「ラージョは聖域」古参ソシオとペニャスが明かすクラブラ・リーガにおける歴史的苦難と真意

地元紙MARCAの取材に応じたサポーター会(ペニャス)の代表者や、クラブの歴史を生き抜いてきた古参ソシオ(会員)たちの口からは、単なる一過性の怒りにとどまらない、クラブのアイデンティティと尊厳をかけた深い胸の内が語られました。

アウェイのライプツィヒ遠征時に架空バス詐欺被害に遭ったファンを救出するために結成されたサポーター会「Off Topic 1924」の広報担当者は、クラブ側が抗議運動を「一部の過激派やウルトラス(Fondo Sur)だけの暴走」と位置付けようとしている姿勢を強く非難しました。

『私たちのペニャでは、南スタンドのシーズンチケット保持者は20%未満です。それでも全員がこの抗議運動と、長年求めてきた要求に賛同しています。12,000人のソシオは普段どんな意見も一致しませんが、この問題に関してだけは完全に意見が一致しているのです』

『昨季ヨーロッパの舞台を戦うという歴史的快挙を成し遂げながら、それをクラブの成長に繋げるどころか、ファンを裏切り放置し続けていることが何よりも苦しいのです』

また、ルイス・マテオス時代からの伝統を汲む「ペニャ・ライスタ・パロメラス」の代表者は、制度や行政から常に孤立してきたラージョの歴史を振り返りつつ、『昨季の成功は、このクラブ経営陣が導こうとしていた暗闇の深さを考えれば奇跡だった』と述べ、何があろうと勇気と高潔さをもって斜め赤タスキ(フランハ)を守り抜く決意を強調しました。若い世代へ愛を受け継ぐ「ペニャ・イダルゴスVK」も『私たちが求めているのは特権ではなく、一人の人間・ファンとしての尊厳と適切な環境だ』と訴えています。

さらに、クラブの歴史の生き証人である古参ソシオたちの言葉は重みを増しています。

5歳で父親に連れられてソシオになり、現在ソシオ番号8番を持つホセ・ロペス氏は、かつてバジェエルモーソ・スタジアムへ4年間も立ち退きを強いられた過去の危機(当初は2年の予定だった改修工事)を引き合いに出し、当時の苦難を回想しながらも『私は死ぬまでラージョのソシオであり続けたい。抗議活動で会長への不満を示すことには賛成だが、大好きなチームの試合が観られなくなる事態だけは避けてほしい』と、複雑な愛憎交じる本音を明かしました。

そして、3歳からソシオを務め、現在ソシオ番号16番のミゲル・アンヘル氏(通称デミ)は、結婚する際に当時の婚約者へ告げた生涯忘れられない誓いの言葉を振り返りました。

『何でも君の好きなようにしていいけれど、ラージョだけは聖域だからね』

デミ氏は、現場でチームを支え続けてきた生涯のファンを完全に無視し、サッカーを単なるビジネスとして扱う現経営陣の姿勢を辛辣に批判しています。バジェカスのスタンドに宿る熱い魂とフロントの冷徹な経営姿勢との溝は、刻一刻と迫るエルチェ戦のキックオフを前に、決定的な破局へと向かっています。(via MARCA)

【本日の総括】

ラージョ・バジェカーノは、マルティン・プレサ会長ら経営陣への怒りが頂点に達し、選手陣による試合冒頭1分間のプレー停止ボイコットや、サポーターによる年間券・ゴムボールの大量投射、ピッチ侵入計画など、前代未聞の危機的局面を迎えています。RFEFからアスレティック戦の無観客再開と敵地遠征費全額負担という重い処分が下される中、クラブの尊厳と試合開催を巡る攻防は今週末のエルチェ戦で最大のヤマ場を迎えます。