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デポルティーボ・アラベス vs ヘタフェCF

ラ・リーガ / jornada-1 / Estadio de Alavés / 2026年8月16日(日)

デポルティーボ・アラベス 3-0 ヘタフェCF

試合サマリーと得点経過

ラ・リーガの2026-27シーズン開幕節が2026年8月15日に開催され、デポルティーボ・アラベスが本拠地メンディソルサでヘタフェCFと対戦した。試合は後半の終盤にアラベスが怒涛のゴールラッシュを見せ、3-0でヘタフェを圧倒。開幕戦を最高の形で飾った。

試合前半は両者譲らぬ拮抗した肉弾戦が繰り広げられたが、前半42分に大きな転換点が訪れる。ヘタフェのDFキコ・フェメニアが、アラベスのFWアブデ・レバシュへの危険なタックルにより退場処分となった。当初、今季1部デビュー戦となったマヌエル・ヘスス・オレジャーナ主審はフェメニアにイエローカードを提示したが、VARの介入によるオンフィールドレビューの結果、判定は一転してレッドカードへ変更。ヘタフェは前半のうちに10人での戦いを強いられることとなった。

数的優位に立ったアラベスは、後半からキケ・サンチェス・フローレス監督がマリアノ・ディアス(登録名:ディアス・メヒア)をピッチに送り込む。この交代策が試合の運命を決定づけた。10人で必死の抵抗を試みるヘタフェの守備陣に対し、アラベスは終盤のラスト15分間で一気に畳みかける。

まず後半30分過ぎ、アラベスは投入されたマリアノ・ディアスを起点とした流れるような崩しから、マリアノのラストパスを受けたDFテナグリアが先制ゴールを陥れる。続く追加点シーンでは、数的優位を活かした素早いパスワークから、今度はマリアノ・ディアス自らがフィニッシャーとなり強烈なシュートをヘタフェゴールに叩き込んで2-0とする。さらにヘタフェの戦意を喪失させた3点目は、再び前線で圧倒的な存在感を見せたマリアノ・ディアスのアシストから、新星ミケル・ロドリゲスが冷静に流し込んで勝負あり。マリアノが1ゴール・2アシストの全得点に直接関与する圧巻のパフォーマンスを披露し、メンディソルサのファンを狂喜乱舞させた。


戦術・采配のポイント

デポルティーボ・アラベスのキケ・サンチェス・フローレス監督は、前体制から引き継いだ堅実な守備組織をベースにした5-3-2のフォーメーションを敷いた。守護神アントニオ・シベラを中心に、アンヘル・ペレス、テナグリア、コスキ、ジョニー・オット、そして左のアブデ・レバシュが形成する強固な守備ブロックで、ヘタフェの縦に速いアグレッシブな攻撃を遮断。中盤ではアントニオ・ブランコとパブロ・イバニェスがフィルター役として働き、攻撃時には素早いトランジションからアブデ・レバシュやトニ・マルティネスがスペースを突く狙いを持っていた。

一方、ヘタフェのホセ・ボルダラス監督は、従来の激しいハイプレスとブロック形成を志向したが、前半終盤のキコ・フェメニアの退場によりプランの変更を余儀なくされた。10人になってからは完全なブロックを敷いてカウンターに活路を見出すしかなかったが、前線の選手が孤立し、徐々に体力を消耗していった。

勝負を分けたのは、アラベスベンチの果敢な交代策だった。キケ・サンチェス・フローレス監督は後半、攻撃のギアを上げるためにマリアノ・ディアスを投入。数的優位を最大限に活かし、ペナルティエリア付近での流動性を高めた。ヘタフェのボルダラス監督は守備の補強を試みたものの、連戦や新加入選手の登録遅れによる「選手層の薄さ」という根本的な課題を露呈。疲弊したヘタフェの守備組織は、アラベスのトランジションのスピードに対処しきれず、終盤の15分間で一気に決壊した。


現地メディアの選手採点・評価比較

本試合における選手個々の具体的な採点表(10点満点の数値など)は、現地各紙の速報段階では公開されていないものの、各メディアの論調や見解には明確な対比が見られた。

アラベスの新エースとして華々しいデビューを飾ったマリアノ・ディアスに対して、スペインメディアはこぞって賛辞を送っている。ElDesmarqueは「プレシーズン中に囁かれていた懐疑的な見方を一瞬にして消し去る、衝撃的な1ゴール2アシスト。完勝の立役者であり、文句なしの最高評価に値する」と絶賛。ASやSPORTも、完璧なジョーカーとして機能したマリアノの勝負強さと、キケ・サンチェス・フローレス監督による戦術的起用の妙を「完璧なシナジー」として高く評価した。

一方で、試合を揺るがしたキコ・フェメニアの退場劇およびホセ・ボルダラス監督の振る舞いに対する各紙の見解は、鋭く対立している。

MundoDeportivoは、ボルダラス監督が退場判定の直後、デビュー戦のオレジャーナ主審に対して「cagón(臆病者)」という侮辱的な言葉を投げかけ、不適切なジェスチャーを行ったこと、そして試合後に審判団を厳しく指弾したことを大々的に報道。スペイン審判協会(AESAF)が発表した「敗戦の責任を審判制度全体に転嫁しようとする見苦しい過剰演出であり、敬意を欠く行為」とする非難声明を全面的に支持し、監督の規律違反行為を辛辣に批判した。

それに対し、MARCAは比較的冷静な中立スタンスを維持。審判技術委員会のフランシスコ・ソト会長が「映像からは一発レッドと明確に断定できるレベルではなかった」と判定のグレーゾーンを認めたコメントを引用し、ボルダラス監督が「自分たちだけが不当に厳しい基準で裁かれている」と主張した背景にも一定の理解を示した。ただし、ボルダラス監督の下品な身振りについては「許容される限度を超えており、罰則の対象になり得た」と指摘し、各紙がピッチ外の論争をそれぞれの切り口で報じる形となった。


試合後の監督・選手コメント

大勝を収めたアラベスのキケ・サンチェス・フローレス監督は、記者会見で喜びを示しつつも、冷静さを保っていた。「初戦をこのような素晴らしいスコアで終えられたことは、チームが積み重ねてきた努力の成果であり、非常に嬉しく思う。特にマリアノ・ディアスは、このアラベスで新たな輝かしい1ページを書き始めた。彼のクオリティには疑いの余地がない」と殊勲のストライカーを称賛。その一方で、「ただし、我々はまだ発展途上にある。攻守のバランスを保ち、試合のあらゆる局面に適応するための成熟度(マチュリティ)を高めるために、もっと投資し、努力を続けなければならない」と、今後に向けた課題を口にした。

また、アラベスとの契約を2030年まで延長した守護神アントニオ・シベラは、「自分自身が望む場所、信頼を感じられる場所に居心地よく留まり続けることは、プロの世界では決して簡単なことではない。このクラブとファンと共に今後も戦えることを誇りに思う」と語り、開幕戦のクリーンシートでの勝利に安堵の表情を見せた。

対照的に、怒りの収まらないヘタフェのホセ・ボルダラス監督は、審判協会からの抗議声明に対し、プレスカンファレンスで真っ向から反論を展開した。「あの声明を発表した組織(AESAF)について言えば、実態は4、5人の友人が集まって作ったような私的な組合に過ぎず、私は全く重要視していない。そもそも、私以外の監督が同じような抗議をしても、彼らはこれほど攻撃的な声明を出さなかったはずだ。扱われ方が不公平極まりない」と吐き捨て、自身の退場判定については、「イエローカードからわざわざVARでレッドに変更されるような明白なシーンではなかった。我々は他のクラブと同様の公平な扱いと、お互いに対するリスペクトを求めているだけだ」と主張。自らの毅然とした態度を曲げず、判定への不満を改めて強調した。