元所属のロドリがバルサへ移籍目前となりクラブに最大187万5000ユーロの育成補償金が舞い込む好機

✅ 敵地での開幕戦、レーシングと2-2の激闘を繰り広げ勝ち点1を獲得

2点ビハインドから前半アディショナルタイムにゲイとペペの連続弾で電撃同点劇

✅ 新テクノロジー「コネクテッド・ボール」がニコラス・ペペの同点弾を救う

VAR検証でオフサイド疑惑を覆したラ・リーガ導入の最新センサー内蔵球の威力

✅ イニゴ・ペレス監督新体制の初陣スタメンと後半の3枚同時替えによるゲームコントロール

新守護神ルイス・ジュニオルやアヨセら新戦力起用と後半の修正

✅ 元カンテラ所属フアン・カルロス・アラナの出場なしが引き起こす移籍市場の加熱

かつてジャイアントキリングを起こしたストライカーの去就問題が浮上

ロドリのバルサ移籍に伴う連帯貢献金の獲得

クラブの財政に再び嬉しい臨時収入がもたらされようとしています。かつてビジャレアルのミッドフィールダーとして活躍したロドリ・エルナンデスが、マンチェスター・シティからFCバルセロナへの移籍合意に近づいており、このカンプ・ノウへの帰還がビジャレアルに大きな経済的恩恵を授けることになります。ロドリがチームを去ってからすでに8年が経過していますが、その素晴らしいキャリアのステップアップは今なおクラブの資産価値にプラスの影響を与え続けています。

今回のバルサへの移籍金は、固定額6500万ユーロに加えて変動額1000万ユーロ、もしくは固定額6000万ユーロに変動額1100万ユーロという条件で合意に至ったとされています。FIFAの連帯貢献金制度により、12歳から23歳までの育成期間に所属したクラブには、その後の移籍時に移籍金の一部が分配されます。ロドリは17歳だった2013年にアトレティコ・マドリードの下部組織からビジャレアルに加入し、22歳となる2018年まで合計5シーズンをこの地で過ごしました。このためビジャレアルは全体の2.5%にあたる連帯貢献金を受け取る権利を有しています。固定額の支払いの段階でまず162万5000ユーロが保証され、変動目標がすべて達成されて総額が7500万ユーロに到達した場合には、受け取り額は最大187万5000ユーロにまで増加します。

ビジャレアルがロドリの移籍によって経済的恩恵を得るのはこれが初めてではありません。2018年にアトレティコへ2000万ユーロの固定と500万ユーロの変動で売却した際、将来の転売時に発生するプラス利益の10%を保持する契約を結んでいました。そのわずか1年後、マンチェスター・シティが7000万ユーロの契約解除金を支払ってロドリを獲得したため、発生した差額500万ユーロの10%にあたる500万ユーロがビジャレアルに入りました。さらにこの時も2.5%の連帯貢献金として175万ユーロが追加され、シティへの移籍時だけで合計675万ユーロを超える収入を得ていました。今回のバルセロナへの移籍が実現すれば、ロドリの移籍に伴う退団後の累積収入は約900万ユーロに達し、過去のアトレティコへの売却額なども含めると、彼がクラブの財政にもたらした合計金額は約3300万ユーロという巨額な数字に昇ります。これはイエローサブマリンがいかにカンテラの育成に長け、スター選手を世に送り出す優れたシステムを構築しているかを如実に示しています。(via Estadio Deportivo)

敵地での開幕戦、レーシングと2-2の激闘を繰り広げ勝ち点1を獲得

14年ぶりにプリメーラの舞台へと復帰したレーシング・サンタンデールの情熱に満ちた本拠地エル・サルディネロに乗り込んだビジャレアルは、初戦から息を呑むような大激戦を演じることとなりました。スタジアムは満員御礼、地元のサポーターたちが熱狂の渦に包まれる中、ビジャレアルは厳しい展開を強いられました。試合序盤、幸先よく攻撃を組み立てて相手ゴールを脅かすものの得点には至らず、逆に相手の気迫に押される形で劣勢に陥ります。

試合が動いたのは前半30分頃、ペナルティエリア内でサンティ・コメサーニャが相手のホセ・サリナスに対してやや判定の疑わしいファウルを犯したとしてPKをぜんじょう。これを相手のアンドレス・マルティンに落ち着いて決められ、先制を許してしまいます。勢いに乗るレーシングはさらに攻勢を強め、19歳の期待の若手、セルヒオ・マルティネスがペナルティエリア手前から放った強烈なミドルシュートがゴール右上の隅に吸い込まれ、あっという間に2点のビハインドを負う苦しい展開となりました。

しかし、ここからビジャレアルの誇る攻撃陣が牙を剥きます。前半アディショナルタイムに突入した直後の45分、エリア手前でパスを受けたパペ・ゲイが電撃的なミドルシュートを突き刺して1点差に迫ると、そのわずか1分後、今度はニコラス・ペペが目の覚めるような弾丸シュートをネットに叩き込み、わずか1分間のうちに2-2の同点に追いつきました。後半は相手のハードなプレーに苦しみつつも、最後は粘り強い守備でこれ以上の失点を許さず、勝ち点1を分け合う形で今シーズンの幕を開けました。(via ElDesmarque)

新テクノロジー「コネクテッド・ボール」がニコラス・ペペの同点弾を救う

前半終了間際にニコラス・ペペが放った劇的な同点ゴールは、今シーズンからラ・リーガに新導入されたテクノロジーがなければ、オフサイドの判定によって幻に終わっていた可能性がありました。ペペが左足で強烈な同点弾を決めた瞬間、その直前にプレーに関与しようとしていたフォワードのジョージ・ミカウタゼの位置が、明らかにオフサイドポジションにあるように見えたためです。スタジアムの映像やテレビカメラの角度からは判定が非常に難しく、VARの検証作業も長い時間を要しました。

判定の決定打となったのは、今季からラ・リーガの全試合に導入されたコネクテッド・ボール技術でした。プーマとキネクソンが共同開発したこのシステムは、ボールの内部に超軽量の無線周波数センサーを内蔵しており、ピッチ周辺に設置されたアンテナと通信して、ボールの位置やどの瞬間に選手と接触したかをリアルタイムで100分の1秒単位で追跡することができます。

VAR室の判定員たちはこのセンサーの送信データを精査し、ニコラス・ペペがシュート動作に入るまでの過程において、ミカウタゼの前のタイミングで不必要な追加の接触がなかったことを完全に確認しました。この科学的な証拠により、ミカウタゼのオフサイド疑惑は完全に晴れ、判定はゴール有効へと覆りました。人間の目やカメラの死角を補う最新のテクノロジーが、ビジャレアルの貴重な勝ち点1を救い出した象徴的なシーンとなりました。(via SPORT)

イニゴ・ペレス監督新体制の初陣スタメンと後半の3枚同時替えによるゲームコントロール

昨シーズンにラージョ・バジェカーノをヨーロッパの決勝の舞台へと導く歴史的快挙を成し遂げた、新指揮官イニゴ・ペレスの就任初戦となったこの開幕戦。注目のスターティングメンバーには、今夏に加入した新戦力たちが多く名を連ねました。ゴールキーパーにはルイス・ジュニオルが起用され、ディフェンスラインは右からムリーニョ、フォイス、レナト・ベイガ、 Carlos Romero の4枚が並びました。中盤の底にはパペ・ゲイとサンティ・コメサーニャのダブルボランチ、右にニコラス・ペペ、左にモレイロを配置。そして最前線にはアヨセ・ペレスとジョージ・ミカウタゼがツートップを組む、非常にアグレッシブな布陣が敷かれました。

前半こそ一瞬の隙を突かれて失点を重ねたものの、ハーフタイムを挟んだ後半戦では、ピッチ上のゲームの流れをコントロールするためのベンチワークが冴え渡りました。後半、再び強度を上げて攻め込んできたレーシングに対し、ビジャレアルは自陣での連係不足から防戦一方となり、失点の危機を何度も迎えました。

この難しい局面でイニゴ・ペレス監督は素早い決断を下し、ジェラール・モレノ、ブキャナン、マシアの3選手を同時にピッチへ送り込みました。この大胆な交代によってチーム全体の運動量と物理的なインテンシティが瞬時に回復し、中盤でのボール保持の落ち着きを取り戻すことに成功。試合終盤の相手の勢いを巧みに殺ぎ、アウェーの難しい環境下で最低限の結果である引き分けへとチームを導きました。(via Mundo Deportivo)

元カンテラ所属フアン・カルロス・アラナの出場なしが引き起こす移籍市場の加熱

ビジャレアルの下部組織出身であり、昨シーズンのコパ・デル・レイで対戦した際にはビジャレアル相手に2ゴールを沈めて敗退に追いやったレーシング・サンタンデールのフォワード、フアン・カルロス・アラナの周囲が騒がしくなっています。この古巣ビジャレアルをホームに迎えた大一番において、アラナの出場機会がまさかのゼロ分に終わったことが、彼の移籍を巡る噂を急激に加熱させています。

レーシングを率いるホセ・アルベルト監督は、前線の主軸としてアシエル・ビジャリブレを優先的に選択し、さらに新加入のヤシル・ザビリを後半途中の69分から投入。負傷から回復しつつあるギオルギ・グリアシュヴィリの存在も控える中、アラナの序列は現時点で非常に厳しいものとなっていることが開幕戦で露呈しました。選手本人はプリメーラでのプレーを強く希望していますが、現在の激しい競争環境に危機感を抱いているとされています。

この状況を逃すまいと牙を研いでいるのが、彼の地元クラブであるUDラス・パルマスです。ラス・パルマスのスポーツディレクターであるルイス・ヘルゲラは、アラナ以外のフォワードには目もくれず、彼の獲得に向けて全精力を注いでいます。アラナの得点力とプレースタイルは、クラブが推進するカナーリアス出身選手を中心とした新しいプロジェクトに完全に合致しているためです。このビジャレアル戦での冷遇により、来週末の試合でも同様に出番がなければ、彼のラス・パルマス移籍は秒読み段階に入ると見られており、セグンダのアルメリアやスポルティングも関心を示す中、今後の動向から目が離せません。(via SPORT)

【本日の総括】

ビジャレアルは14年ぶりに昇格したレーシングの熱狂的なアウェーに手を焼きながらも、パペ・ゲイとニコラス・ペペの強烈な個の力、そして最新のボールテクノロジーの恩恵によって勝ち点1を死守しました。さらにピッチ外では、かつての愛弟子ロドリのバルセロナ移籍に伴う巨額の育成補償金の獲得が確実視されており、今後の補強資金確保に向けて大きな追い風が吹いています。