ダビド・オトルビ バレンシアと2031年まで契約延長し流出防止へ
バレンシアCFが、下部組織出身で19歳のウインガーであるダビド・オトルビとの契約を2031年まで3年間延長し、ファーストチーム昇格に伴う正式な契約更新を確定させた。チームが降格圏で苦しむなかで鮮烈な輝きを放つ新星に対し、海外からの獲得打診を遮断するクラブ側の強い決意が込められた動きとして注目を集めている。
契約内容は事前に合意されていたオプションが一方的に行使された形となり、従来の2028年までの契約に3年が追加されて2031年までとなった。同時に、契約解除金は従来の額から一気に6000万ユーロへと倍増し、英プレミアリーグをはじめとする資金力豊富なクラブに対する強固なプロテクションが設定された。年俸についてもファーストチームの規律に合わせた引き上げが行われ、プロ選手としての待遇が保障されている。
この迅速な契約更新の背景には、今季のピッチ上で彼が見せた目覚ましい成長と存在感がある。メスタリャで行われたアスレティック・ビルバオ戦で待望のファーストチーム初ゴールを記録したほか、ラシン・サンタンデール戦でも貴重な得点を挙げるなど、今季ここまで8試合に出場して攻撃の牽引役を担ってきた。「カバニャルのヒョウ」という愛称で親しまれる彼は、クラブ史上最年少デビュー記録を持つ逸材であり、ハビエル・アギレ監督のもとでも貴重な推進力として重宝されている。
今季のバレンシアは監督交代が相次ぎ、カルロス・コーベランやオスカル・サンチェス、そしてアギレへと指揮官が入れ替わる激動のシーズンを過ごしている。そうした苦境において、育成組織から台頭した若い才能がチームの救世主となりつつあり、他クラブからの引き抜きを未然に防ぐことがフロントの最優先課題となっていた。そのため、規定の出場試合数条件をクリアしたタイミングで即座に権利を行使し、長期的な軸として囲い込む判断を下した。
なお、今回の契約手続きに関して、ElDesmarqueはトップチーム10試合出場という条件に達する前にクラブ側が確信を持って早期行使したと伝えているのに対し、Superdeporteはすでに交わされていた契約条項が自動的に適用されてファーストチームと同等待遇に並んだと報じている。細部のニュアンスにわずかな違いはあるものの、選手本人の大幅な昇給と6000万ユーロへの解除金引き上げが完了したという根底の事実には変わりがない。
つまり、今回の契約延長は単なる若手の引き留めに留まらず、低迷するバレンシアが自前の宝を死守して再建を図るという強いメッセージにほかならない。今後は主力を脅かす存在から完全なレギュラーへと定着できるかが焦点であり、クラブを危機から救うキーマンとしてさらなる飛躍が期待される。(via ElDesmarque / Superdeporte)
