今季覚醒の超新星ミゲル・シエラ獲得に秘められた「奇跡の舞台裏」
今シーズン、ルイス・ガルシア・プラサ監督率いるセビージャFCで目覚ましい躍進を遂げ、最大のサプライズとなっている20歳の攻撃的MFミゲル・シエラ。プレシーズンでチーム最多の3ゴールを挙げると、開幕後もアトレティコ・マドリード戦やデポルティーボ戦で貴重なゴールを記録。さらに開幕節のラヨ・バジェカーノ戦でのPK奪取や、第2節アスレティック・ビルバオ戦での相手DFユーリ・ベルチチェの退場誘発など、すでにチームの攻撃に欠かせない絶対的主力として君臨しています。
この超新星の獲得劇について、セビージャFCのカンテラ責任者であるアグスティン・ロペス氏がクラブ公式メディア『La Cantera』のインタビューで知られざるインサイドストーリーを明かしました。
スカウト部門はミゲル・シエラがグラナダのカデテ(15〜16歳部門)に所属していた頃からその才能に着目しており、当時から獲得を試みていました。しかし当時は本人の家庭環境や教育面を優先し、グラナダにとどまる決断が下されました。その後、ミゲル・シエラはアビレスなど複数のクラブを渡り歩き、才能を持ちながらもサッカー界でやや混迷の時期を過ごしていました。
転機が訪れたのは、ビクトル・オルタ前スポーツ・ディレクターの在任期間中です。オルタ前SDがラシン・サンタンデールからヘラール・フェルナンデス『ペケ』を獲得するための移籍交渉を行っていた際、ペケと同じ代理人事務所(JV Sports/ホアキン・ヴィゲラス代表)から、棚ぼた式にミゲル・シエラの名が提示されました。
過去の追跡データからミゲル・シエラの潜在能力を完全に把握していたカンテラ部門は、即座に獲得を全面的にバックアップ。当時リアル・アビレスに所属していたミゲル・シエラの契約解除金は9万ユーロに設定されていましたが、クラブ間の巧みな交渉により、最終的にその約半額にあたる約4万5000ユーロという破格の移籍金で獲得に成功しました。
セビージャ加入後に急速な復活を遂げたミゲル・シエラは、今春に新たな契約を結び直しました。現在では2029年までの長期契約が締結されており、契約解除金は2000万ユーロ(約32億円)に跳ね上がっています。
アグスティン・ロペス氏は『過去2シーズンで、キケ・サラス、フアンル、ホセ・アンヘル・カルモナ、アイサック・ロメロ、アンドレス・カストリン、ミゲル・シエラなど、カンテラ出身の7選手がトップチームで15試合以上に出場している。これは育成システムが確実に機能している証拠だ』と熱弁を振るい、若手育成に対する高い誇りと自信を示しました。 (via Estadio Deportivo)