新公式フォント誕生

ビジャレアルCFは、クラブ独自の新しい公式タイポグラフィ『ラ・グロゲタ(la ‘grogueta’)』をお披露目しました。

このフォントを手掛けたのは、地元ビラ=レアル出身でグラフィックデザイン専攻を卒業した23歳の若きソシオ、シャビ・ルベルト氏です。幼い頃からビジャレアルの熱狂的なアボナード(年間シート保持者)としてクラブを応援してきたルベルト氏は、クラブのデザイン部門でのインターンシップ期間中にこの提案をまとめ上げ、正式採用へと結実させました。

デザインの最大の着想源は、ビジャレアルのエンブレム中央に誇らしげに輝く象徴的な「V」の字です。歴史や伝統、クラブの価値観を徹底的に分析した上で、伝統の精神を損なうことなく、洗練されたモダンさと力強いアイデンティティを融合させたフォントを完成させました。

この『ラ・グロゲタ』は、すでにUEFAチャンピオンズリーグ 2026/27シーズンの公式ユニフォームの背番号として実戦投入されており、最高峰の舞台で鮮烈なデビューを果たしています。今後はユニフォームのみならず、クラブの各種デジタルコンテンツや物理メディア、スタジアムのブランディングなど、ビジャレアル全体のビジュアルアイデンティティとして順次導入が進められる予定です。

このストーリーの背景には、祖父から孫へと代々受け継がれた深遠な家族の愛が存在します。ルベルト氏の母方の祖父であるトマス・アルビオル氏は、1959年から2018年まで約60年間という膨大な歳月をクラブのアボナードとして捧げた人物でした。人口わずか5万人程度の小さな街のクラブが、地域リーグの過酷な戦いからスペイン1部、さらには欧州最高峰の舞台へと駆け上がる奇跡の歴史を特等席で見守り続けてきました。

祖父が愛した黄色い潜水艦への情熱を受け継いだ孫が、自らのデザイン技術を結集させてチームのアイデンティティそのものを構築し、チャンピオンズリーグのピッチで選手たちの背中を飾るという、スタンドからピッチへの壮大なドラマが実現しています。(via SPORT)