守備5-3-2×攻撃4-4-2の可変陣形!フネス監督がアラベス戦で披露した「プラン2.0」の戦術メカニズム解剖

レアル・ソシエダに2-5で大敗し、今季ラ・リーガEAスポーツ復帰後の初勝利を模索していたマラガCFにおいて、フアンフラン・フネス監督が固定観念を捨てた新たな戦術「プラン2.0」を披露しました。フネス監督は硬直した戦術システムを好まず、可変性と流動性を重視する現代フットボールの思想を持っています。

これまでチームは、8年ぶりの1部復帰をもたらしたスタイルへの強いこだわりに縛られ、守備面での保護が不足して結果が出ない苦しい展開が続いていました。さらに敵地メンディソローサでのアラベス戦に向けた遠征では、特に左サイドを中心に負傷者や欠場者が続出。フアン・クルス、ホアキン、パブロ・マルティネスに加え、アーロン・オチョアやロベテまでもがマラガに残り、チームは極めて限られた人員での戦いを余儀なくされました。

この苦境でフネス監督が繰り出したのが、かつてバライードスでのセルタ戦でも引き分けをもたらした5-3-2システムをベースとする「プラン2.0」です。メンバー表の上では従来通りの陣形に見えましたが、実際のピッチ上では見事な可変構造が構築されていました。

守備時には明確な5-3-2を形成します。最終ラインは右からカルロス・プガ、アンヘル・レシオ、エイナール・ガリレア、ラフィタ、アズヌの5バック。中盤にはパブロ・ラモン、ダニ・ロレンソ、そして通常より内側に位置を取るラルビアの3人が並び、前線はドトールがニーニョに寄り添う2トップを組みました。この5バックによって守備の安定感が増し、中盤の3人がアラベスのインサイドのパスコースを完璧に封鎖したため、相手の攻撃を単発のミドルシュート程度に抑え込むことに成功しました。

一方、攻撃時には翼を広げるように馴染みのある4-4-2へと姿を変えます。ラルビアとアズヌが前線へ飛び出し、パブロ・ラモンとダニ・ロレンソが中盤のタクトを振るいました。このカンテラ出身のパブロ・ラモンとダニ・ロレンソが中盤で揃ってゲームをコントロールすることは、アカデミー時代からの大きな夢の実現でもありました。

この可変システムを成立させる最大のキーマンとなったのが、同じくカンテラ出身のラフィタです。3バックの中央左という驚きのポジションに入ったラフィタですが、彼が存在することでウィングバックのアズヌが果敢に攻撃参加できるようになりました。アズヌが前線へ繰り出しウイングのような位置を取ると、イニゴ・ベレス=マラガ出身のラフィタが自動的にサイドバックの位置へとスライドし、バランスを調整する役割を果たしたのです。フネス監督も『アウェイ戦としては今季最高の出来であり、最も勝利に近づいた機会だった』と手応えを語っています。 (via SPORT)