フリアン・アルバレスを巡るカタルーニャの怒りとシメオネ監督との不仲騒動
今夏の移籍市場の主役の一人であったフリアン・アルバレスの残留が決定したことを受け、ピッチ外では凄まじい議論と論争が巻き起こっています。
カタルーニャのラジオ番組(RAC1の『Tu Dirás』)では、アトレティコがバルセロナへの売却を断固として拒否したことに対し、カタルーニャ嫌い(カタロニアフォビア)やバルセロナへの嫌悪感、および劣等感の現れであると痛烈な非難が浴びせられました。番組に参加したコメンテーターたちは、
『アトレティコの上層部は正気を失っている。自分たちの立場や公のイメージ、権力を守るためだけに、フリアンをバルセロナに売らないと決めたのだ。手の打ちようがない』
『これは紛れもないカタルーニャ嫌いだ。バルセロナに対する強烈な嫌悪感だ』
『いや、カタルーニャ嫌いですらない。ただの劣等感の現れだ』
『彼らは非常に器が小さい。もしレアル・マドリードから真剣なオファーが届いていたら、フリアンを売却していただろう。フロレンティーノ会長のオファーが本物なら、彼らは応じていたはずだ』
『それは違う。アトレティコがバルセロナを嫌っているのは事実だが、彼らが実証してきたようにレアル・マドリードのことも同じように嫌っている』
『信じられないことに、彼らはマドリードをそれほど嫌っていない。敵を見誤っているのだ』
『なぜなら、彼らは自分たちが偉大なクラブの一つであると見せかけたいだけであり、この議論の核心はそこにある』
などと主張し、アトレティコの姿勢を激しく非難。これに対しマドリードのメディアやファンは、契約を尊重するのは当然であり、バルサが一方的に騒ぎ立てて選手を精神的に追い詰めただけだ、と猛反論しています。
かつての名フォワードであるフェルナンド・モリエンテスも、フリアンの代理人であるフェルナンド・イダルゴとの信頼関係に言及し、『キャリアのなかには、周囲の信頼できる人たちを頼らなければならない瞬間がある。経験を積めば、移籍の可能性が100%確実な段階になって初めて一歩を踏み出すべきだと理解できるようになるものだ』とコメントし、フリアンが焦って行動した側面を指摘しました。アトレティコのCEOであるギル・マリンはかねてより『私たちの意図であり、私個人の夢は彼がアトレティコに残り続けることだ。トップで競うためには偉大な選手が必要であり、フリアンはその一人だ。もし彼がアトレティコにいることが相容れないと考えているとしても、別の選択肢を探すだけで、バルセロナへ売却することは絶対に、絶対にあり得ない』とバルサへの移籍を断固否定し、バルサ側が支払う意図のまったくない5億ユーロの契約解除金のみを受け入れる姿勢を貫いていました。
さらに、テレビ番組『El Chiringuito』では、カタルーニャ側のジャーナリストであるホタ・ジョルディが、フリアンがアトレティコを離れたがっていた背景について、シメオネ監督との関係が険悪であったことが決定打だと暴露しました。彼の主張によると、アトレティコはフリアンに対し『1億5000万ユーロのオファーを持参し、公に移籍志願を表明すれば協力する』と伝えていたものの、いざ移籍が現実味を帯びると、引き留めるために『来シーズンはシメオネ監督が退任するから残ってくれ』と説得したとされています。さらに彼はアトレティコサポーターに向け、『おめでとう、あなた方はここに残りたくないと思っている選手をなんとか引き留めることに成功したわけだ。アポロからの資金提供で大金があると言いながらタグリアフィコすら登録できなかったのもおめでとう。エゴを優先するような経営陣がいて良かったね。1月にまたこの話をしよう』と痛烈に皮肉りました。
これに対し、マドリード側のファンマ・ロドリゲスは激怒し、『なぜ彼がアトレティコに留まったのか。それは彼に契約があるからだ!アトレティコをリスペクトしなさい!カタルーニャ界隈は最初から難癖をつけ、選手を精神的に破壊し、アトレティコを嘲笑してきた』と激しい論戦を展開しました。
フリアンは直近のビジャレアル戦で途中出場した際にホームのサポーターから激しいブーイング(ピターダ)を浴びており、試合後もチームの指示で挨拶をせずに引き上げたことでサポーターとの関係に大きな亀裂が生じています。その後のセビージャ戦は「体調不良」で欠場しました。現在は、クティ・ロメロやムッソ、ジュリアーノ・シメオネらアルゼンチン代表の同僚たちに温かくサポートされながら、ビルバオ戦での復帰に向けて午前と午後の2部練習をこなすなど、ピッチ外の雑音を吹き飛ばすための猛烈なトレーニングを続けています。(via SPORT)