ダニ・カルバハルとユーリの因縁と和解

敵地サン・マメスのピッチで、緊迫した試合展開とは対照的な感動的な場面が目撃された。試合終了の笛が鳴った直後、ヘタフェのダニ・カルバハルとアトレティックのユーリ・ベルチチェが歩み寄り、笑顔で強い抱擁を交わした。3年前の衝撃的な負傷事件以来、スタジアムを包み続けた冷ややかな憎悪を解きほぐすような温かい一幕となった。

このふたりの因縁は、2023年6月4日のサンティアゴ・ベルナベウでの一戦に遡る。当時はレアル・マドリードに所属していたダニ・カルバハルがユーリに対して激しいタックルを浴びせ、ユーリは右腓骨上部を骨折する重傷を負った。主審がイエローカードにとどめ、VARも介入しなかったことでアトレティック・サポーターの憤怒は頂点に達し、その記憶は時が流れても風化することはなかった。

ヘタフェのユニフォームを着てサン・マメスに足を踏み入れたダニ・カルバハルに対し、ビルバオの観客は彼がボールに触れるたびに嵐のような大ブーイングと強烈な指笛を浴びせ続けた。カルバハル自身も後半43分にイニャキ・ウィリアムズを激しいタックルで倒してイエローカードを受けるなど、厳しいアウェイの洗礼を受けた。

しかし、ピッチ上で死闘を繰り広げた当事者同士の間に確執は残っていなかった。試合後に見せた親密な抱擁と会話は、お互いにサッカーのプレー中の事故として整理がついており、過去の恩讐を乗り越えてリスペクトし合っていることを証明してみせた。

新天地ヘタフェでのデビュー以来、チームの不振と相まって試練の時を迎えているダニ・カルバハルだが、宿敵のホームで見せたユーリとのスポーツマンシップは、荒れたゲームの中で唯一の救いとなった。(via ElDesmarque)