ベルナベウのブーイングが映し出すスタジアム改修不満とクラブ運営の暗雲
CLインテル戦で勝利を収めたにもかかわらず、サンティアゴ・ベルナベウのスタンドからはキリアン・エムバペやビニシウス・ジュニオールら主力選手に対して激しいブーイングが浴びせられた。
元守護神のサンティ・カニサレスは『彼らの得点力や個人のクオリティが批判されているのではない。問題はボールを失った後の献身性と姿勢だ。守備のタスクを怠り、ボールを奪われた後にただ歩いて戻るチームの姿に対してベルナベウは怒りを表明している』と分析し、フェデ・バルベルデも『ファンには言う権利がある。自分たちがピッチ上で内容を改善しなければならない』と受け止めた。
しかし、このサポーターの怒りにはピッチ上のプレーにとどまらない、スタジアムやクラブ運営全体に対する根深い不満が渦巻いている。
巨額を投じたスタジアム改修工事が完了したものの、工事に伴うアクセスの悪化や狭くなった座席への不満が噴出。さらにVIP席を優先拡張した結果、長年クラブを支えてきたソシオの定期券保有者が従来の見やすい席から劣悪なエリアへ追いやられたことに対する激しい反発が起きている。
加えて、フロレンティーノ・ペレス会長が側近のアナス・ラグラーリ氏主導のもとで進めるクラブの株式構造変更や事実上の売却疑惑に関する説明不足、そして過去2年間無冠(2年間タイトルなし)という結果に対する焦りが重なっている。会長選でも未知数の対立候補リケルメにソシオの3分の1が反対票を投じるなど、クラブ運営に対するソシオの鬱積した不満が、選手たちの非保持時の怠慢プレーに乗じて一気に表出する形となった。(via MARCA)