指導者ヒラルデスの原点「コンポステラに5-0で叩きのめされ現役引退を決意した日」

セルタを率いるクラウディオ・ヒラルデス監督が、ポッドキャスト番組『Offsiders』に出演し、自らの現役引退を決意した衝撃的なエピソードを明かしました。

ヒラルデス監督にとって現役引退には2つの大きな転換点がありました。最初の転換点は、セグンダBのコルショを離れ、地元の友人たちが所属するプレフェレンテのポリニョ・インダストリアルへ移籍したことでした。そして決定打となったのが、2019年3月に行われたコンポステラ戦でした。

当時はセルタのフベニール(Liga Nacional)で指揮を執りながら、ポリニョの現役選手としてもプレーする過酷な二足のわらじを履いていました。2018/19シーズン、セルタのフベニールはリーグ優勝争いを展開し、ポリニョはテルセーラで過酷な残留争いを繰り広げていました。

その忘れられない一日、ヒラルデス監督は午前中にルゴ県のビラルバへ移動し、ラシン・ビラルベス戦で指揮を執りました(試合は1-1)。片道2時間15分の道のりを自車で移動し、昼食にパスタサラダを食べた後、午後のポリニョの試合が行われるパブロ・サンティアゴのサン・ラサロ(ヴェロ・ボケテ)へ急行しました。

試合開始55分前にスタジアムへ到着したヒラルデス監督は、移動と指揮で既に体力を使い果たしており、控えに回ると思っていました。しかし、スタメン表を見ると自分の名前が先発に記載されていました。対戦相手のコンポステラは昇格の大本命であり、サム・ロドリゲスやミキ・ビジャール、マルコス・レメセイロらを擁する強力なチームでした。

試合が始まるとコンポステラの猛攻に晒され、20分に失点すると、相手FWアイタミ・ペレラに立て続けにゴールを奪われ、前半だけで0-3とリードを許しました。ヒラルデス監督は極度の疲労から時間の感覚さえ失い、20分経過した時点で42分が経過したと錯覚するほど追いつめられていました。ピッチ上では友人でもあるチームメイトから不甲斐なさを咎められ議論になりましたが、身体が全く動きませんでした。

結局、アイタミにハットトリックを含む4ゴールを許し、試合は0-5の記録的大敗となりました。試合後、ヒラルデス監督は完全に打ちのめされ、選手としての限界を悟りました。

『ピッチ上で完全に踊らされました。その瞬間に、選手としてのキャリアを終えることを明確に確信しました』

そのシーズン、ポリニョは最下位で降格し、ヒラルデス監督はシーズン終了とともにスパイクを脱いで指導者に専念。それから5年後、セルタのトップチーム監督に就任し、今や2年連続でヨーロッパの舞台にチームを導く気鋭の指揮官へと登り詰めました。一方、ヒラルデス監督に引退を決意させたコンポステラも翌年、セルタの本拠地バライードスで開催された昇格プレーオフを制してセグンダB昇格を果たしています。 (via SPORT)