投資額は2600万ユーロ!新昇格クラブとしてラ・リーガ5位の異次元補強、120周年に賭けるクラブの壮大な野心
デポルティーボ・ラ・コルーニャは、8年ぶりとなるプリメーラ復帰にあたり、ただ残留を争うだけのチームで終わるつもりはありません。今夏の市場での総投資額はなんと約2600万ユーロ(約40億円)に達しており、これは新昇格クラブとしては歴史的な規模の補強劇です。
実際にラ・リーガ全体で見ても、この夏にデポルティーボ以上の資金を投じたのは、レアル・マドリード、バルセロナ、アトレティコ・マドリード、ベティスの4クラブのみ。この驚異的な資金力の背景には、健全なクラブ経済と、今年12月に創設120周年を迎える名門を華々しく彩りたいという強い意志があります。将来的にはヨーロッパの舞台へクラブを連れて行くという、エスコテト会長の壮大な青写真のもとでプロジェクトが動いているのです。
スポーツディレクターを務めるフェルナンド・ソリアーノのチーム構築は、極めて緻密に、3つの段階を経て実行されました。
まず第1段階として、地元のアベゴンド(下部組織)で育ったイェレマイ・エルナンデス、ダビド・メジャ、マリオ・ソリアーノといった既存の若き至宝たちを主軸に固定。そこへ将来性が嘱望される23歳以下の新星たち、テウン・ジゼルハルト、ブライト・エデ、アスプ・イェンセン、ロレンツォ・アマトゥッチなどを、2030年までの長期契約を結んで完全移籍で確保しました。特にゴールキーパーの補強にはこだわり、スペイン代表の経験もあるレオ・ロマンをマジョルカから900万ユーロ(今夏最高額)で獲得し、盤石の守護神を据えました。
続く第2段階では、1部リーグや欧州のトップレベルで実績を持つ即戦力を補強。これにより、指導者としても最高峰の舞台が初挑戦となるアントニオ・イダルゴ監督や、まだ経験の浅い若いチームの精神的支柱となるピースが埋まりました。ここで加わったのが、すでに3試合で3ゴールを挙げているピエール=エメリク・アウバメヤン、地元への復帰となるアンヘリーニョ、指折りの実力を誇るアダマ・トラオレです。
そして第3段階の締めくくりとして、移籍市場の最終日にホセ・マリア・ヒメネスとマルク・カサドという、数週間前には夢物語だと思われていた大物をレンタルで獲得し、すべてのポジションで選手層の強化を完了させました。(via AS)
マルク・カサド移籍の裏側:バイエル・レバークーゼンやサウジの巨額オファーを蹴り、バルサの至宝が自ら選んだデポルの未来(3000万ユーロの買い取りオプション付き)
移籍市場の最終盤に電撃決定したマルク・カサドの獲得ですが、バルセロナやカサド本人をめぐって複雑な心理戦と決断のドラマがありました。
バルサ側は財政健全化を最優先しており、当初はカサドを完全移籍(売却)で手放すことを望んでいました。実際にサウジアラビアのアル・ヒラルが強力に獲得をプッシュし、トルコの複数クラブからも高額な移籍金でのオファーが届くなど、バルサにとっては願ってもない経済的解決策が提示されていました。また、カサドがバルサの下部組織時代に教えを受けたカルレス・マルティネス監督が率いるバイエル・レバークーゼンへの移籍も本人を大きく魅了していました。しかし、レバークーゼンは移籍期限までに既存選手の放出を進めることができず、その話は立ち消えとなってしまいます。
一方で、デポルティーボのフェルナンド・ソリアーノは、実は6月の時点でカサドの獲得を打診していましたが、その際は経済的な理由や選手側の意思から絶対に不可能と判断し、一度手を引いていました。しかし、移籍市場の閉幕直前にデポルは急激にアプローチを再開。これがカサドの心を捉えました。
カサドはバルサとの関係を完全に断ち切りたくない、将来的に最愛のクラブで大成する夢を捨てたくないと考えていたため、完全移籍ではなくレンタル移籍を強く希望。さらに、国外ではなくスペイン最高峰のラ・リーガの舞台で継続して出場機会を確保し、自身の価値を証明できる環境を求めていたため、デポルティーボの提示した非常に野心的なプロジェクトをすぐに気に入ったのです。
バルサは最終的に本人の意志を尊重。レンタル移籍は今季コストゼロで締結され、契約書には来夏に行使可能な3000万ユーロ(非義務的)の買い取りオプションが盛り込まれました。カサドは10年間を過ごしたバルサに対して最後まで一切不満を口にせず、常にプロフェッショナルとして振る舞い続けた末、自らのキャリアを拓くための新天地コルーニャへ旅立ちました。(via SPORT / via AS)
ホセ・マリア・ヒメネスを巡るアトレティコとの取引詳細:相手クラブの登録制限解除に協力、給与一部負担で実現したビッグネームの補強
アトレティコ・マドリードからやってきたウルグアイ代表DFホセ・マリア・ヒメネスの加入も、市場最終日のギリギリまで調整が続けられた裏取引の結果でした。
アトレティコは今夏にクリスティアン・ロメロなどを獲得して守備陣を強化した一方、選手登録枠と給与総額の上限に直面していました。移籍市場最終日にニコラス・タグリアフィコを滑り込みで獲得するためには、高額給与の選手を放出して資金枠を空ける必要があり、5番手CBに甘んじていたヒメネスがその対象となったのです。
デポルティーボは即座に関心を示したものの、ヒメネスの持つ莫大な給料はデポルが単独でカバーできるものではありませんでした。そこで両クラブは、アトレティコ側がヒメネスの給与の一部を支払うことで合意。さらにアトレティコはヒメネスとの契約を2029年まで1年延長し、資産価値を保持したままデポルへとレンタル(買い取りオプション付き)で送り出す決断をしました。
アトレティコで通算約400試合を戦い抜いた大ベテランの獲得により、デポルティーボは守備陣に絶対的な統率力を加えました。怪我の多さが懸念されるものの、コンディションさえ整えばその守備能力はワールドクラスです。アトレティコは登録枠を空けて目的の補強を成功させ、デポルは守備の重鎮を手に入れ、選手本人も主力の座を確約されるという、すべての関係者にとってこの上ないWin-Winの取引が成立しました。(via MARCA / via ElDesmarque)
今季もエースは青白のユニフォームに!移籍の噂を跳ね除けて残留した最大の至宝イェレマイ・エルナンデス
デポルティーボのこの夏の移籍市場における最大の功績の一つは、新戦力の補強だけではありません。チームが誇る若き最高のゲームメイカーでありエースのイェレマイ・エルナンデスを流出させることなく、コルーニャに留めたことです。
今夏の市場期間中、国内外の多くのクラブがイェレマイの類まれな才能に目をつけ、高額な移籍金の噂や獲得に向けた様々な報道が世間を騒がせました。エースの退団を不安視するファンの声も高まっていましたが、デポルティーボの首脳陣は彼をチームの最重要資産と位置づけ、一切の誘いを拒否。
イェレマイ自身もまた、自身を育んでくれたこのクラブと共にラ・リーガの最高峰で戦い、自らの手でチームを1部に定着させる覚悟を決めています。彼の残留が確定したことは、新加入のビッグネームたちに勝るとも劣らない、サポーターにとって最大の補強と言えるでしょう。(via ElDesmarque)
サポーターがSNSで大興奮!強力な新戦力から構築されるデポルの「妄想ベストイレブン」
数々の超大物や若き俊英を次々と引き当て、さらにはエースの残留にも成功した今夏の移籍市場を終え、デポルティーボのサポーターたちはSNS上で大いに沸き立っています。
特にファンが盛り上がっているのが、新しく揃ったあまりにも豪華な選手たちから作られる今季の理想のスタメンの妄想です。多くのサポーターが、かつての世界を震撼させたスーペル・デポルを彷彿とさせる強力なメンバー構成に、夢を見ているような気持ちだと声を上げています。
ファンの間で最も支持されている理想の11人の布陣は、ゴールキーパーに若き代表候補のレオ・ロマン。
バックラインは右からアドリア・アルティミラ、新加入の重鎮ホセ・マリア・ヒメネス、俊英ルカス・ヌビ、そして地元復帰のアンヘリーニョ。
中盤の3枚には、バルサの至宝マルク・カサド、イタリアの新鋭ロレンツォ・アマトゥッチ、そして攻撃を司るマリオ・ソリアーノ。
そして前線には、屈強なフィジカルを持つアダマ・トラオレ、残留を決めた最大の至宝イェレマイ、そして1トップに3試合3得点と絶好調のピエール=エメリク・アウバメヤンが並ぶという、隙のない布陣です。
このラ・リーガ全体でも十分に上位を狙えるハイレベルなメンバーリストを見て、今シーズンのデポルティーボに無限の可能性を感じずにはいられません。(via ElDesmarque)
宿敵ビジャレアルと2018年以来の激突!運命のラ・セラミカでデビューが噂される新星たちと37歳の怪物の挑戦
新生デポルティーボの次の挑戦は、今週土曜日にビジャレアルの本拠地ラ・セラミカで行われる一戦です。この伝統ある2クラブが公式戦で相まみえるのは、2018年以来、実に8年ぶりのことです。
2018年5月12日に行われた前回の直接対決は、デポルティーボにとって失意に満ちた忘れられない日となりました。すでに降格が決まっていたデポルは、ビジャレアルに2-4で悲痛な敗戦。サム・カスティジェホに開始早々および前半間際に2ゴールを奪われ、マヌ・トリゲロスにも追加点を許しました。後半にボルハ・バジェが2ゴールを決めて一時は意地を見せたものの、最後にチェリシェフに決定的な4点目を奪われ、力尽きました。この悔しい敗戦を機に、デポルは4シーズンにわたって3部リーグの泥沼を這い回ることになったのです。
しかし、あの過酷な泥の時代はすでに終わりました。誇り高きチームは本来あるべき場所に帰ってきました。
今週末のラ・セラミカでの戦いでは、新加入のマルク・カサドやホセ・マリア・ヒメネスがアントニオ・イダルゴ監督の起用判断次第でさっそくピッチに立ち、デビューを飾る可能性があります。
さらに注目すべきは、37歳にして1試合1ゴールペース(3試合3得点)でネットを揺らし続けている怪物フォワード、ピエール=エメリク・アウバメヤンの存在です。このベテランストライカーが、かつてのどん底の記憶を完全に払拭するような勝利のゴールを届けてくれるか、ファンの期待は最高潮に達しています。(via SPORT / via AS)
【本日の総括】
この夏、狂乱とも言える積極的な投資で一躍ラ・リーガの主役に躍り出たデポルティーボ。カサド、ヒメネス、アウバメヤン、そしてイェレマイ。復活を誓う名門の準備は整いました。今週末、因縁のラ・セラミカで新たな歴史の一歩が踏み出されます。
