ガビ(FCバルセロナ)

バルセロナに所属するスペイン代表ミッドフィルダーのガビに対し、イタリアのナポリが冬の移籍市場での獲得に向けて具体的なアプローチを開始した。現時点ではナポリ側がクラブ間交渉の可能性を探る打診段階にあり、正式な合意には至っていない。怪我からの復帰後にクラブでの出場時間が激減している若手MFを巡り、中盤の負傷者に悩むナポリが破格のオファーを準備していることで大きな注目を集めている。

ガビは2023年に右膝の前十字靭帯断裂および半月板損傷という極めて重い傷病を負い、長期間にわたるリハビリ生活を余儀なくされた。昨夏のワールドカップではスペイン代表としてカムバックを果たしたものの、バルセロナに復帰してからはかつてのような絶対的なレギュラーの座を取り戻せずにいる。

今季の公式戦全体での出場時間は、わずか211分にとどまる。内訳はラ・リーガで4試合146分、チャンピオンズリーグで途中出場3試合65分(あるいは45分)であり、プレー時間は極めて限定的だ。そのため、チーム内でのプレータイム順位は19番目まで後退しているという。

この出番激減の背景には、チーム内の熾烈なポジション争いと戦術的な変化が存在する。ハンジ・フリック監督のもとでは、今夏新たに加わったロドリをはじめ、ペドリ、マルク・ベルナル、フレンキー・デ・ヨング、フェルミン・ロペス、ダニ・オルモらが中盤で重用されている。熾烈なレギュラー争いの中でガビは序列を下げており、本人が求める継続的な出場機会を得ることが困難な状況に直面している。

イタリアのウェブサイト『Calciomercato』の報道によれば、ナポリは単なる期限付き移籍ではなく完全移籍での獲得を目指しているという。さらに同メディアは、バルセロナ側も4000万ユーロという移籍金が提示されるのであれば、資金調達の観点からガビの売却に応じる可能性があると伝えている。今夏にはマンチェスター・ユナイテッドからの強い関心を本人が突っぱねて残留を選択した経緯があるが、冬の市場を前に状況は大きく変化しつつある。

つまり、この移籍の噂が示しているのは、かつてバルセロナの象徴と目されていた若手生え抜き選手であっても、財政事情と厳しい戦術的プライオリティの前には売却対象となり得るという現実だ。ナポリにとっては傷んだ中盤を即座に引き上げる至高の補強となる一方で、バルセロナにとっては貴重な資金源となり得る。次の注目点は、1月の移籍市場が開くまでにナポリが公式な4000万ユーロの入札に踏み切るか、そしてガビ自身が環境の変化を受け入れるかどうかに絞られる。(via Estadio Deportivo / Mundo Deportivo)