ラミン・ヤマル バルサの10番が辿った12歳での異例なる入寮の舞台裏

FCバルセロナのトップチームで背番号10を背負う2007年生まれの19歳スペイン代表FW、ラミン・ヤマルが、かつて12歳という異例の若さでラ・マシアの寮生活に入った経緯が明かされた。元寮長のシャビ・マルティン氏がドキュメンタリー番組内で語り、手厚い生活管理が才能開花を後押ししていた事実が判明している。カタルーニャ州内に両親が居住している少年を寮に受け入れることは極めて珍しく、当時は同年代の入寮者が一人も存在しない特別措置であった。

ラ・トレタから僅か7歳でバルセロナの下部組織に加入したラミン・ヤマルは、幼少期からその破格の才能を高く評価されていた。しかし、12歳を迎えた段階でクラブ首脳陣は、彼の生活環境や習慣を整えることが健やかな成長に不可欠であると判断した。食事の栄養管理や学校の宿題の指導、規則正しいトレーニングや早寝早起きといった基本的な生活リズムを徹底して身につけさせるため、異例となる12歳での入寮が決定された経緯がある。

ドキュメンタリー番組『Revolució 304』に出演したマルティン氏は当時のラミン・ヤマルについて語っている。彼は『年齢のわりに非常に成熟しており、責任感と感謝の気持ちを持った利口な少年だった』と回想した。そのため、寮生活の中でトラブルを起こすこともなく、ピッチ外で見せた観察眼や賢さは現在のプレースタイルにもそのまま反映されているという。

かつてリオネル・メッシが辿ったような人間的および競技的な成長のプロセスと酷似しており、若くしてトップチームの要となった背景には手厚い育成指導が存在していた。ピッチ上での自由で独創的なプレーを支えているのは、規律と感謝を重んじるラ・マシアの教育方針に他ならない。15歳290日でのトップチームデビューを経て世界最高峰の選手へと上り詰めた足跡は、適切な環境整備の成果と言える。

このエピソードが意味するのは、バルセロナのラ・マシアが単なる戦術や技術の指導機関にとどまらず、少年の生活基盤そのものを保護・育成する総合的な教育システムとして機能している事実だ。恵まれた才能だけに依存せず、12歳時点での環境整備によって正しい習慣を植え付けたことが、現在のラミン・ヤマルの安定したパフォーマンスと高いプロ意識を形作っている。世界のトップスターとなった今も、ラ・マシアでの教えが精神的な支柱だ。(via SPORT)