バレンシアCF

歴史的な本拠地メスタージャがその生涯を終えるラストイヤーの開幕戦。セルタ・ビーゴをホームに迎えて0-0の引き分けとなりましたが、スタジアムはサポーターによる強烈なフロント批判に包まれました。

クラブを長年放置し、十分な投資を行わないオーナーのピーター・リム(Meriton)や、幹部のキアット・リム、ロン・グーレイらに対して、ファンは恒例の「試合開始19分」にスタジアム全体で『ピーター、出て行け』と怒りの大合唱。試合の終盤には、一部サポーターからカルロス・コルベラン監督の辞任を求めるチャントが発生し、それに対して別のスタンドから大音量の口笛(ブーイング)が飛ぶなど、緊迫した空気となりました。

試合は30度を超える猛暑と70%の高湿度という過酷な気候条件で行われ、お互いに運動量を制限する plomizo(非常に重苦しい)な展開となりました。

この中で唯一の光となったのが、カンテラ出身であり、日本期待の19歳、神童佐藤龍之介(Ryunosuke Sato)です。佐藤は1-3-5-2の2シャドー(トップ下)として公式戦先発デビュー。前半10分に、正確無比なロングキックから裏に抜け出し、ダンジューマの決定機(オフサイドの判定でしたが、VARならば得点と認められていた可能性が非常に高いプレー)を演出。中盤での卓越したビジョンとキック精度でチームの攻撃を牽引しました。

しかし後半56分、コルベラン監督が佐藤龍之介をベンチに下げてウマル・サディクを投入した瞬間、メスタージャのスタンドを埋め尽くしたサポーターからは、最も攻撃を牽引していた佐藤の交代に対し、『なぜ佐藤を下げるんだ!』と監督に向かって凄まじい大ブーイングが浴びせられました。

去就の噂に揺れるアタッカーのアルナウト・ダンジューマは、PSVへの移籍を巡って揺れる中、監督に自ら直訴して先発出場。しかし、佐藤の極上パスからの決定機を外したほか、後半にも絶好のチャンスを完全に枠外へと飛ばし、交代時にはファンから拍手とブーイングが二分する悔しいパフォーマンスとなりました。

最終ラインでは、オランダ人ディフェンダーのジャスティン・デ・ハースが前半38分に相手を止めてイエローカードを受け、さらに足首に強い打撃を負ったためハーフタイムで負傷交代。代わって入ったモウクタール・ディアカビは7ヶ月におよぶ大怪我からようやくピッチに復帰しました。また、新戦力のパビル・マフェオも後半途中出場を果たしたものの、周囲との連携に苦しみました。

クラブはさらに、カンテラ育ちのディフェンダーであるルボ・イランソのレアル・サラゴサへの完全移籍を承認。移籍金は発生しないものの、将来的なリセール時の25%の権利、および優先的な買い戻し交渉権を留保する契約を結びました。 (via Superdeporte / ElDesmarque / SPORT / MARCA)

セルタ・ビーゴ

敵地メスタージャでのバレンシア戦を0-0のドローで終えました。クラウディオ・ヒラルデス監督のもと、ポゼッションを56パーセント支配してゲームをコントロールしたものの、攻撃の構築におけるアイデアやラストパスの精度を欠き、決定力を露呈する結果となりました。

この難しいアウェー戦において、アトレティコ・マドリードから電撃移籍したベテランディフェンダーのマルコス・アロンソ、および新戦力のアレイクス・フェバスの二人が、中盤と最終ラインで異次元のパフォーマンスを披露して強固な壁を築きました。マルコス・アロンソは終了間際の88分、エリア手前でパスを受け、左足で放った鋭いコントロールシュートがポストのわずか数センチ外をかすめる決定的なシーンを演出。

また、長期の怪我から復帰したミゲル・ロマンが素晴らしいインテンシティでピッチ中央を制圧。

ヒラルデス監督は、イングランドのプレミアリーグへの移籍の噂が絶えない22歳の右サイドバック、ハビ・ルエダについて、『彼はチームにとって絶対的に不可欠な存在であり、手放すつもりはない』と会見で残留を強くアピールし、後半64分から彼をピッチへと送り出しました。 (via SPORT / Estadio Deportivo / ElDesmarque / MARCA)