フェデ・バルベルデ(レアル・マドリード) 右サイドバック起用で補強計画に投じられた疑問
ウルグアイ代表のミッドフィルダー、フェデ・バルベルデが右サイドバックとして定着し、ジョゼ・モウリーニョ監督の主軸として高水準のプレーを続けている。2年連続でこのポジションに巨額の補強費を投じながら、結局は本職ミッドフィルダーの起用で解決している現状が、クラブの補強戦略の妥当性を問う議論を呼ぶ。
指揮官はビジャレアル戦で彼の配置転換を試し、続くセビージャ戦んでも同様の布陣を採用して連続勝利を収めた。この変更によって中盤にアルダ・ギュレルを配置するスペースが生まれ、チュアメニやジュード・ベリンガムとの連携でビルドアップの精度が向上する副次効果も生んでいる。運動量と推進力を兼ね備える彼がサイドから深く侵入するスタイルは、現在のチーム構成に最も合致する解決策となった。
その一方で、クラブが過去2年間の移籍市場で実施してきた補強施策には厳しい視線が注がれている。2025年にリヴァプールからトレント・アレクサンダー=アーノルドを獲得した際は、ダニ・カルバハルの負傷離脱に伴いクラブワールドカップ出場を見越して約1000万ユーロの移籍金を前倒しで支払った。さらに2026年夏には、インテルからデンゼル・ダンフリースを約2000万ユーロで獲得した経緯がある。
人件費の負担も非常に重く、推定年俸においてアレクサンダー=アーノルドが年間約3160万ユーロ、ダンフリースが約1300万ユーロを受け取っており、合計で年間約4500万ユーロに及ぶ。しかし直近のセビージャ戦でダンフリースが出場機会を得られないなど、両補強選手がベンチを温める状況が常態化してきた。彼自身は中盤中央でのプレーを希望しているものの、歴代の指揮官はその圧倒的な走力をサイドで生かす選択肢を評価してきた。
巨額の移籍金と給料を費やした新戦力が控えに回り、既存戦力が課題を解決している構図は、フロレンティーノ・ペレス会長を中心とする補強計画の誤算を物語る。この動きが示すのは、現場の戦術的最適解と経営陣の市場投資の間に明らかな乖離が存在し、構想外となった高給取りの人員整理を検討せざるを得なくなる可能性だ。今後はモウリーニョ監督がこの試みを継続するかどうか、そして冬の市場で控え右サイドバックの移籍交渉が動き出すかが焦点となる。(via Estadio Deportivo)