怒れるサポーターが Butarque の地でプレサ会長へ大ブーイング!スタジアム閉鎖に伴うレガネス本拠地への強制避難がもたらした深刻な対立の全容

ラージョ・バジェカーノは今シーズン最初のホームゲームとなるデポルティボ・アラベスとの一戦を、本来の聖地であるエスタディオ・デ・バジェカスではなく、レガネスの本拠地エスタディオ・オンタイム・ブタルケで行うことを余儀なくされました。この異例の事態は、スタジアムの所有者であるマドリード州政府が、バジェカスにおける極めて深刻な安全基準の違反、施設の著しい老朽化、および法的な不備を監査で検出し、7月28日に下した使用停止の命令措置によるものです。

クラブ側は簡易的な補修報告書を急遽提出して仮の使用許可を州政府に求めましたが、6月中に義務づけられていた正式な書類提出を完全に怠っていたというクラブ運営の失態もあり、この申請は却下されました。スタジアムの芝生には現在も重機やトラクターが投入され、急ピッチでの修復・清掃作業が進められていますが、開幕には到底間に合いませんでした。

この結果、クラブの管理体制に怒りを爆発させた多くのサポーターグループやペーニャが Butarque への遠征を全面的に拒否するボイコット運動を展開。14400人の収容能力を持つ Butarque のスタンドに集まったのは、わずか4280人という寂しい空気に包まれました。試合開始直前、VIP席に到着したラウル・マルティン・プレサ会長に向けて、スタジアムを埋めた約4000人のファンから凄まじい口笛とブーイングが浴びせられ、スタジアム全体に会長の退陣を要求する『プレサ、今すぐ出ていけ』という怒りのチャントが幾度も鳴り響き、ピッチ外の対立の根深さが浮き彫りとなりました。 (via ElDesmarque / MARCA)

負傷者続出の極限状態の中で生まれたカメショの先制ゴラッソ!アウェーのアラベス戦に続く Mariano の後半被弾で無念の1-1ドロー

試合はラージョがボールポゼッションを優位に保ちつつ展開されました。前半開始直後から、右サイドバックのアンドレイ・ラティウによるダイナミックなオーバーラップからのヘディングシュートや、ウナイ・ロペスによる鋭いミドルシュートがアラベスの守備陣を脅かしました。前半33分には、コーナーキックからの混戦において、ペラヨ・フェルナンデスがボールを肘で押し込み、最後はアラベスのパブロ・イバニェスのオウンゴールを誘発したように見えましたが、VARによる約3分間に及ぶ長い映像確認の結果、ペラヨのハンドがあったとして主審によりゴールが無効とされるなど、不運な展開が続きました。

しかし後半に入り47分、右サイドのアンドレイ・ラティウが抜群の推進力でボールを前線へ持ち運び、これを受けたデ・フルートスからペナルティエリア手前でパスを受け取ったセルヒオ・カメショが、驚異的な個人技を発揮しました。カメショは複数のディフェンダーを引きつけながら素早いフェイントを繰り出し、一瞬でシュートスペースを作り出すと、キーパーの届かない逆サイドの隅へと突き刺す鮮烈な先制ゴールをマークしました。

この素晴らしいゴラッソによりラージョがリードを奪ったものの、後述する主力選手の度重なる負傷交代や、60分の時点で交代枠と交代窓をすべて使い切ってしまった不運が終盤に響き、選手たちは完全に疲弊。後半83分には、アラベスの途中出場アタッカーであるマリアーノ・ディアスに同点ゴールを許し、勝ち点3を目前にしながら無念の1-1でのドローに終わりました。 (via Mundo Deportivo / MARCA)

アシスト提供も痛恨のミスで同点被弾を招いたラティウの悲劇!わずか一瞬のバックパスミスが奪った今季初勝利への切符

先制ゴラッソの起点となる素晴らしい突破とパスワークを披露し、ディフェンスラインの右サイドで攻守にわたって圧倒的な存在感を放っていたルーマニア代表DFアンドレイ・ラティウですが、後半の最終盤に悲劇の主人公となってしまいました。

試合終了が迫る後半83分、自陣の右サイド深くでボールを保持したラティウは、自陣に下りてきていたゴールキーパーのダニ・カルデナスへとバックパスを戻す決断を下しました。しかし、このパスの強さとコントロールがあまりにも中途半端になり、ボールはエリア手前で無情にもストップ。この一瞬の隙を見逃さなかったアラベスのストライカー、マリアーノ・ディアスにボールを奪い取られ、そのままエリア内へと侵入されて同点ゴールを叩き込まれました。

ラティウはその場に崩れ落ち、両手で顔を覆って絶望を表現しました。それまで完璧に近いタフなディフェンスと、先制点を呼び込む素晴らしい攻撃参加を見せていただけに、わずか一瞬のイージーな判断ミスが勝ち点3をこぼれ落とす結果となり、ピッチ上の同僚たちもこの不運なミスに沈黙せざるを得ませんでした。 (via MARCA / Mundo Deportivo)

前半わずか15分で無念の負傷退場となったエースのイシ・パラソン!太ももを痛めた生え抜きのコンディションへの深い懸念

ラージョの絶対的なエースであり、創造性の中心である31歳のミッドフィルダー、イシ・パラソンを前半の極めて早い時間帯に欠いたことは、チームにとってこの上ない大打撃となりました。イシは試合の立ち上がりから非常に精力的なプレーを見せており、エリア手前からの目の覚めるようなミドルシュートで最初の決定機を作り出すなど、良好なフィーリングを見せていました。

しかし前半15分、左サイドへ流れてボールをクロスへと繋げようとしたアクションの直後、イシは右の太ももを抑えてその場に倒れ込みました。直前にアラベスのルーカス・ボジェと接触する場面もありましたが、それ以前のプレシーズン期間から筋肉の違和感を抱えており、無理を押しての先発出場であったことが影響したと見られています。

イシは自らプレー不可能のジェスチャーをベンチに送り、無念の表情でロッカールームへと引き上げていきました。代わりにランディ・エンテカが投入されたものの、中盤のタクトを握る大黒柱の早期の離脱は、その後の攻撃の明確な連動性とアイデアを欠く要因となりました。クラブは数日中に精密検査を行い、怪我の詳細なレベルを明らかにする予定です。 (via Mundo Deportivo / MARCA)

相手のヘディングシュートを防ぐも担架で搬送された守護神バタジャ!交代枠を使い切ったラージョを襲った悲劇の数々

ラージョの正ゴールキーパーを務めるアウグスト・バタジャを襲ったアクシデントは、 Butarque で戦うチームを完全な防戦一方へと追い込む最大の引き金となりました。

後半55分、アラベスのミケル・ロドリゲスがディフェンスラインの背後へと送った鋭いスルーパスに、FWトニ・マルティネスが完全に抜け出しました。バタジャはこの危機に対し、抜群の反応速度でエリア外まで飛び出して身体を投げ出し、トニ・マルティネスの決定的なシュートを身体に当てて防ぐ超人的なスーパーセーブを披露しました。しかし、その強烈なブロックの際、トニ・マルティネスのスパイクがバタジャの右足へと不意に直撃。

バタジャは芝生の上で激しい痛みに悶え、立ち上がることができませんでした。メディカルスタッフが急いでピッチに入り治療を行いましたが、自力での歩行は完全に不可能と判断され、最終的には担架に乗せられて観客からの拍手に包まれながら退場を余儀なくされました。この結果、控えキーパーのダニ・カルデナスの緊急投入が必要となりました。しかし、この時点でチームはすべての交代窓を使い切ってしまっていたため、その後に疲労や痛みを訴えるフィールドプレイヤーが出ても交代させることができず、終盤の強度低下を引き起こす最大の要因となりました。 (via Mundo Deportivo / MARCA)

アラベス側が激怒し Palco での観戦をボイコット!ビジター用チケット配布を拒んだラージョ運営陣への厳しい不満

今回の Butarque での試合は、両クラブのフロント間における極めて深刻な政治的対立と怒りを引き起こす結果となりました。スタジアムのキャパシティ(14400席)には十分な余裕があったにもかかわらず、ラージョの役員会はアラベスのサポーター向けのチケット販売枠(ビジターチケット)の提供を行わないという一方的な決定を下しました。

アラベス側は、これまでの数日間にわたり、ファンがアウェー遠征を行えるよう、チケットの配分についてラージョ側に再三の要請と連絡を行ってきましたが、ラージョ側は連絡を遅らせ続けた末、試合を翌日に控えた水曜日の朝になって突然『アウェー席は一切販売しない』と一方的に通告してきました。

この対応に対し、デポルティボ・アラベスは『ラージョ側が常に最大限の協力的な姿勢を見せていたという言い分は、全くの虚偽であり、断固として拒絶する。フットボールの主役であるファンがチームをサポートする権利をこのように理不尽に奪う行為は絶対に許されない』という極めて強い抗議声明を発表。さらに、怒りを示したアラベスの会長をはじめとする直属の役員会メンバーの全員が、Butarque のVIP席への着席をボイコットし、スタンドや控えエリアでの立ち会いすら完全に拒否する「plantón」を実行し、ラージョ運営陣の不誠実さを非難しました。 (via ElDesmarque / MARCA)

ラージョサポーター連合代表が語るプレサ会長への怒りと降格を受け入れる覚悟の理由

ラージョのサポーター連合(Federación de Peñas del Rayo Vallecano)の公式代表であるアンヘル・ドミンゲス 'ヘロ' 氏は、ラジオ番組のインタビューにおいて、プレサ会長が主導するクラブ運営のあまりのひどさに対するファン全員の怒りと、決死の覚悟を次のように明かしました。

『ラージョを愛するサポーターに対し、チームの応援のためにスタジアムに行くのをやめようと要請することは、私たちの心を引き裂くような、本当に過酷で苦しい決断でした。しかし、今のクラブの惨状を見るにつけ、私たちはどこかのタイミングで「もうたくさんだ」と声を大にして立ち上がらなければ難かった。スペイン中のすべてのサッカーファンを敵に回し、これほどまでに怒らせている張本人は、他でもないラウル・マルティン・プレサ会長です。

バジェカスを閉鎖に追い込んだ責任についても、単なる手続きのミスなどではありません。彼らは提出を求められていた正式な報告書類を、そもそも何一つ持っていなかったのです。それにも関わらず、スタジアムでプレーできない可能性を十分に知りながら、クラブ史上最も高額な年間シーズンシートをファンに売りつけました。これはファンへの完全な裏切りです。本来、新シーズンの最初のホームゲームは誰もが最高の希望を抱いてピッチを見つめる瞬間のはずなのに、このような醜いピッチ外の泥沼劇が主役になってしまったのは本当に悲しい。

サポーターはラージョにとって、勝ち点を救ってくれる最高の存在ですが、私たちはプレサ会長への抗議を示すために Butarque のスタンドを空にすることを選びました。この深刻な事態を招いた唯一の責任はプレサ会長にあり、ファンには何の罪もありません。もし「マルティン・プレサ会長がクラブの権利を手放して出て行く代わりに、チームがセグンダ(2部)に降格する」という内容の契約書が私の前に提示されたなら、私は今この場で喜んでその書類に署名をします。ラージョを心から愛する者のなかに、この意見を否定する人は誰一人としていないと確信しています』。 (via MARCA)

現状への苦言とファンへの信頼を明かしたカメショの熱い言葉

後半開始直後に素晴らしい先発ゴラッソを叩き込み、エースとしての仕事を完璧に遂行したセルヒオ・カメショですが、試合終了後のゾーン・ミクスタにおいて、現在のクラブが直面している異常な環境への不満と、チームが置かれている極限の疲労について、次のように率直な言葉を吐露しました。

『アウグストやイシの早い時間帯での負傷により、後半の60分以降はピッチに残されたメンバーだけで、足が完全に止まるまで死に物狂いでピッチを走り抜くしかありませんでした。最後は完全にエネルギーが切れてしまいましたが、私自身も怪我から復帰したばかりの段階だったので、これ以上の体力を保つのは肉体的に不可能でした。勝利に値するだけの素晴らしい戦いを見せていただけに、このような形での引き分けは本当に悔しく、自分自身の最後のプレーの質の低さに強い失望を抱いています。

現在の選手層は非常に厳しく、この過酷なシーズンを戦い抜くためにも、スポーツディレクションが市場の残り時間で私たちの助けとなる強力な選手をさらに連れてきてくれることを強く願っています。しかし何よりも、バジェカスこそが私たちの唯一の家であり、それ以外のスタジアムを自分たちのホームグラウンドとして捉えることは不可能です。

スタジアムを巡る問題やピッチ外での混乱は、選手たちを激しく消耗させ、本来のパフォーマンスを奪うだけでなく、愛するサポーターとの距離を遠ざけてしまう最悪の要因です。このチームは常にファンのすぐそばにいて、彼らと心を共にして戦うことを誇りにしてきました。私たちは誰もが正義を信じ、 humble(謙虚)に努力を重ねるグループですが、今の私たちの周側で起きている現状は、明らかに不公平であり、一刻も早い正常化が、どのような補強よりも大きな力になると信じています』。 (via Mundo Deportivo)

ババジョスことアラベスの中盤Pablo Ibáñezが語るMarianoの決定力

アラベスの中盤でフル稼働し、ラージョを相手に貴重な勝ち点1を奪い取るためのタフな戦いを見せたMFパブロ・イバニェスは、試合後にマリアーノ・ディアスの見事な決定力に最大限の賛辞を贈りつつ、次のように試合を振り返りました。

『前半はラージョのポゼッションとインテンシティの前に、自分たちのフットボールをピッチで表現することに非常に苦労しました。しかし、チームはどのような時間帯であっても集中を切らさず、最後まで粘り強く戦い抜くことができたと思います。ピッチを広く使い、多くの時間帯で相手より優れたチャンスを創出できていましたし、最後の決定機を仕留めていれば、アウェーで3ポイントをすべて持ち帰ることも十分に可能だったと感じています。

そして、今のチームにおいてマリアーノ・ディアスというストライカーの存在は極めて心強く、素晴らしいプラスアルファとなっています。彼はここ2試合で2ゴール2アシストという、驚異的なパーセンテージで攻撃を牽引しています。今まさに、彼は完全にフットボールの自信とゴールへの嗅覚(enchufado、絶好調)を取り戻しており、この最高のウェーブをチーム全員で活かし、さらに多くの勝ち点を積み上げていかなければなりません。 Butarque での試合はラージョにとっても、私たちにとっても非常に奇妙でやりづらい環境でしたが、サポーターのために素晴らしいゲームを見せられたことを嬉しく思います』。 (via Mundo Deportivo)

クンブラのレンタルやメンディ獲得など移籍閉幕11日前におけるラージョの選手出入り状況とRDTの構想外

ラージョのスポーツディレクション部門は、移籍市場の閉幕が11日後に迫る中、ベニャト・サン・ホセ監督の戦術モデルに完全に合致する補強の完了に向けて慌ただしく動いています。

これまでに確定している今夏の選手出入り状況は以下の通りです。

アプローチを実らせて獲得した新加入選手は、ASローマから1年間の期限付き移籍で加わったDFマラシュ・クンブラ(Kumbulla、現在は adductor の負傷により離脱中)、ディナモ・キエフから獲得したジョルジ・ツィタイシュヴィリ(Tsitaishvili)、レアル・ベティスから獲得したノーベル・メンディ(Mendy)の3選手。

さらに、他クラブへの武者修行から帰還した選手には、アル・ワクラへのレンタル期間を終えて戻ってきた元スペイン代表FWラウール・デ・トマス(RDT)、カディスから復帰したペラヨ(Pelayo)、ビジャレアルBから戻ったエトオ(Etoo)の3名が含まれています。

一方で、チームを去った主な退団選手には、Villarrealの指揮官に就任したイニゴ・ペレス前監督をはじめ、Hull Cityへ売却されたノーベル・メンディ、Chelseaへの移籍が決まったペップ・チャバリア、アルゼンチンのラシン・アベジャネーダへ渡ったアルフォンソ・エスピーノ、ビジャレアルへ移籍したイリアス・アコマシュ、グラナダへ移籍したジェラール・グンバウ、アトレティコに復帰したカルロス・マルティン、現役を引退したオスカル・トレホ、そしてジローナへ完全移籍したDFアブドゥル・ムミンが名を連ねています。

特に注目を集めているのが、レンタルから帰還したラウール・デ・トマス(RDT)の状況です。指揮官であるベニャト・サン・ホセ監督は、現時点での戦術プランにデ・トマスの名前を「1パーセントも組み込んでおらず」、完全に構想外の選手として放出リストに入れていることが明らかになりました。クラブは高額な給与を整理するためにも、マーケット閉幕までに海外を含む他クラブへの売却、あるいは契約の解消に向けた交渉を急ピッチで進めています。 (via Estadio Deportivo / MARCA)

バジェカスでの次のホームゲーム開催を巡るマドリード州政府との長引く交渉

ラージョのフロントは、今回 Butarque での開催を余儀なくされたことによるファンへの甚大な損害と、クラブが被った財政的・精神的な大打撃をこれ以上長引かせないため、次のホームゲームでのバジェカス帰還に向けて全力でマドリード州政府との対話を進めています。

次のホーム戦のスケジュールは「9月16日」に予定されているRCDエスパニョール戦。クラブは、この対決までに州政府が指摘した安全基準の不備、座席の補修、および清掃作業をすべて完了させ、バジェカスでの通常開催を認めるライセンスを確保することを目指しています。しかし、スタジアムの所有権を100パーセント保持するマドリード州政府は、提出される補修報告書や実際のピッチ周辺の安全管理に対して、一切の妥協を許さない極めて厳格な姿勢を崩しておらず、交渉の着地点は依然として予断を許さない不透明な状況が続いています。 (via ElDesmarque)

【本日の総括】

ラージョ・バジェカーノにとって、 Butarque での「避難ホームゲーム」となったアラベス戦は、ピッチの内外で極めて過酷な試練に直面した夜となりました。試合前からのプレサ会長への大抗議チャント、アラベス役員会による Palco のボイコット劇など、フロントの不誠実な管理体制への不満が充満する中、チームはカメショの先制ゴラッソでリードを奪う意地を見せました。

しかし、エースのイシ・パラソンの早期負傷交代、さらにはバタジャの担架搬送という悲劇が重なり、60分の時点で交代枠を完全に使い切って満身創痍となった選手たちは終盤に失速。アンドレイ・ラティウの痛恨のバックパスミスからマリアーノ・ディアスに同点ゴールを許し、1-1の引き分けで今季初の勝ち点1を分け合う悔しい結末となりました。