ガエル・ホセ・セイホ 審判ライセンスを持つ異色の15歳がバルサのピッチとロッカールームを落ち着かせる
今夏デポルティーボからFCバルセロナに加入し、スペインU-15代表に初招集されたのが15歳のガエル・ホセ・セイホだ。選手でありながら主審資格を持つ異色のキャリアで注目を集めており、ピッチ上の優れたプレーだけでなく審判の意図を理解する能力を備えている。さらにチームメイトをなだめる精神的成熟度も、評価を高める大きな要因という。
ガリシア地方で育った彼は、母親の強い勧めを受けて審判講習コースを受講したことからこの珍しい経験をスタートさせた。本人は『最初はあまり好きではなかったものの、コースを受けて実際に審判を始めてみると夢中になり、毎週末に2、3試合を裁くようになった』と当時の劇的な心境の変化を振り返っている。試合の笛を吹く側を経験したことで、サッカーの競技規則に対する深い知識を得ただけでなく、過酷な判定を下す審判員への敬意とコミュニケーション術を身につけた。
バルセロナの下部組織ラ・マシアへ移籍した現在は審判活動を一時休止しているが、その特別な経験はロッカールームで大きな効果を発揮している。試合中にチームメイトが判定に熱くなり過剰な抗議をしようとすると、自ら選手を集めて輪を作り、『審判を尊重し、相手の立場を理解しよう』と諭す冷静なリーダーシップを披露。さらに『もし万が一サッカー選手としての道がうまくいかなくても、審判という道がいつでも残っている』と冗談を交え、自身の経験を前向きに捉える姿勢だ。
幼少期から異なる視点でピッチ全体を観察してきたその経験は、プレッシャーのかかる場面での冷静な判断力へと直結している。単に足元の技術に長けているだけでなく、試合のルールや心理戦を理解した上でプレーできる点は、他の若い世代にはない決定的な強みだ。つまり彼の存在は、若きバルセロナのチームに技術以上の戦術的・精神的安定感をもたらす貴重なピースであることを示している。(via SPORT)