[話題作『La Bola Negra』とアトレティコ]
カンヌ国際映画祭での最優秀監督賞受賞やサン・セバスティアン国際映画祭での観客賞受賞をはじめ、アカデミー賞スペイン代表作品候補にも選出され、観客動員100万人・興行収入1000万ユーロを突破して社会現象となっている映画『La Bola Negra』(ハビエル・カルボ&ハビエル・アンブロシ監督)の背景に、約100年前のアトレティコ・マドリードが深く関わっていることが大きな注目を集めています。
この映画および原作となった劇作家アルベルト・コネヘロ氏の舞台劇『La Piedra Oscura』は、20世紀を代表するスペインの詩人フェデリコ・ガルシア・ロルカと、その最愛のパートナーであったラファエル・ロドリゲス・ラプン(RRR)の情熱的な関係を描いています。そして、このラファエルこそが、かつてアトレティコ・マドリードに所属していたフットボーラーでした。
ラファエルは、アトレティコの創設ルーツである鉱山学校の学生であり、鉱山技師を目指しながら演劇集団『ラ・バラーカ』の秘書を務め、第二共和派や社会主義運動にも深くコミットしていた多才な青年でした。ジャーナリストのペトン(ホセ・アントニオ・マルティン・オティン)氏らの調査によると、ラファエルがアトレティコが当時使用していたラ・ギンダレラ球場でプレーするユニフォーム姿の貴重な写真や、生涯保持し続けたファンクラブの会員証が確認されています。強い肉体を持った熱烈なサッカー少年だったラファエルですが、極度の『血恐怖症(血を見ると目眩を起こす)』を持っていたため、怪我や血への恐怖からプロのトップチームへ昇格する前にフットボールのキャリアを断念せざるを得なかったという切ないエピソードが遺されています。映画ではミゲル・ベルナルデウがラプン役を見事に演じ、ギターリカデラフエンテ、ペネロペ・クルス、グレン・クローズら豪華キャストが出演しています。 (via MARCA)