年間1億4000万ユーロの人件費がもたらす大いなる代償!今冬・来夏に訪れる主力強制売却の深刻な財政リスク
ダニ・セバジョスの劇的な帰還や、新ストライカーのトロイ・パロット獲得にサポーターが沸く一方で、ベティスの財務基盤はかつてないほどの深刻な課題と「後払いのツケ」を抱え込んでいます。
アロ会長が記者会見で詳細を解説した通り、ベティスは今夏の移籍市場でリーガ4位の規模となる約3000万ユーロの投資を行いました。これにより、現在のベティスの選手人件費はリーガで5番目に高額な年間約1億4000万ユーロという巨大な規模に達しています。しかし、クラブが通常業務で得られる経常収入だけでは、この膨大なサラリーを支払うことは不可能です。クラブを破綻させず、リーグの財務制限をクリアし続けるためには、毎シーズン莫大な「選手売却によるプラスバリア(含み益)」を作り続けなければならない極めてアグレッシブな、そしてリスキーな経営モデルを選択しているのです。
このリスクはすでに行動制限として表れています。ベティスは前年度(2025-26シーズン)の決算において、当初予算に組み込んでいた選手売却益を十分に達成できませんでした。この昨季の売却不足分がペナルティとなり、今夏の選手獲得・登録の予算リミット(サラリーキャップ)を大きく圧迫することになりました。今回のパブロ・ガルシアのレーシングへの売却で得られた利益も、過去3年間の予算不足の埋め合わせに自動的に回されたため、新戦力(セバジョスなど)の追加のサラリー登録枠を直接生み出す原資にはならなかったのが真の財務実態です。セバジョスらを何とか登録するために、クラブはさらに大きな会計上の赤字(決算上の追加負担)を被ることを決断しました。
この結果、2026-27年度の決算を帳尻合わせするため、今後ベティスはさらに多くの売却益を早急に発生させなければなりません。アロ会長は『移籍最終日、エヴァートンから届いたエズ・アブデへの巨額オファーを財務上のために受けるべきだったのかもしれない。しかし、CLを戦う今シーズンにおいてスカッドの質を落とさないため、契約解除金に近い額でなければ売却しないと頑なに拒否し、残留を優先した』と明かしています。
しかし、この決定がチームにもたらすツケは非常に早く回ってきます。もし、経常収入を補填する十分な売却益が発生しない場合、来年1月の冬の市場、あるいは来夏の決算期を前に、今度は現在ベティスの中で最も高い市場価値を持つアブデ、ナタン、クチョ・エルナンデスといった「チームの心臓である主力スター選手」の誰かを、資金調達のために半ば強制的に売却しなければならないという、途轍もなく大きなチーム崩壊のリスクに直面しています。 (via MARCA)