【今回のラインナップ】

 

✅ エスパニョール戦プレビューとバルセロナ優勝阻止のミッション

✅ ダニ・カルバハルの亀裂骨折と第一キャプテン退団の呪い

✅ ダニ・セバージョスの反乱とアルベロア監督との確執

✅ エムバペへの批判に対する反論スタッツとサルデーニャでの目撃

✅ 監督人事の迷走とジネディーヌ・ジダンへの復帰打診の舞台裏

✅ 守備陣の崩壊とカスティージャの逸材ジョアン・マルティネスへのPSGの脅威

✅ クラブにまつわるその他のこぼれ話(カシージャの証言、カリウスの復活、勝ち点100の記録など)

 

■【エスパニョール戦プレビューとバルセロナ優勝阻止のミッション】

 

本日21:00、RCDEスタジアムにてラ・リーガ第34節のエスパニョール対レアル・マドリードが開催される。レアル・マドリードは前節ベティスと1-1で引き分けたことで、直近4試合で勝ち点5(マジョルカ戦1-2敗戦、ジローナ戦1-1引き分け)しか獲得できておらず、2年連続の無冠の危機に瀕している。バルセロナがオサスナに勝利したため、マドリーがこのエスパニョール戦で引き分け以下に終われば、勝ち点14差のバルセロナのリーグ優勝が確定する。勝利すれば来週スポティファイ・カンプ・ノウで行われるエル・クラシコにタイトル争いを持ち込めるが、敗れればクラシコでバルサにパシージョ(ガード・オブ・オナー)をしなければならない屈辱が待っている。

対するエスパニョールは現在16試合連続未勝利で降格の危機にあり、2025年2月1日にカルロ・アンチェロッティ政権下のマドリーを1-0で破り残留の足がかりとした「カルロス・ロメロの法則」の再現を狙っている。

アルバロ・アルベロア監督にとって残りの5試合は消化試合の様相も呈しており、ヴィニシウスら選手たちはワールドカップに向けて足を温存している状況だ。

アルベロア監督が発表した招集リストからは、負傷中のクルトワ(クラシコでの復帰を目指し全体練習には参加)、カルバハル、ミリトン、アルダ・ギュレル、ロドリゴ、エムバペの6人が外れた。

予想スタメンは、ルニン、トレント(アレクサンダー=アーノルド)、リュディガー、フイセン、アルバロ・カレラス、フェデ・バルベルデ、チュアメニ、ベリンガム、ブラヒム、ゴンサロ、ヴィニシウスJr.。若手のゴンサロやティアゴ・パラシオス、マスタントゥオーノらもリスト入りしており、起用される可能性がある。

なお、バルサのハンジ・フリック監督は、マドリーの結果次第で優勝が決まるこの試合を見るかと問われ、『見ない。そういうことには関心がない。今日勝つことが重要だった。明日の試合は見ないかもしれない。妻とマゴ・ポップのショーを見に行く。最終日だからね』と余裕のコメントを残している。

(via SPORT) (via MARCA) (via Mundo Deportivo) (via Estadio Deportivo)

 

■【ダニ・カルバハルの亀裂骨折と第一キャプテン退団の呪い】

 

ダニ・カルバハルが右足第5趾の末節骨の亀裂骨折と診断され、エスパニョール戦およびオビエド戦の欠場が確定した。全治2週間程度と見られており、カンプ・ノウでのクラシコも欠場が濃厚だ。順調に回復すれば最終節のビルバオ戦(サンティアゴ・ベルナベウ)で復帰できる可能性があるものの、今季のパフォーマンスは控えめであり、アルバロ・アルベロア監督はアレクサンダー=アーノルドを優先して起用している。カルバハルはワールドカップ出場の可能性もほぼ絶たれている状況だ。

この負傷に対し、ERC(カタルーニャ共和左派)のガブリエル・ルフィアンは自身のSNSで『Voxはオルテガ・スミスを追い出し、ファランヘはカルバハルを追い出す。試合がある』と皮肉交じりのコメントを投稿した。

さらに、カルバハルは2024年10月に更新され2026年6月30日までとなっている契約を残しているが、退団が現実味を帯びている。レアル・マドリードでは第一キャプテンの腕章を巻いた選手が直後に退団する「呪い」が続いており、セルヒオ・ラモス(2021年退団)、マルセロ(2022年退団)、ベンゼマ(2023年退団)、ナチョ(2024年退団)、モドリッチ(2025年にミランへ移籍)に続き、彼が新たな犠牲者となる可能性が高い。

カルバハルが去り、構想外のセバージョスも退団すれば、チャンピオンズリーグ3連覇(2016年、2017年、2018年)を果たした黄金世代(ケイロル・ナバス、カルバハル、セルヒオ・ラモス、ヴァラン、マルセロ、カゼミーロ、モドリッチ、クロース、イスコ、ベンゼマ、クリスティアーノ・ロナウド)のDNAを持つ選手がクラブから完全に消滅し、一つの時代が終わることになる。

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■【ダニ・セバージョスの反乱とアルベロア監督との確執】

 

ダニ・セバージョスはシャビ・アロンソ前監督とアルバロ・アルベロア現監督の両体制下で出場機会を完全に失い、ついに反乱を起こした。彼はロッカールームで『監督とは関係を持ちたくない』と発言し、技術的な理由で唯一エスパニョール戦の招集メンバーから外された。契約は2027年まで残っているが、アルベロアが監督である限りプレーする可能性はなく、夏に売却されてクラブに資金を残す見込みだ。

セバージョスは自身のインスタグラムで、マドリーでプレーする映像を背景に抗議的な歌をのせて投稿。その後、『Todo es mentira(すべては嘘だ)』という曲や、Corridos del Reyの『Ayer hablé con Dios(昨日神と話した)』という曲を立て続けにアップし、SNSを通じて不満を爆発させた。バルサのロッカールームが団結しているのとは対照的に、マドリーのロッカールームはカオス状態に陥っている。

これに対し、アルベロア監督は記者会見で『私がベテランたちから最初に学んだのは、レアル・マドリードのロッカールームで起きたことはロッカールームに留めておくということだ』と苦言を呈している。

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■【エムバペへの批判に対する反論スタッツとサルデーニャでの目撃】

 

キリアン・エムバペはクラブのミスによる負傷を抱えたままプレーしていた事実を隠していたが、守備をしないことで激しい批判を浴びている。ルイス・エンリケ監督がPSG時代に彼に対し『マイケル・ジョーダンのようになりたいなら、チームメイトの模範となるために守備もしなければならない。クラックが守備をすれば全員がそれに従うからだ』と指導した動画が引き合いに出され、批判の的となっている。

しかし、彼の個人成績は圧倒的だ。直近2シーズン(24/25と25/26)で99試合に出場し85ゴール11アシストを記録。ヴィニシウスが107試合で41ゴール33アシストであることを考えると、得点力はダブルスコア以上だ。リーグ戦ではエムバペが55試合61ゴール、ヴィニシウスが62試合24ゴール。チャンピオンズリーグでもエムバペが25試合22ゴールに対し、ヴィニシウスは26試合13ゴールとなっている。クリスティアーノ・ロナウドやメッシ、エムバペのような選手が守備で消耗すべきかどうかは議論の余地があり、PSGはエムバペ退団後にチャンピオンズリーグを制しているが、マドリーで勝てないのは彼一人の責任ではない。問題があるなら彼が契約解除金を返還して退団すればよいが、世界中のビッグクラブがこぞって彼を獲得しに動くことは間違いない。

なお、負傷でエスパニョール戦を欠場するエムバペだが、試合の数時間前に恋人とサルデーニャ島にいるところを目撃されており、火に油を注ぐ結果となっている。

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■【監督人事の迷走とジネディーヌ・ジダンへの復帰打診の舞台裏】

 

アルバロ・アルベロア監督の求心力低下が浮き彫りになっている。元マドリーのGKキコ・カシージャはインタビューで、『客観的なデータと結果を見れば、アルベロアがシャビ・アロンソから改善させていないことは明らかだ。シティ戦のように希望の光はあったが、定着した変化は見られなかった。それはシャビの交代で求めていたものだ』と断言した。さらにモウリーニョやアンチェロッティのようなタイプの監督が必要かと問われると、『監督を良くも悪くもするのは選手だ。パフォーマンスと結果は彼らにかかっている。良い監督はプラスアルファを与えるが、選手が関与しなければ上手くいかない。選手が死ぬ気で団結し、全員が一つになれば、誰が監督でも成功する』と回答している。

マドリーのベンチ事情の裏側として、昨年12月にクラブ幹部がジネディーヌ・ジダンに復帰を打診していたことが判明した。しかしジダンは、ワールドカップ終了後にフランス代表監督に就任する契約をすでに結んでいたためこれを拒否。理想的な後任が見つからなかったため、サウジアラビアでのスーペルコパまではシャビ・アロンソ体制が維持され、その後に解任、アルベロアが後を継ぐという迷走状態に陥っていた。

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■【守備陣の崩壊とカスティージャの逸材ジョアン・マルティネスへのPSGの脅威】

 

セルヒオ・ラモス、ヴァラン、マルセロらが去り、モドリッチやクロースの退団によるヒエラルキーと秩序の欠如がチームを苦しめている。特に守備陣はミリトンの長期離脱、アラバの契約満了による退団確定で崩壊状態にある。クラブはアセンシオの去就やハコボ・ラモンの復帰、アグアド、バルデペーニャスらの昇格を検討している。

そんな中、カスティージャの18歳の若きCB、ジョアン・マルティネスにPSGが熱視線を送っている。バレンシアのアルジネット出身でセルヒオ・ラモスに憧れる彼は、まだトップチームデビューを果たしていないが、PSGのルイス・カンポスがユースリーグのマドリー対PSGの準決勝を直接視察して獲得を強く推し進めている。彼は18歳になり2029年まで契約を更新しており、契約解除金は1億5000万ユーロに設定されている。PSGは彼をルイス・エンリケの構想に組み込むため、条件なしでの完全移籍をオファーする構えだ。マドリーは守備陣の再編が急務であるため、彼を簡単に手放すことはなく、PSGの動きを強く警戒している。

(via MARCA)

 

■【クラブにまつわるその他のこぼれ話】

 

キコ・カシージャはスペイン代表デビュー戦でトニ・クロースのシュートを止められずトラウマになったエピソードを明かした。また、『クルトワはここ数年世界最高だが、歴史上最高はカシージャスだ』『エムバペとヴィニシウスは2人ともフェノメノだから共存できる。一緒にプレーすると守備の厳格さが失われるのは事実で、彼らには守備の犠牲をより求めなければならない。相手のビルドアップにプレッシャーをかけ、攻撃で状況を解決する明確さを持たなければならない。彼らは違いを生み出す存在だが、後ろに走る時は全員で走らなければならない』と語った。

かつて2018年のCL決勝でレアル・マドリードを相手に致命的なミスを犯したロリス・カリウスだが、今季はシャルケで守護神として活躍し、見事チームをブンデスリーガ昇格へと導く奇跡の復活を遂げている。

直近のレアル・マドリード戦で、ベティスのセドリック・バカンブがアブデへのアシストなどの活躍でスタメンの座を勝ち取りプレーしていた。

メキシコの若きFWアルマンド・"ラ・オルミガ"・ゴンサレスはバルサかマドリーのどちらが好きかと問われ、『驚くかもしれないが、私はアトレティコ・デ・マドリードのファンだ。父がマドリードにいた頃、兄と私にアトレティコのものを持ってきてくれて好きになった。シメオネのスタイル、献身、闘争、決して諦めないこと、試合ごとに進むことが好きだ』と答えている。

バルサも注目するオサスナの若手ウインガー、ビクトル・ムニョスについて、レアル・マドリードは先買権とわずか800万ユーロの買い取りオプションを保有している。

スペインサッカー史上、リーグ戦で勝ち点100を達成したのは、2011-12シーズンのモウリーニョ監督率いるレアル・マドリードと、翌シーズンのティト・ビラノバ監督率いるバルセロナのみである。

元審判のイトゥラルデ・ゴンサレスは、バルサ対オサスナ戦でのカンセロのプレーについて『先にカンセロがボールに触れている。SNSで切り取られた写真によるPKだ』と指摘し、レアル・マドリードのファンは新たな強奪だと不満を漏らしている。

(via SPORT) (via MARCA) (via Mundo Deportivo) (via Estadio Deportivo)

 

【本日の総括】

 

エスパニョール戦でのつまずきはバルセロナの優勝を意味する崖っぷちの状況。怪我人続出やセバージョスの反乱、アルベロア監督の求心力低下など内憂外患のクラブは、黄金期のDNA消失という歴史的転換点に立たされている。