ロベルト・フェルナンデス 41年ぶりの歴史的開幕快勝を牽引する衝撃のダブルパック
エスパニョールはRCDEスタジアムに28,050人の大観衆を迎え、レバンテを3-0で下す完璧な開幕戦を飾りました。プレシーズンは最初の4戦を好調に終えたものの、直近の4つの親善試合で未勝利に終わり、守備陣への懸念が広がっていましたが、リーグ開幕を迎えてその不安を一気に吹き飛ばしました。攻撃陣では、プレシーズン中のミドルズブラ戦で好調だったキケ・ガルシアが開始18分に右大腿二頭筋断裂の重傷を負って離脱。さらに1月から膝の前十字靭帯断裂で離脱しているハビ・プアドの復帰も9月以降(焦らせず調整)となるため、前線の選択肢が限られていました。マノロ・ゴンサレス監督は、セウタへのレンタルから戻り好調だったマルコス・フェルナンデスではなく、昨シーズン後半戦に失速し、1月から5月の間でわずか3ゴール(シーズン合計7ゴール)に終わり批判を浴びていたロベルト・フェルナンデスを先発に抜擢。直前のコヴェントリー・シティ戦で美しいアクロバティックなゴールを決めて自信を取り戻していたロベルトは、この期待に最高の形で応えました。
開始わずか5分(あるいは4分)、エドゥ・エスポジトのフリーキックをエリア中央で拾ったロベルトが右足で押し込み先制。VARによる長いオフサイドチェックの末にゴールが認められ、スタジアムは大歓声に包まれました。さらに40分には、ハビ・エルナンデスが左サイドを完璧に崩して折り返したボールをロベルトが流し込み、前半だけで2点目をマーク。ゴールだけでなく、前線からの激しいプレスや連携でも大きく貢献し、90分間フル出場を果たして見事に最優秀選手(MVP)に選出されました。試合後、チームが暫定首位に立ったことについて、ロベルトは非常に慎重な姿勢を見せ、以下のように語っています。
『私は首位などという言葉は一切耳に入れたくありません。昨シーズンの終盤に自分たちが経験した苦しみを思い出してください。あの終盤の悲劇は二度と繰り返してはならないのです。私たちは信じられないほど素晴らしいスタートを切ることができましたが、今はただこのまま集中して走り続ける必要があります』
指揮官のマノロ・ゴンサレス監督も試合前に『今年は彼が大爆発する』と太鼓判を押していましたが、見事にその予言が的中する幕開けとなりました。(via SPORT) (via Mundo Deportivo) (via ElDesmarque) (via Esport3) (via MARCA)
カブレラの不可解な欠場 VARモニター損壊による3試合出場停止の真相
開幕戦の先発メンバーが発表された際、スタジアムには大きな困惑が広がりました。ディフェンスの柱であり、事前の負傷情報もなかったウラグアイ代表DFレアンドロ・カブレラ(通称レレ)の名前が、スターティングイレブンどころかベンチにも含まれていなかったためです。試合開始の数分前、クラブからカブレラが昨シーズンからの累積によるサスペンションで急遽欠場となったことが発表されました。この処分の原因は、昨シーズン3月21日に行われたホームでのヘタフェ戦にあります。試合終了後、カブレラが怒りに任せてVARのモニター画面を叩き割るように殴った行為が主審の報告書(アクタ)に記載され、3試合の出場停止処分が科されていました。
クラブは処分決定後から直前まで何度も異議申し立てや上訴を行ってきましたが、試合当日の朝にすべての訴えが最終的に却下されたため、カブレラは初戦を欠場せざるを得なくなりました。代わりにリーデルが先発出場し、新加入のウナイ・ヌニェスとセンターバックのコンビを組むことになりました。この試合では、レバンテの攻撃陣が無害であったことや守護神ドミトロヴィッチの安定感もあり、見事に無失点で乗り切ることに成功しました。しかし、この3試合の出場停止処分は次節のレアル・マドリード戦にも適用されるため、カブレラの欠場が確定しています。ムバッペらを擁する強力なマドリードの攻撃陣を相手に、ディフェンスリーダーであり、百戦錬磨の経験と圧倒的な空中戦の強さ、リーダーシップを持つカブレラが不在となることは、エスパニョールにとって極めて大きな痛手となります。(via Mundo Deportivo) (via ElDesmarque)
レンタル復帰組の大反乱と新戦力たちの素晴らしい融合
レバンテ戦での快勝は、昨シーズンに他クラブへ武者修行に出ていた若きカンテラ出身選手たちの大活躍(子供たちの反乱)によってもたらされました。左サイドバックで先発したロヘル・イノホ、そして中盤で圧倒的な技術を見せたハビ・エルナンデスは、プレシーズンからの好調を維持してスタメンの座を勝ち取り、ピッチ上で素晴らしい輝きを放ちました。特にハビ・エルナンデスは、25分に2人の相手ディフェンダーを華麗なタッチで剥がして強烈なシュート(相手GKライアンのセーブに阻まる)を放ったほか、40分には左サイドを深く抉ってロベルトの2点目をアシストするなど、ボールを触るたびに観客を魅了しました。また、後半80分にはカウンターから、途中出場のラファ・バウサの正確なアシストを受けたアレックス・ドランが駄目押しの3点目を流し込み、彼のお馴染みである宙返り(voltereta acrobática)のセレブレーションを披露してスタジアムを熱狂の渦に巻き込みました。
新戦力たちも素晴らしい適応力を見せています。セルタから加入したウナイ・ヌニェスはディフェンスラインを統率し、カルラ(別名カラトラバ)も中盤で Edu Expósito や Javi Hernández と見事な連携を披露し、30分にはRyanを脅かす鋭いシュートを放つなど、非常に高い技術を示しました。一方、対戦相手のレバンテでは後半64分、15歳という若さのマーク・サントスが投入され、クラブ史上最年少のファーストチームデビューを果たすという歴史的な瞬間もありましたが、エスパニョールの組織された守備陣の前に影響を与えることはできませんでした。(via Mundo Deportivo) (via ElDesmarque)
移籍市場残り2週間 モンチSDが狙う最後のピースと今後の補強計画
開幕戦での3-0という快勝により、クラブ周辺には非常にポジティブな空気が漂っていますが、スポーツディレクターのモンチは、移籍市場が閉まるまでの残り2週間でさらなる補強を成立させるべく動いています。モンチSDは、チームの現在の完成度を認めつつも、リーグ戦の長い戦いを見据えてさらに競争力を高める必要があると判断しています。
現在、エスパニョールのスカッドはほぼ全ポジションで2名ずつの選手が揃い、高いレベルでのポジション争いが生まれていますが、右サイドバックおよび右ウイング(あるいはエストレーモ)のポジションにおいて、まだ選手層の厚みが不足していると考えられています。モンチSDは、これらのポジションに新たな実力者を迎えるため、現在も複数の候補と交渉を継続していることを明言しており、市場が閉じる9月1日までに少なくともあと2名の補強を成立させる計画です。マノロ・ゴンサレス監督もこの補強計画を全面的に支持しており、新戦力の到着を待ち望んでいます。(via SPORT) (via Mundo Deportivo)
宿敵レアル・マドリードをホームで迎え撃つ開幕2戦目の展望
レバンテを下して最高のスタートを切ったエスパニョールは、次節、土曜日の21:30からRCDEスタジアムにジョゼ・モウリーニョ新監督率いるレアル・マドリードを迎えます。開幕戦の3-0の勝利は、エスパニョールにとって1985-1986シーズンのカディス戦(5-0)以来、実におよそ41年ぶりとなる「3点差以上での開幕快勝」という歴史的な快挙であり、昨シーズンに苦しんだホームのサポーターとの間に強い一体感を取り戻すきっかけとなりました。
しかし、次戦のマドリード戦は全く異なるレベルの非常に過酷な一戦(別の映画)になることは間違いありません。前述の通り、ディフェンスリーダーであるカブレラが出場停止のため不在となるなか、リーデルとウナイ・ヌニェスのセンターバックコンビが、ムバッペやヴィニシウス、ベリンガムといった世界最高峰の攻撃陣を相手にどこまで耐えられるかが最大の焦点となります。それでも、開幕戦でクリーンシートを達成した守備の粘り強さと、ロベルト・フェルナンデスの爆発的な決定力、そして超満員が予想されるホームサポーターの大声援を背に、エスパニョールは自信と慎重さを胸に、白い巨人に対して真っ向から立ち向かう準備を進めています。(via Mundo Deportivo) (via ElDesmarque)
【本日の総括】
エスパニョールは、レバンテを相手に3-0の快勝を収め、41年ぶりとなる歴史的な最高の開幕を飾るとともに、アラベスと並んで暫定首位に立つというこれ以上ないスタートを切りました。プレシーズン中の主力の負傷離脱やカブレラの処分による突発的な欠場という危機を、ロベルト・フェルナンデスのダブルパックやレンタル復帰した若手たちの台頭、新戦力の見事な適応によって克服したチームは、次なる巨大な壁であるレアル・マドリード戦に向けて、大きな自信と確かな一体感を携えて本拠地RCDEスタジアムで牙を研いでいます。
