ロイグ会長の最難関の決断

ビジャレアルの内部には、かつてない緊迫感と不透明感が漂っています。クラブは今年5月、昨季までチームを率いて優れた成果を残していたマルセリーノ・ガルシア・トラル監督との契約更新を見送るという大きな意思決定を行いました。そして、ラヨ・バジェカーノで素晴らしい手腕を発揮し、スペインフットボール界で最も注目される若手指揮官の一人であったイニゴ・ペレス監督と、マルセリーノには提示しなかった3年間の長期契約を結びました。

しかし、開幕からの公式戦でチームが見せているパフォーマンスと結果は、クラブの期待を大きく下回っています。ホームでのエスパニョール戦(0-1)に続くPSG戦での0-6というクラブ史上ホーム最大差の敗戦は、長期プロジェクトの根底を揺るがすショックとなりました。

フェルナンド・ロイグ会長は、インターナショナルブレイクを控えた今、クラブ経営における「最も難しい決断」を迫られています。ヘタフェ戦の結果を踏まえ、会長の手元には大きく分けて2つのシナリオが用意されています。

第1の道は「監督の解任と新プロジェクトの白紙撤回」です。ヘタフェ戦で結果を出せなかった場合、代表中断期間を利用して監督交代に踏み切り、チームの崩壊を食い止めるアプローチです。

第2の道は「イニゴ・ペレス監督の続投を公式に再確認し、1月の移籍市場で補強を実施すること」です。ヘタフェ戦で勝利を収めてチームが息を吹き返した場合、クラブは指揮官への全面的な信頼を継続し、来年1月の移籍市場で弱点補強を行って長期プロジェクトを強力にバックアップする姿勢を示します。

なお、仮に敗戦となった場合でも、チーム内の混乱を避けるためにあえて公に「監督支持の声明」を発表して静観を装うシナリオも完全には排除されていません。しかし、フットボール界におけるこのような公式発表は、往々にして解任直前の前触れとなるケースが多いのも事実です。ロイグ会長とイニゴ監督の運命は、今週末のヘタフェ戦にすべてが懸かっています。

(via ElDesmarque)