え、薬で痛みを軽減させながらのプレーが続いています。

試合後のインタビューでは、自身の状態について『シーズンの終わりは始まりよりもずっと良いですが、自分が望むよりははるかに悪いです。今は一歩一歩進み、良い感覚をつかみ、リズムを取り戻し、痛みが消えるように努めるプロセスにあります。来シーズン、最高のレベルで、そして何よりも重要な「痛みなし」で戻れることを願っています』と赤裸々に語りました。

試合については、『2-1になった時は同点に追いつくチャンスもありました。しかし、自陣での我々のボールロストから3点目が生まれました。ああいうチームに対してミスをすれば、彼らは通常許してくれません』と悔しさをにじませました。

それでも、『来季に向けてのモチベーションは常に最大で、手つかずです。しっかり休んで回復し、来シーズンの始まりには最高のレベルに戻り、全開で臨めるようになると信じています。若いベティスのファンは、カップ戦で優勝し、ヨーロッパの決勝に進出し、そして来季はチャンピオンズリーグに出場するベティスを見てきました。これが進むべき道であり、このチームにさらに多くの成功がもたらされることを願っています』と来季CLへの強い決意を口にしています。(via SPORT) / (via MARCA)

判定論争:イスコのPK獲得とVARのやり取り

⚖️ イスコが獲得したPKの判定を巡り、主審とVARの間で意見の食い違いが発生し、その生々しいやり取りの音声が公開されました。

後半64分、ペナルティエリア内でガビが背後からイスコに接触。クアドラ・フェルナンデス主審は即座にPKを宣告しましたが、VARのイバン・カパロスはオフサイドの有無を確認した上で、『PKの取り消しを評価するためのレビューを推奨する』と主審をモニターへ呼び出しました。

VAR側は『プレーの開始時にオフサイドはない。そして、ガビの足は完全に地面についており、背後から蹴ったのはイスコの方だと我々は解釈している』と説明し、PKの取り消しを求めました。

しかし、モニターで映像を確認した主審は『イスコがシュートモーションに入った際、後ろから来たガビの足に当たっている。イスコはポジションを確保しており、ガビがその進路に入り込んだ。まだ足は地面についていない。よってPKの判定を維持する』と毅然とした態度でVARの提案を退け、自身の判定を貫きました。(via MARCA) / (via SPORT)

フニオル・フィルポの復活と苦悩のシーズン

💪 リーズ・ユナイテッドとの契約を満了し、今季からフリーエージェントとして古巣ベティスに復帰したフニオル・フィルポにとって、バルセロナ戦は大きな意味を持つ試合となりました。筋肉系の小さなケガを繰り返し、シーズンの3分の2をピッチ外で過ごしていた彼は、実に7ヶ月ぶり(10月18日のビジャレアル戦以来)に90分間フル出場を果たしました。今季公式戦16試合中、フル出場はわずか4回、合計プレー時間はちょうど1000分にとどまっていました。

古巣相手のこの試合では、9回のクリア、2回のタックル中1回成功、5回の個人デュエル中3回勝利、パス成功率82%と、自信を取り戻すための素晴らしい活躍を見せました。

試合後、ミックスゾーンで彼は『生み出された期待と自分自身の期待により、非常に複雑な1年でした。全てをこなし、ケアし、休み、良い食事をしてもケガをしてしまう。サッカーでは時々こういうことが起こります』と苦悩を吐露しました。

それでも、『来年は間違いなく僕の年になると確信しています。僕を愛してくれる家族や友人全員が、今まで見たことのない僕の別の顔を見ました。しかし、ロッカールームは僕を大いに助けてくれました。彼らのサポートは計り知れず、それはこのロッカールームにあるものの美しさを物語っています。このようにプレーしてシーズンを終えられることに、とても満足し、とてもワクワクしています』と完全復活への手応えを口にしました。(via Estadio Deportivo)

エズ・アブデの移籍の噂と現状

✈️ この試合でも積極的な仕掛けで存在感を示し、オフサイドで取り消されたものの幻のゴールも記録したエズ・アブデは、夏の移籍市場を前に大きな注目を集めています。彼は現在、代理人をハビ・ガリードからアレハンドロ・カマーニョに変更するプロセスの渦中にあります。

現在、ウナイ・エメリ監督率いるアストン・ヴィラをはじめ、ニューカッスルなどプレミアリーグのクラブ、国内では古巣のFCバルセロナ、さらにイタリア・セリエAのクラブからも熱視線を浴びています。

選手自身はベティスのシャツを着てチャンピオンズリーグでプレーすること以外考えていませんが、クラブ側は資金調達のために売却を検討する可能性もあります。ベティスは2022年にバルセロナから750万ユーロで彼を獲得した際、将来の売却益の50%をバルセロナが保有するという複雑な契約を結んでいました。その後、ビトール・ロッキのレンタル打ち切りを補償するために30%を譲渡し、現在バルサが保有している権利は20%から27%の間とされています。

契約は2029年まで残っており、違約金は6000万ユーロに設定されています。今夏、カナダ・アメリカ・メキシコで開催されるワールドカップに出場予定であり、この大会が彼の市場価値をさらに高める可能性があるため、大会終了までは大きな動きはないと見られています。(via Estadio Deportivo)

ネルソン・デオッサの不調と監督の擁護

🇨🇴 久しぶりのスタメン起用となったコロンビア人MFネルソン・デオッサですが、この試合では大きなインパクトを残すことができませんでした。守備のプレッシャーを突破するような持ち前の推進力は見られず、簡単なパスミスも散見され、厳しい評価を受けました。

それでもペジェグリーニ監督は彼を強く擁護しています。『ネルソンにとっては非常に特別な1年でした。トレーニングに復帰するのに時間がかかる足首のかなり長期のケガを負いました。また、ヨーロッパでの最初のシーズンでもあります。サッカーの哲学に適応するには少し時間がかかるものですが、彼には多くの条件があり、チームのサッカーに適応するにつれて、我々に多くのものをもたらしてくれるでしょう』と、その潜在能力を信じて期待を寄せ続けています。(via ElDesmarque) / (via Estadio Deportivo)

クチョ・エルナンデス、代表選出を巡る母国の熱狂

🇨🇴 エルチェ戦で5枚目のイエローカードを受けたため、バルセロナ戦を累積警告で欠場したクチョ・エルナンデスですが、母国コロンビアでは彼をワールドカップの最終メンバーに含めるべきかどうかで熱い議論が交わされています。

ネストル・ロレンソ監督が発表した55人のプレリストには順当に選出されたものの、監督は前線に3人のストライカー(ジョン・コルドバ、ルイス・ハビエル・スアレス、サントス・ボレ)を連れて行く意向だと言われています。特にサントス・ボレはファンからの支持が低いものの、監督のお気に入りだとされています。

コロンビアのメディアやファンは、ベティスのようなクラブで重要な役割を果たし、今季39試合で15ゴールを記録しているクチョを外すことは『理解しがたい』『贅沢すぎる』と強く主張し、圧倒的な支持を集めています。最終節のレバンテ戦での活躍が、ワールドカップへの最終メンバー入りに向けた監督への最後の猛アピールになると見られています。(via Estadio Deportivo)

欠場者情報と最終節・レバンテ戦への展望

🏥 バルセロナ戦では多くの主力選手が欠場を余儀なくされました。アイトール・ルイバルは金曜日に半月板の問題で手術を受けました。アンヘル・オルティスとセンターバックのマルク・バルトラも数週間前から負傷中です。この3人は今シーズンの残りの試合に出場できません。また、MFセルジ・アルティミラもふくらはぎの違和感のため遠征に帯同しませんでした。さらにディエゴ・ジョレンテとクチョ・エルナンデスが出場停止でした。

次節はいよいよシーズン最終戦、ホームのベニト・ビジャマリンでレバンテを迎え撃ちます。ベティスはすでに順位を確定させていますが、対戦相手のレバンテは引き分け以上で1部残留が決まるという、まさに死に物狂いで挑んでくる状況です。ペジェグリーニ監督が『ホームのファンの前で勝って終わりたい』と語るように、来季チャンピオンズリーグ出場チームとしての意地を見せ、有終の美を飾れるかが注目されます。(via SPORT) / (via MARCA)

クラブの歴史:04-05シーズンのCL出場チームの現在価値

💰 ベティスが22年ぶり2度目のチャンピオンズリーグ出場権を獲得(5位確定)したことを受け、前回出場した2004-2005シーズンのチームの現在の市場価値を算出する興味深いデータが公開されました。オンラインツールを用いて、インフレや為替変動を計算した結果、当時の主力11人の現在の総価値は約9100万ユーロになるとされています。

当時のディフェンスラインの主軸だったフアニートは約1040万ユーロ、ブラジル人MFマルコス・アスンソンは約1080万ユーロ、FWオリベイラは約1040万ユーロ。ルイス・フェルナンデスは約78万ユーロ、アルスは約86万6000ユーロ、GKのドブラスは約173万ユーロです。

そして、当時23歳でチームの絶対的リーダーだったホアキン・サンチェスの現在の価値は約3800万ユーロと見積もられました。これは現在のベティスで最高額のアントニー(約4000万ユーロ)に次ぐ金額であり、当時のベティスがいかに経済的で『お買い得』な名チームであったかを物語っています。(via ElDesmarque)

史上最高の監督論争:セラ・フェレール vs ペジェグリーニ

👑 チャンピオンズリーグ出場権獲得を受けて、ベティスファンの間で『ベティス史上最高の監督は誰か?』という議論が白熱しています。歴史上唯一ベティスをリーグ優勝に導いたパトリック・オコンネル(1934年)への敬意を払いつつ、現代における候補はロレンソ・セラ・フェレールとマヌエル・ペジェグリーニの2人に絞られています。

ペジェグリーニ支持派は、もしCLに行けず5位や6位で終わることが「失敗」と見なされるほどの高い要求レベルにチームを引き上げたこと自体が、彼を史上最高の位置に置く証明であると主張しています。コパ・デル・レイ優勝、6年連続の欧州大会出場、指揮を執った最多試合数など無数の個人記録を持ち、今回のCL出場でそのアルバムを完成させました。

一方、セラ・フェレール支持派は、より少ない資金で2部からチームを引き上げ、昇格初年度で3位に入った実績を強調しています。ベティス史上最高のシーズンとされるコパ・デル・レイ優勝とリーグ4位の成績を収めており、現代サッカーにおいてペジェグリーニはまだ4位という壁を破ることはできていないと主張しています。この幸せな議論は、現在のベティスがいかに充実した黄金期にあるかを象徴しています。(via Estadio Deportivo)

【本日の総括】

バルセロナには敗れたものの、イスコの復活と後半の修正力に来季CLへ向けた確かな手応えを掴んだベティス。アブデやクチョの動向、そして最終節レバンテ戦での有終の美に注目が集まります。