アギーレ初陣の戦術的誤算と収穫を生んだ後半の修正劇
ハビエル・アギーレ監督の初陣となったレーシング戦は、2-2の引き分けに終わりました。約3週間にわたるパテルナでの準備を経て臨んだ一戦でしたが、指揮官自身が記者会見で『5-4-1の初期配置を選択したのは私の完全な間違いであり、誤りだった』と素直に認めるほど、前半の戦術構造には大きな課題が残りました。
この試合でアギーレ監督が試みた最大のサプライズは、ペペルを3バックの中央(リベロ)に配置し、ディアカビとデ・ハースの間に置く5-4-1システムでした。守備の安定とビルドアップの改善を狙ったものでしたが、開始2分にダニ・ラバが今季初先発に応える見事な先制ゴールを決めたものの、その後チームは自陣に深く引き込んでしまい、前半2分から45分まで1本もシュートを打てないという極端な後退を余儀なくされました。
ハーフタイムに警告を受けていたディアカビを下げてアルノート・ダンジュマを投入し、フォーメーションを4-2-3-1へ変更すると、チームの機能性は劇的に改善しました。特に後半途中から投入されたハーヴェイ・エリオットがライン間で自在に動き回り、パス供給源となったことで攻撃にスムーズな回転が生まれました。このエリオットの投入により、中盤で呼応したハビ・ゲラが生き生きとプレーし始め、右サイドからオトルビの同点ゴールをアシストする圧巻の仕掛けを見せました。
一方で、課題も明確に浮き彫りとなっています。今季8試合で15失点(1試合平均1.87失点)を喫している守備陣の脆さは深刻であり、1点目の被弾ではデ・ハースの背後を簡単に突かれ、2点目の被弾ではフロントエリアでのアプローチが甘く、GKディミトリエフスキの反応の遅れも重なって逆転を許しました。また、中盤で起用されたスイス代表ウグリニッチは攻撃面でまったく存在感を示せず、早期交代を命じられています。
勝点5で依然として19位の降格圏に沈む苦しい状況ですが、アギーレ監督は『まずはステップAである「戦う姿勢と態度」を選手たちが見せてくれた』と評価。今後はメスタージャでのアスレティック・クラブ戦、ビジャレアル戦というホーム2連戦が控えており、ホームを要塞化して浮上のきっかけを掴むことが命題となります。(via Superdeporte)