スタジアムに隠された舞台裏の真実
ソシエダ戦のベルナベウの舞台裏には、カメラが捉えきれなかった多くの感情と物語がありました。
スタジアムは現在も改装工事が続いており、駐車場やコンサートイベントの調整など未解決の課題を抱えていますが、この日は新しい照明や音響システムのテストが行われました。観客席には、夏の休暇を楽しむ多くの観光客と、普段なかなかスタジアムに入れない地元マドリーファンが入り混じる特別な雰囲気となっていました。
W杯優勝のお祝いを受けたククレジャについて、レアル・マドリード側はチェルシー在籍時の実績であるにもかかわらず、まるで自分たちの功績のように華々しく祝福しました。ククレジャ自身『自分がマドリーのユニフォームを着るとは夢にも思わなかった』と語り、この挑戦を誰よりも重く受け止め、今後のロッカールームで多くのスター選手たちを繋ぎ止める接着剤としての役割を期待されています。
また、モウリーニョ監督はピッチで不安定な姿を見せたカレラスを前半で交代させた後、ハーフタイムのロッカールームで強い『お説教』を行い、チームの配置とマインドを見事に再編成しました。
さらにモウリーニョ監督の「アメとムチ」のマネジメントが最も活きたのがヴィニシウスへの対応でした。前節エスパニョール戦での不本意なプレーから、この日も前半は多くのミスを犯してサポーターから不穏なブーイングが上がっていたヴィニシウス。しかし、指揮官は彼が1ゴール1アシストを記録するまで辛抱強くピッチに立たせ続けました。そして交代の瞬間、スタジアムはブーイングから大拍手へと一変。ピッチを去るヴィニシウスに対し、モウリーニョ監督は肩を抱き寄せながら『ほら、見えるか?みんなが君を称えて拍手しているよ』と優しく声をかけ、若きエースの信頼を完全に掴み取りました。
伝統の復活という面でも大きな動きがありました。ペレス会長が選挙を制した後、マドリー本来の感情を取り戻したいというファンからの強い要望に応える形で、近年多用されていた「ラ・デシマの賛歌」を引っ込め、クラシックな伝統の賛歌「Mocitas Madrileñas(モシータス・マドリーレーニャス)」を復活させました。かつてのスタジアムの温かい感情を思い出させるこの試みは、モウリーニョ監督自身の胸をも熱くさせ、彼がピッチ脇でサポーターから名前を呼ばれた際には、その目に涙を浮かべていました。 (via SPORT)