【今回のラインナップ】
✅ カディスCF [絶体絶命の降格危機と深刻な経営陣への抗議運動および法廷闘争]
✅ デポルティーボ・ラ・コルーニャ [直接昇格へ向けた9戦無敗の快進撃と敵地での激闘]
✅ UDラス・パルマス [ルイス・ガルシア監督下の歴史的復活と日本人選手タイセイの動向]
✅ マラガCF [満員のラ・ロサレダで迎えるレギュラーシーズン終盤戦]
✅ スポルティング・ヒホン [プレーオフ圏死守に向けたアウェー戦と心温まる施設訪問]
✅ コルドバCF [未来の要となるダブルボランチの共存とホーム3連戦]
✅ その他の昇格争い [アルメリア、ラシン・サンタンデール、ブルゴスの死闘]
■【カディスCF】
LaLiga Hypermotion(スペイン2部リーグ)において、Primera RFEF(3部)への降格圏までわずか3ポイントという絶体絶命の危機に瀕している。直近17試合でわずか1勝しか挙げられず、現在8試合連続未勝利という泥沼の状態にある。ガイスカ・ガリターノ監督体制で昇格を目指し、セルヒオ・ゴンサレス監督で立て直しを図ったものの、現在のイマノル・イディアケス監督の下でチームは完全に沈没状態に陥っている。今節は敵地ヌエボ・ミランディージャでデポルティーボ・ラ・コルーニャを迎え撃つが、イディアケス監督と主力FWルーカス・ペレスにとっては古巣対決となる。カルセレン、タバタゼ、オンティベロスが欠場し、レシオも出場停止となる一方で、サスペンション明けのコバチェビッチが復帰する。スタメンにはルーカス・ペレス、スソ、アントニートらが名を連ねる見込みだ。(via SPORT)
ピッチ外ではさらに深刻な機関的危機に直面している。今週金曜日に株主総会を控える中、ファン団体「Plataforma 1910」がマヌエル・ビスカイノとラファエル・コントレラスら経営陣に対する抗議集会を呼びかけている。経営陣が不正に受け取ったとされる約400万ユーロの報酬の返還を拒否していることが火種となっている。2020年12月の総会で1部で年間200万ユーロ、2部で100万ユーロの報酬を許可する定款変更が承認されたが、2025年7月にカディス県裁判所がこれを無効とする判決を下した。クラブは最高裁へ上訴していたが最近になってこれを取り下げた。(via Estadio Deportivo)
さらに、経営陣は700万ユーロ超の増資(資本金300万ユーロ、発行プレミアム4,208,775ユーロ)を提案している。これは2020年発行株式の保有者の債権相殺によるもので、1株あたり1ユーロの資本に1.40ユーロのプレミアムを乗せた2.40ユーロの価値となる。しかし、実際の現金拠出が伴わないこの増資は、歴史的な株主の権利を希薄化させ、ビスカイノとコントレラスの権力強化を狙ったものだと激しく非難されている。これに対し、キケ・ピナ株主はマドリード仲裁裁判所に提訴する準備を進めており、商業裁判所に予防措置を求める可能性も浮上している。さらに、オンティベロスの問題に続き、ブライアン・オカンポの最近の画像がファンの怒りを爆発させるなど、クラブ内はまさにカオス状態である。(via Estadio Deportivo)
■【デポルティーボ・ラ・コルーニャ】
直接昇格を懸けた激しい争いを繰り広げており、現在勝ち点68を獲得している。グラナダに0-2で敗れて以来、9試合連続無敗という素晴らしい快進撃を維持している。ただし、直近のアウェー戦であるスポルティング・ヒホン、ウエスカ、ブルゴス戦はいずれも引き分けに終わっており、勝ちきれない課題も残している。イダルゴ監督の下、試合終盤に勝ち点を拾う粘り強さと、逆境に立ち向かう闘争心がチームの最大の武器となっている。(via SPORT)
カディス戦に向けては、中盤でリキとディエゴ・ビジャレスがポジションを争っており、バルシアもスタメンの座を狙っている。一方で、ミゲル・ロウレイロやノウビはベンチスタートとなる可能性が高い。昇格を確実なものにするためには、下位に沈むカディスから確実に勝ち点3を奪い、アルメリアやラシン・サンタンデールにプレッシャーをかける必要がある。(via SPORT)
■【UDラス・パルマス】
ルイス・ガルシア・フェルナンデス監督の就任により、チームは見事な大復活を遂げた。前任のディエゴ・マルティネス・ペナス時代には、1部の最後の20試合で2勝4分14敗という悲惨な成績で降格の憂き目に遭ったが、その悪夢を完全に払拭している。直近11試合で8勝を挙げ、勝率79.2%という驚異的な数字を叩き出している。現在、残り4試合(アンドラ、アルメリア、サラゴサ、デポルティーボ)に全勝すれば直接昇格の可能性(確率12%)を残している。(via SPORT)
ホームのエスタディオ・グラン・カナリアでは現在6連勝中で、1964年のビセンテ・ダウデルの記録に並んだ。また、38節時点で勝ち点66を記録しており、これはパコ・エレーラ監督時代(2015年)の今世紀クラブ最高記録に並ぶものである。失点数に至っては35失点だったパコ・エレーラ時代よりも6少ない。さらに、ピミエンタ時代の64ポイントおよび58ポイント、セルヒオ・ロベラ時代の60ポイント、そして2000年に優勝昇格を果たした伝説のセルヒオ・クレシッチ監督の65ポイントをも超えている。守備陣は38試合でわずか32失点(1試合平均0.8失点)と鉄壁を誇り、負け数はデポルティーボに次ぐ少なさの8敗。アウェーでの失点もわずか19に抑えられている。(via SPORT)
攻撃陣ではフステルが8ゴール11アシストと大車輪の活躍を見せている。この記録は、アルメリアのアリーバス(24ゴール7アシスト)や、アンドレス・マルティン(20ゴール9アシスト)といったリーグ屈指のスコアラーたちに匹敵する影響力を持っている。また、ヘセも8ゴールを挙げる活躍を見せており、「最初の日から言ったことを実行している。それをやるには度胸が必要だ」と力強く語っている。ルイス・エルゲラSDとの確執の噂は否定し、クラブのサポートに感謝を述べている。契約は今季限りで満了となるが、更新には前向きな姿勢を示している。ペドロ・ベネデッティは現在9試合出番がない状態だ。(via MARCA)
負傷によりエンツォ・ロヨディチェとセルヒオ・バルシアが欠場する。一方で、ジョナサン・ビエラは遠征メンバーに帯同しているものの、4月11日のマラガ戦以来0分間の出場にとどまっている。遠征スケジュールは過酷で、金曜日にバルセロナ経由で出発し、土曜日にバルサのシウダ・デポルティーバで練習を行った後、日曜13:00にナシオナルでアンドラと対戦(LaLiga TV放送)。月曜午後に帰還し、土曜17:30にはアルメリア戦を控えている。予想スタメンは、オルカス、ビティ、エルツォグ、ミカ・マルモル、エンリケ・クレメンテ、キリアン、アマトゥッチ、ペドロラ、フステル、アレ・ガルシア、ヘセ。ベンチにはビエラ、日本人選手のタイセイ、ペジーニョ、イケル・ブラボ、マービン・パーク、イバン・ヒル、イニャキ・ゴンサレスが控える。(via SPORT)
■【マラガCF】
レギュラーシーズン残り4試合の最初の関門として、第39節でホームのラ・ロサレダにスポルティング・ヒホンを迎える(5月9日土曜日21:00キックオフ)。エイバル戦の勝利でチームは自信を完全に取り戻しており、フネスは「ファンがチームを疑ってはいけないことが鍵だ」と力強いメッセージを送っている。チームに昇格などの大きな目標は残されていないものの、順位を落とすことは許されない。スタジアムのチケットは残り100枚未満となっており、デポルティーボがリアソールで記録した28,954人のシーズン最多観客動員記録に迫る熱狂的な雰囲気が予想されている。(via SPORT)
■【スポルティング・ヒホン】
現在勝ち点63の6位につけており、直接昇格圏までは7ポイント差となっている。マラガとのアウェー戦で勝ち点3を積み上げ、プレーオフ圏内での順位を確固たるものにしたい考えだ。試合を前に、ホアキン、パブロ・バスケス、アンドレス・フェラーリの3選手がヒホンの高齢者施設「Colisée Plaza Real」を訪問し、170人以上の入居者や子供たちと心温まる交流を行った。特にホアキンは最も熱烈な歓迎を受け、パブロ・バスケスは子供たちとのミニゲームに積極的に参加した。数週間前に負った腓骨骨折から回復中のアンドレス・フェラーリは、物理的な活動には参加せず笑顔で見守った。(via SPORT)
■【コルドバCF】
本拠地エル・アルカンヘル(Bahrain Victorious Nuevo Arcángel)で今季残り3試合(全4試合中)を戦う。最初の日曜18:30にはグラナダと対戦する。チームの未来の要として期待されているのが、イスマ・ルイスとアルベルト・デル・モラルのダブルボランチだ。グラナダの下部組織出身であるイスマ・ルイスは、水曜日の記者会見でコルドバへの強い忠誠心を語り、2028年までの契約を全うする意志を示した上で「こんなに愛されていると感じたことはない」と語った。筋肉のトラブルからも回復し、グラナダ戦での出場が可能となっている。(via SPORT)
一方、トレド出身のアルベルト・デル・モラルは今季38節中8試合しか先発しておらず、イスマ・ルイスと同時に先発したのは第2節のラス・パルマス戦(1-3で敗戦)とリアソールでのデポルティーボ戦(2-0で勝利)の2試合のみにとどまっている。イバン・アニア監督は、第22節のアルバセテ戦(0-2からデル・モラルを投入し1-3で逆転勝利)などで2人を共存させるポテンシャルを模索してきた。チームは2月と3月に急激な失速を経験したが、前線のカルラセード、ハコボ、アディルソン、ゴティ、ケビン・メディーナ、そしてアドリ・フエンテスやセルジ・グアルディオラといった豊富な攻撃陣を機能させるためにも、中盤の構成が鍵となる。2024-25シーズンの後半戦では、ペドロ・オルティスやアレックス・サラ、イスマ・ルイスの中盤3枚で危機を乗り越えた実績もある。なお、アルベルト・デル・モラルの来季の去就は、1部から降格が濃厚となっているレアル・オビエドのアルマダ監督の意向にも左右される可能性があると報じられている。(via SPORT)
■【その他の昇格争い(アルメリア、ラシン・サンタンデール、ブルゴス)】
UDアルメリアは現在、ラス・パルマスに4ポイントの差をつけて直接昇格圏の2位に位置している。ルビ監督率いるチームは、次戦で敵地エル・プランティオに乗り込み、難敵ブルゴスCFと対戦する。ラミス監督の下で不屈の強さを見せるブルゴスは、アルメリアの昇格に大きく立ちはだかる存在だ。また、ラシン・サンタンデールもデポルティーボやアルメリアと直接昇格の切符を巡って激しいデッドヒートを繰り広げており、上位陣のポイント差は極めて拮抗している。(via SPORT)
【本日の総括】
LaLiga Hypermotionの最終盤は、上位も下位も歴史的な激戦となっている。上位陣では、アルメリア(2位)、デポルティーボ(勝ち点68)、ラシン・サンタンデール、そして奇跡的な追い上げを見せるラス・パルマス(勝ち点66・勝率79.2%)が、残り少ない直接昇格の枠を巡って死闘を繰り広げている。特にラス・パルマスは日本人選手タイセイを擁し、歴史的な堅守とフステル、ヘセの爆発力で奇跡の昇格を狙っている。スポルティング・ヒホンもプレーオフ圏の死守に向けて予断を許さない。
一方の下位では、カディスが降格圏まで3ポイントと絶体絶命の危機にあり、経営陣の報酬問題や不透明な増資計画による法廷闘争が勃発するなど、ピッチ内外で完全に崩壊状態にある。残り4試合、各チームの運命を分ける1ポイントの重みがこれほどまでに増したシーズンは近年稀に見るものだ。

デスクコメント
戦術デスク
配置と起用法から読む
カディスは監督交代を繰り返しながらも状況を打開できず、8試合連続未勝利という結果が全てを物語っています。特に、ルーカス・ペレスやスソといった経験豊富な選手を起用しながらも、チームとしての組織的な前進や守備の安定が見られない点が深刻です。古巣対決となるデポルティーボ戦で、相手の勢いを止められるかどうかが、今後の戦いぶりを占う上で重要な局面となるでしょう。ピッチ外の混乱が、選手たちのパフォーマンスにどう影響するかも注視が必要です。
クラブ動向デスク
フロントとクラブの空気を追う
カディスを取り巻く状況は、ピッチ上の成績不振以上に、経営陣への不信感が深刻化しているようです。株主総会を前に、報酬問題や増資計画に対するファンや一部株主の強い反発は、クラブの求心力を大きく揺るがしています。このような内部分裂は、選手たちの士気にも影響を与えかねません。デポルティーボ戦という重要な一戦を前に、クラブ全体として一枚岩になれるかが問われるでしょう。一方、ラス・パルマスは監督交代が奏功し、クラブの勢いを取り戻している点が対照的です。
移籍・契約デスク
契約・補強・登録を整理する
カディスは現在、降格圏との差がわずか3ポイントという状況で、補強や契約に関する話題に触れる余裕がないのが実情です。経営陣への抗議や法廷闘争といった混乱が続く中、来季に向けた編成方針を立てること自体が困難な状況と言えます。増資計画が株主の権利を希薄化させるという批判は、クラブの将来的な安定性にも関わる問題であり、今後の展開が注目されます。一方、ラス・パルマスでは日本人選手タイセイの動向や、ヘセ選手の契約延長への前向きな姿勢など、来季を見据えた動きも一部見られます。