アルベルト・フローレス セビージャから移籍し初先発で正GKの座を奪取
セビージャFCの下部組織で長年育ってきた21歳のゴールキーパー、アルベルト・フローレスは、移籍先のグラナダCFで鮮烈な公式戦デビューを飾り、ベテランから先発の座を奪い取った。トップチームの厚い壁に阻まれて新天地を求めた守護神が、プロの舞台で一気にその価値を証明してみせた。新天地での初出場でみせた圧巻のパフォーマンスにより、チーム内での立ち位置を一変させている。
アンダルシア州セビージャ県フエンテス・デ・アンダルシア出身の彼は、幼少期からセビージャの総合運動施設であるシウダ・デポルティバ・ホセ・ラモン・シスネロス・パラシオスで英才教育を受けてきた。各カテゴリーで守護神として活躍し、将来のトップチーム定着を嘱望されていたものの、セビージャのファーストチームでは国王杯での1試合に出場したのみにとどまっていた。セカンドチームが所属する2部RFEFでのプレーに限界を感じた彼は、出場機会を求めて2026年8月10日にグラナダCFへの完全移籍を決断した。プレシーズンのオランダ遠征から帰国後にグラナダへ渡り、2029年までの長期契約を交わしている。セビージャの下部組織において、彼は同世代の中で最も将来を嘱望された守護神だった。しかし、トップチームの層の厚さとクラブが直面する厳しい残留争いの中で、若手GKにチャンスが回ってくる機会は極めて限られていた。セカンドチームでの日常に甘んじることなく、過酷な環境へと自ら飛び込む決断を下した彼のメンタリティこそが、今回の鮮烈なデビュー劇を引き寄せたといえる。
移籍決定後もしばらくはベンチを温める日々が続いていたが、チームの成績不振を受けてパチェタ監督がレアル・ソシエダB戦で彼を先発に抜擢した。試合では序盤に2失点を許す苦しい展開となったものの、ペナルティエリア内からの至近距離のシュートを3度防ぐなど、計4つの決定的なセーブを披露した。失点の危機を防ぎ続けたことでチームは息を吹き返し、後半の連続ゴールによる3-2の逆転勝利へと結びついた。左足から繰り出されるビルドアップの正確さや、空中戦での高い集中力を見せつけ、勝利の最大の功労者となった。
この活躍を受け、13歳年上で2部通算219試合の出場実績を誇るラウル・リソアインを控えに追いやり、ブルゴス戦んでも引き続きゴールマウスを守ることが確実視されている。なお、古巣のセビージャは彼の将来的な転売時に発生する移籍金の40%を受け取る権利や、グラナダが1部へ昇格した際のインセンティブを契約に盛り込んでいる。下部組織で大切に育てた大器が他クラブで花開き、元所属クラブにも経済的なリターンをもたらすという現代フットボールの育成モデルとして、彼の今後の活躍には大きな注目が集まっている。(via ElDesmarque)