マヌ・フェルナンデスのサクセスストーリー:下部組織で今夏2億1000万ユーロを稼ぎ出した錬金術

レアル・マドリードの下部組織「ラ・ファブリカ」は、今夏の移籍市場で2億1000万ユーロという歴史的な売却益を叩き出しました。この莫大な資金力によって、今夏にクラブが費やした約2億4000万ユーロに及ぶモウリーニョ新体制の補強費のほとんどがカバーされた形です。

この前代未聞の経済的サクセスを収めたのが、2020年6月に下部組織のフットボール・ディレクターに就任したマヌ・フェルナンデス(マヌエル・アルベルト・フェルナンデス・ゴメス)です。フロレンティーノ・ペレス会長は、国家が支援するシティやPSGといったメガクラブの資金力に対抗するため、若い才能を発掘・育成し、ピッチ内での活躍だけでなく売却による資金調達も重視する方針を掲げ、彼を抜擢しました。

マヌ・フェルナンデスは、元マドリーのレジェンド級マネージャーの息子であり、自身も下部組織出身でBチームでグティらとプレーした経歴を持ちます。さらに、引退後はシステムエンジニアとしての学位も取得したという異色の知性派です。

彼は就任直後、ラウル監督を急遽ユースAに据えて初のUEFAユースリーグ優勝を飾ると、育成組織を抜本的に改革。アルベロア監督(ユースA)と強力なタッグを組み、アレクシス・シリアなどの数々のスター候補を育成しました。さらに、買い戻し権や将来の売却時の共同保有パーセンテージを維持するスマートな売却モデルを確立。今夏にブライトンへ2300万ユーロで移籍したチェマ・アンドレスの件でも、保有権の50%にあたる1150万ユーロを臨時収入としてマドリーにもたらしました。カンプ・ノウでのエル・クラシコや新戦力獲得の裏で、下部組織がクラブの強固な財政の礎となっています。(via MARCA / SPORT)