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UEFAカンファレンスリーグ / コリセウム / 2026年8月21日(金)

ヘタフェCF 対 パルチザン・ベオグラード

ヘタフェCF 3-1 パルチザン・ベオグラード

試合サマリーと得点経過

2026年8月20日、コリセウムで行われたUEFAカンファレンスリーグ・プレーオフ第1戦において、ヘタフェCFはパルチザン・ベオグラードを3-1で下し、6シーズンぶりとなる欧州カップ戦本戦(フェーズリーグ)進出へ向けて大きな一歩を踏み出した。退場者を出し10人になりながらも、終盤の連続ゴールで勝利を手繰り寄せる圧巻の劇的勝利だった。

試合は立ち上がりからホームのヘタフェが主導権を握った。先制点が生まれたのは9分。左サイド深い位置へと攻め込んだヨハン・モヒカが起点となり、ペナルティエリア内へ絶妙なピンポイントクロスを供給。これにペナルティエリア中央へ鋭く飛び込んだエネス・ウナルがダイレクトで合わせ、豪快なボレーシュートを叩き込んでヘタフェが早々にリードを奪う。

その後もヘタフェが優勢に試合を進めていたが、43分に一瞬の隙を突かれる。前傾姿勢になったヘタフェの背後をパルチザンが高速カウンターで攻略。スルーパスを受けたデンバ・セックがそのままペナルティエリア右へ侵入し、GKダビド・ソリアの手を弾くシュートを突き刺して1-1の同点に追いつき、前半を折り返した。

後半に入ると試合は激しさを増す。ヘタフェはヨハン・モヒカがエリア内で倒されて一度はペナルティキックを獲得したものの、VARの確認により取り消される不運に見舞われる。さらに68分、センターバックのアブカルがこの日2枚目のイエローカードを受けて退場となり、ヘタフェは残り時間を10人で戦う絶体絶命のピンチに陥った。

しかし、コリセウムの大歓声に背中を押されたヘタフェは屈しなかった。87分、エネス・ウナルがペナルティエリア手前でタメを作り、前線のマルティン・サトリガーノへパス。サトリガーノは相手DFを引きつけながら、背後へ流す極上のヒールパスを披露する。このパスに途中出場の右サイド、アンドレス・ガルシアが走り込み、GKとの一対一を冷静に制して2-1と勝ち越しに成功した。

さらに勢いに乗るヘタフェは90分、ペナルティエリア手前でボールを奪い返したヨハン・モヒカが、左足で地を這うような強烈なミドルシュートをゴール隅へ叩き込み、決定的な3点目を奪取。数的人数不利をものともしない圧倒的な勝負強さを見せつけ、3-1で第1戦を制した。

戦術・采配のポイント

ホセ・ボルダラス監督率いるヘタフェは、守護神ダビド・ソリアの前にキコ・フェメニア、ジェネ、アブカル、ロメロ、そして左サイドにヨハン・モヒカを配置する布陣で臨んだ。特筆すべきは中盤の起用である。ラ・リーガ1部RFEFへ降格したレアル・サラゴサから移籍加入してわずか2日、練習を2回こなしただけのフランチョ・セラーノを先発抜擢。オレル・マンガラ、ラモン・テラッツと共に中盤を構成させ、前線には怪我から完全復活を期すエネス・ウナルとマルティン・サトリガーノの2トップを並べた。

一方のパルチザン・ベオグラードは、自陣でコンパクトなブロックを作りつつ、デンバ・セックやイェのスピードを生かしたダイレクトなロングカウンターを徹底。ヘタフェが前傾姿勢になった前半終了間的には、まさに狙い通りの展開から同点ゴールを奪ってみせた。

ヘタフェの課題は先制後のゲームコントロールにあった。ボルダラス監督が試合後に指摘した通り、リードしたことでチーム全体が不必要に前線へ押し上がり、パルチザンが得意とするトランジションのスペースを与えてしまった。さらに後半68分のアブカルの退場により、戦術的な修正を余儀なくされた。

ここで光ったのがボルダラス監督の勝負師としての采配である。数的人数不利に陥りながらも完全に引きこもるのではなく、74分にアンドレス・ガルシア、79分にサゾノフを投入。前線でボールを収められるエネス・ウナルのポストワークと、マルティン・サトリガーノの機動力を残したまま、右サイドに生きのいいアンドレス・ガルシアを配したことで、カウンターの切れ味を保持し続けた。この強気の姿勢が、終盤の連続ゴールという最高の結末をもたらした。

現地メディアの選手採点・評価比較

試合後、スペインの現地メディアは数的人数不利を克服したヘタフェの戦いぶりと個々のパフォーマンスを高く評価した。

1ゴール1アシストと圧巻の活躍を見せたヨハン・モヒカに対し、El Desmarqueは「近年における彼の最高のパフォーマンスの一つ」と絶賛。左サイドを終始支配し、絶妙なクロスで先制点を生み出しただけでなく、自ら試合を決定づけるミドルシュートを叩き込んだ推進力に対し、Mundo Deportivo や Estadio Deportivoもチーム最高評価を与えた。

復帰後初ゴールを挙げたエネス・ウナルについても絶賛が相次いだ。El Desmarque やEstadio Deportivoは「ヘタフェのユニフォームを纏うと怪物に変貌する」と称え、先制点だけでなくポスト直撃のミドルシュートや2点目の起点となるプレーなど、エースとしての絶大な存在感を評価した。

また、87分の勝ち越しゴールの場面で見せたマルティン・サトリガーノのアシストについて、El Desmarqueは「グティの再来を思わせる天才的なヒールパス(タコナッソ)」と感嘆を交えて報じた。エリア内で見せた瞬発的なアイデアと正確な技術は、現地各紙で大きく取り上げられている。

中盤で緊急欧州デビューを果たしたフランチョ・セラーノに対しては、MARCAが「加入わずか2日で欧州戦のピッチに立ち、主将級の落ち着きと正確なパスワークを見せた」と驚きをもって評価。コリセウムのサポーターから歓声で迎えられた彼の物怖じしないパーソナリティを称賛した。

一方で、2枚の黄色カードを受けて退場となったアブカルに対しては、チームを絶体絶命の窮地に陥れたとして厳しめの評価が下されたものの、チーム全体がその穴を補って余りある精神力を発揮したことで、結果的に批判のトーンは和らいでいる。

試合後の監督・選手コメント

ヘタフェのホセ・ボルダラス監督は、試合後の記者会見で「勝利に対する喜びは控えめ(alegríacontenida)なものだ」と語り、敵地ベオグラードでの第2戦に向けて気を引き締めた。

「ピッチ上では様々なことが起きた。我々は勝利に値するプレーをしたが、同時に途途方もなく苦しむことにもなった。第2戦は非常に困難な戦い(la vuelta serátremendamentedifícil)になるだろう。良い立ち上がりを見せて先制したものの、不可解なほどチームが前傾姿勢になり、相手の強力なカウンターから失点してしまった」と試合を振り返った。

さらに、アブカルの退場により10人となった時間帯の心境についても言及した。「1-1の場面で退場者が出た時は、負けないことを最優先に考えるほど厳しい状況だった。しかし、選手たちの素晴らしい反応とサポーターの後押しがチームにプラスアルファをもたらし、価値ある勝利を掴むことができた」とチームのメンタリティを称えた。

また、指揮官は加入間もない選手たちの貢献に深く感謝を示した。「練習を数回こなしただけでピッチに立ったフランチョ・セラーノ、素晴らしい試合をしたヨハン・モヒカ、途中出場で決定的な仕事をしたアンドレス・ガルシアに心から祝意を表したい。経験の浅い状態でこれだけのプレーを見せるのは容易ではない」と称賛を惜しまなかった。

特に怪我からの復活を遂げたエネス・ウナルに対しては、「彼は大怪我を負って以降、長い試練の道(カルバリオ)を歩んできた。クラブと会長が差し伸べた手に、最高のゴールで応えてくれた」と感情を込めて語った。最後にボルダラス監督は、「選手層が決して厚くない中で激しい消耗を強いられた。日曜日には勝ち点0で迎えるラ・リーガのラシン・サンタンデール戦が控えており、素早いリカバリーが必要だ」と語り、過密日程への警戒を口にして会見を締めくくった。

ヘタフェCF 対 パルチザン・ベオグラード の背景データ

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