メディア発信力を欠くエルチェが直面する構造的ハンデと失われた勝ち点2

今回の審判団の誤審によってエルチェから奪われたものは、単なるピッチ上の1つのPKにとどまらず、本来手に入っていたはずの「勝ち点2」そのものです。仮にこのPKが成功して勝利を収めていれば獲得できたはずの勝ち点2は、5月や6月のシーズン最終盤に突入した際、残留争いや順位争いの明暗を分けるあまりにも重い価値を持つことになります。

エルチェというクラブは、全国放送の自前テレビ局や何百万人ものフォロワーを抱える巨大なSNSアカウントといった、強力な「メディアの拡声器」を所有していません。ラ・リーガのハビエル・テバス会長らの政治的発言や大手クラブの思惑が日々メディアの話題を独占する一方で、発信力の弱い地方クラブが審判の重大な過失によって明白な損害を受けても、それを大きな世論のうねりへと変えることは極めて困難です。

過去にもリーグの権力構造によって厳しい決定を呑まされてきた歴史が存在しますが、巨大なメディアパワーを持たないクラブが、ピッチ外の構造的な不利によって不当な不利益を吸い込まざるを得ない現状には、根深い問題と懸念が渦巻いています。(via SPORT)