アギーレ劇薬の証明:失点率半減と無失点神話
ハビエル・アギーレ監督による守備再構築の動きが、確実にバレンシアに根付き始めています。『まずは後ろを固め、その後にチームの攻撃やプレーを向上させていく』という『消防士(緊急登板指揮官)』としての哲学を体現し、就任4試合目となったエルチェ戦(マルティネス・バレーロ)で価値ある1-0の初勝利を収めました。ウマル・サディクの殊勲のゴールと、終盤に見せたGKディミトリエフスキの絶体絶命ピンチを防ぐ超絶セーブにより、降格圏の境界線に位置するエルチェとの勝ち点差を「1」にまで縮めることに成功しています。
数値データを見れば、アギーレがもたらした守備面の変化は明白です。カルロス・コルベラン体制下の開幕5試合では計10失点を喫し、1試合平均2.0失点という惨状でした。クリーンシート(無失点)もわずか1回にとどまり、最下位転落やバルセロナ戦での大敗、ロドリの発言などが引き金となってキアト・リム(Kiat Lim)オーナーが解任を決断するに至りました。その後のオスカル・サンチェス暫定監督時代の2試合でも3失点(レアル・ソシエダ戦)を許しています。
しかしアギーレ就任以降の4試合では、失点数をわずか4に抑え込み、平均1.0失点へと半減させました。そのうち2試合でストレ・ディミトリエフスキがクリーンシートを達成しています。今節は強豪レアル・マドリードとの対戦を控えており、相手の破壊的な攻撃力によってデータが変動するリスクはあるものの、1試合1失点という安定した防壁を築いたことは残留への大きな足がかりとなります。
さらに驚くべきは勝ち点獲得の法則です。バレンシアが今季 ラ・リーガ で勝ち点を獲得した5試合(2勝3分:セルタ戦0-0、アスレティック戦0-0、アラベス戦0-1、エルチェ戦0-1、レーシング戦2-2)のうち、実に4試合で無失点を達成しています。今季獲得した全勝ち点9のうち8ポイント(89%)がクリーンシートによってもたらされたものであり、『失点をゼロに抑えること』こそがバレンシアの生存戦略における絶対条件となっています。11節終了時点で通算17失点となっていますが、アギーレ流の守備改善が最下位脱出への道筋を照らしています。(via MARCA / ElDesmarque)