【今回のラインナップ】
✅ レアル・サラゴサ [降格の危機に瀕する名門の財政事情と、頼みの綱であるロベル・ゴンサレスへの期待]
✅ UDラス・パルマス [自動昇格を目指す中、守備の要バルシアの負傷離脱という大きな試練]
✅ FCアンドラ [直近4戦12発と絶好調でPO圏を猛追も、元監督への違約金未払い問題が浮上]
✅ CDミランデス [残留争いの中、ソシエダからの刺客C・フェルナンデスが16Gと大爆発中]
✅ マラガCF [PO圏ボーダーを死守。話題の「ユニフォーム現象」と共に大一番へ]
✅ アルバセテ・バロンピエ [下部組織出身の19歳"Capi"と2029年まで契約延長]
✅ CDテネリフェ [2部昇格決定!大幅な予算削減と来季に向けた大刷新プラン]
■【レアル・サラゴサ】
現在21位で勝ち点35。残留ラインであるカディス(勝ち点39)まで4ポイント差という絶望的な状況で、残り4試合(バジャドリード、スポルティング・ヒホン、ラス・パルマス、マラガ)を迎える。ダビド・ナバーロ監督就任当初の勢いは失われ、直近のグラナダ戦でも試合終了間際の失点で敗北し、月曜の練習ではアガダが声を張り上げてチームを鼓舞する事態となった。財政面でも危機的状況にあり、3976万ユーロの負債を抱える。Primera RFEF(3部)に降格した場合、テレビ放映権料が660万ユーロから50万ユーロ未満に、年間シート収入も540万ユーロから激減するなど大打撃を受ける。唯一の救いは、降格により2031年まで続く債権者協定の支払いが最長5年間凍結される規定がある点だ。
戦力面では、冬に加入したロベル・ゴンサレスが唯一の希望となっている。ここまで2ゴール1アシストを記録しているが、最近は右サイドで守備の負担が増え、パフォーマンスが低下。次節バジャドリード戦では、彼をより自由なトップ下に配置するシステム変更(4-2-3-1など)が予想される。負傷・欠場情報としては、マルティン・アギーレガビリアが膝の半月板付近の軽い捻挫(全治約2週間)でバジャドリード戦を欠場し、代役はフアン・セバスティアンが務める見込み。アンドラダとタセンデ、さらに累積警告のサイドゥが出場停止。タチとバレリーも負傷欠場となるが、ケイディ・バレと個人的な理由で離脱していたラドヴァノヴィッチは復帰見込み。また、ポール・アクオクは全体練習に部分合流している。(via SPORT / MARCA)
■【UDラス・パルマス】
現在4位で、自動昇格圏までわずか4ポイント差。残り12ポイントの状況で、アンドラ、アルメリア、デポルティーボとのアウェー3連戦と、ホームでのサラゴサ戦を残す。前節バジャドリード戦(2-1で勝利)の試合終了間際、アマトとの接触により、DFセルヒオ・バルシア(レギア・ワルシャワからのレンタル)が大腿二頭筋の微小断裂を負った。全治は3〜4週間と見られ、残り4試合とプレーオフを欠場する可能性が高い。バルシアは今季34試合に先発し、フィールドプレーヤー最多の3018分に出場してきた守備の要であり、ルイス・ガルシア監督にとって大きな痛手となる。代役にはエルソグやアレックス・スアレス、またはクレメンテやクリスティアンの起用が予想される。また、エンツォ・ロイオディスも左足首の手術で離脱中である。(via Mundo Deportivo / SPORT / MARCA)
■【FCアンドラ】
直近4試合で12得点2失点と絶好調。特に首位ラシン・サンタンデールに6-2で大勝するなど、凄まじい勢いでプレーオフ圏内を猛追している。次節はホームのエスタディ・ナシオナルでラス・パルマスと激突。前半戦はアレ・ガルシアのゴールとバルシアのオウンゴールで引き分けている。
ピッチ外では、ジェラール・ピケがオーナーを務めるクラブに暗雲が漂っている。2024年3月に解任したエデル・サラビア元監督(現エルチェ監督)に対する違約金の未払い問題が浮上しており、裁判所は未消化の有給休暇分18,913ユーロを含む約63万ユーロの支払いを命じたが、クラブは未だに支払っていない。サラビア側は連盟に正式な申し立てを行う予定で、最悪の場合、選手登録禁止などの重大な制裁を受ける可能性がある。(via Estadio Deportivo / SPORT / MARCA)
■【CDミランデス】
降格圏に沈み残留を目指す厳しい戦いを強いられているが、レアル・ソシエダからレンタル中のFWカルロス・フェルナンデスが孤軍奮闘の大爆発を見せている。ここまで16ゴールを挙げ、LALIGA HYPERMOTIONの得点ランキング4位につける大活躍。ソシエダとの契約は残り1年となっており、この見事なパフォーマンスにより、来季の去就(別のクラブへのレンタルや契約解除など)に早くも注目が集まっている。(via ElDesmarque / MARCA)
■【マラガCF】
現在勝ち点63を獲得しており、プレーオフ圏内のボーダーラインを死守している。今週末、ホームのラ・ロサレダにスポルティング・ヒホンを迎え、1部昇格に向けた大一番に挑む。一方で、クリスティアーノ・ロナウドのパートナーであるジョージナ・ロドリゲスの親友、エレナ・ピナがニューヨークのMET Galaなどの世界的イベントでマラガのユニフォームを着用したことが話題を呼んでおり、クラブの国際的な知名度が予期せぬ形で高まっている。(via SPORT / MARCA)
■【アルバセテ・バロンピエ】
下部組織出身の19歳MF、ウーゴ・マルティネス・ゴンサレス(通称 "Capi")と2029年6月までの契約延長を発表した。今季はトップチームでリーグ戦11試合、コパ・デル・レイ5試合(すべて先発)に出場し、計771分プレー。U-17スペイン代表としての実績も持つ若き才能が、クラブの未来を担う。Bチームであるアトレティコ・アルバセテもSegunda RFEFへの昇格プレーオフ進出を決めており、育成部門の充実が際立っている。(via MARCA)
■【CDテネリフェ】
Primera Federación(3部)で首位を確定させ、来季のLALIGA Hypermotion(2部)への直接昇格を早々に決定した。しかし、来季の2部でのサラリーキャップはリーグの10〜12番目以下になる見通しで、予算は過去の2部時代の1200万ユーロから500万〜600万ユーロへ半減する可能性があり、チームの40%を刷新する大規模な再編が予定されている。
エクアドル人DFアンソニー・ランダスリ(グラナダやエクアドル代表監督が注目)や、グラナダにレンタル中で買い取りオプションがあるババカル・ディオクの売却で資金を捻出する方針。ダニ・フェルナンデス(2029年まで延長)、エンリク・ガジェゴ、ダニ・マルティン、フアンホ・サンチェス、ナチョ・ヒルらは残留確定。一方で、マイケル・メサやアイトール・サンスらの退団が濃厚。アルバロ・セルベラ監督のスキームに合わせ、下部組織からの引き上げも積極的に行う予定だ。(via SPORT)
【本日の総括】
首位はラシン・サンタンデールが走り、昇格プレーオフ圏内(63pt以上)にはデポルティーボ、ラス・パルマス、カステリョン、マラガが名を連ね、その後ろをエイバルとブルゴス、そしてアンドラが猛追する展開となっている。
一方、降格争いは歴史的な低水準となっており、残留ラインのカディスが39pt。これを追うクルトゥラル・レオネサ、レアル・サラゴサ(35pt)、ミランデス、ウエスカがPrimera RFEF降格の危機に瀕している。今季は昇格POボーダーが高く、残留ボーダーが過去10年で最も低いという「歴史的な二極化」のシーズンとなっている。

デスクコメント
戦術デスク
配置と起用法から読む
レアル・サラゴサは降格圏に沈む中、ロベル・ゴンサレスの起用法変更が鍵となりそうだ。これまで右サイドでの守備的役割がパフォーマンス低下を招いたとすれば、トップ下への配置転換は攻撃面での貢献度を高める可能性を秘めている。しかし、チーム全体の守備のズレや、アガダが鼓舞するほどのチーム内の空気感をどう立て直すかが、残留への最大の課題だろう。バルシアの負傷離脱はラス・パルマスの守備組織に穴を開ける可能性があり、その隙を突けるかどうかも注目したい。
クラブ動向デスク
フロントとクラブの空気を追う
FCアンドラで浮上した元監督への違約金未払い問題は、クラブ運営の信頼性に影を落とす。ジェラール・ピケ氏がオーナーを務めるクラブとして、ピッチ外のこうした問題がチームの士気にどう影響するかは無視できない。一方、テネリフェの昇格は喜ばしいが、大幅な予算削減とチームの大刷新は、来季のクラブのアイデンティティをどう再構築していくかという問いを投げかける。クラブが目指す方向性と、限られたリソースの中でどのようなチームを作り上げるのか、その手腕が問われることになるだろう。
移籍・契約デスク
契約・補強・登録を整理する
アルバセテが19歳の“Capi”と長期契約を結んだことは、育成型クラブとしての将来への投資として評価できる。一方で、ミランデスで得点を量産するカルロス・フェルナンデスの活躍は、レンタル移籍の難しさを示唆している。ソシエダとの契約が残り1年という状況で、彼の来季の去就は複数のクラブにとって注視すべきポイントとなるだろう。テネリフェの予算削減とチーム刷新は、放出と残留の判断が編成のバランスに直結するため、今後の補強戦略が重要になる。