ダニ・カルバハルがレアル・マドリード退団の舞台裏とヘタフェ加入の決断を語る

今年5月に13年間過ごしたレアル・マドリードを離れ、ヘタフェへ加入した34歳の元スペイン代表右サイドバック、ダニ・カルバハルが口を開いた。退団に至るまでの真相や新天地を選んだ背景を語る一方で、栄光に彩られたキャリアの裏で起きた出場機会の激減についても言及。当時の指揮官との関係について、率直な思いを明かしているという。

ダニ・カルバハルはラジオ番組であるEl Largueroに出演し、昨季のリアルな舞台裏を明かした。昨年10月に膝の関節鏡手術を受け、今年1月から2月にかけてピッチへ復帰したものの、当時チームを率いていたアルバロ・アルベロア監督のもとで出場機会を失っていった。リーグ優勝の可能性が消えチャンピオンズリーグでも敗退が決まったシーズン最後の1ヶ月間において、自身の代理人とクラブ首脳陣が話し合いを行い、契約満了に伴い契約を更新せず退団することで合意した。

しかし、かつてチームメイトでもあったアルベロア監督からの扱いについて、ダニ・カルバハルは不満を表に出すことはなかった。インタビューの中で『たとえ1分の出場であっても、ウォーミングアップだけで終わろうと、常に準備をして監督の決断を尊重してきた』と語り、プロフェッショナルとしての誇りを貫き通した姿勢を強調している。

さらに、昨季のチーム内で噂されたフェデリコ・バルベルデとオーレリアン・チュアメニの不仲説についても言及した。選手同士で手をあげる激しい衝突は過去のチームでも存在したと認める一方で、控室で起きた事実がわずか30分後にメディアへ漏洩したことに強い憤りを示している。キャプテンとして、チームの内部情報が外部へ流出した環境への失望感を露わにした形だ。

退団決定後の移籍先としては、サウジアラビアのクラブから非常に高額なオファーが届き、一時は交渉がかなり進展していた。だが、カタールに居住する親族を通じて中東地域の情勢を間近で聞いていた家族の強い懸念があり、最終的に中東への移籍を断念する決断を下した。

そうした中で新天地に選んだのが、残留争いを繰り広げるヘタフェだった。高額な年俸を放棄してまで加入を決めた理由について、『決して金銭目的ではなく、もう一度一人のフットボール選手として真剣勝負のヒリヒリした緊張感を味わいたかったからだ』と熱弁を振るっている。

さらに、ラ・リーガが定める厳しいサラリーキャップ制度を突破するため、ヘタフェのアンヘル・トーレス会長が個人的な財務保証を行って獲得枠を広げてくれたことへの深い感謝を口にした。先日のラヨ・バジェカーノ戦で約5ヶ月ぶりとなる実戦復帰を果たし、34歳となった今も新たな挑戦に対する強い意欲を示している。

一連の発言が意味するのは、レアル・マドリードという頂点にいたベテランであっても、最後は指導者の意向や世代交代で退場を余儀なくされるプロの厳しさだ。しかし、栄光の歴史に区切りをつけ、新天地で泥臭く生き残りをかけて戦うダニ・カルバハルの姿がある。この姿勢が、今後のヘタフェの残留劇において大きな精神的支柱となるはずだ。(via SPORT / MARCA / Mundo Deportivo)