レアル・オビエド

悲願の1部復帰の初戦、本拠地カルロス・タルティエレで行われたグラナダCFとの開幕戦は、緊迫した死闘の末に0-0の引き分けでスタートしました。

この特別な開幕戦のキックオフ直前、スタジアム全体を感動的な熱気が包み込みました。昨シーズン限りで惜しまれつつもスパイクを脱ぐ決断を下したクラブの偉大なレジェンド、サンティ・カソルラ(Santi Cazorla)がピッチに現れ、名誉のファーストキック(saque de honor)を務めました。カソルラは夏の間、『周囲は私が自分で現役引退を決めたと言っているが、決してそうではない。私はまだもう1年ピッチに立って戦う自信も体も備わっていた』と、クラブとの間で引退をめぐる複雑な葛藤があったことを激しく告白していましたが、この日は涙をこらえ、スタンド全体の総立ちでの拍手と「メレンディの名曲」が大音量で響き渡る中、笑顔でサポーターに感謝を伝えました。

試合の前半は、フリアン・カレロ監督率いるオビエドが終始圧倒的なペースでグラナダを自陣へ押し込みました。15分には Jacoboが獲得したフリーキックから、ディフェンダーのダビド・コスタスが決定的なヘディングシュートを放ちましたが、ボールは惜しくもポストのわずか右へ。25分には最前線のクリス・ラモスが右エリアの角から弾丸のようなシュートを放ちましたが、グラナダのGKリゾアインの驚異的なワンハンドセーブに阻まれました。さらに36分、 Nacho Vidalの鋭いグラウンダーのクロスに Reinaが飛び込んでシュートを放ちましたが、軌道上に立っていた味方の Jacoboの体に不運にも当たってしまい、ゴールライン上で掻き出される痛恨の決定機逸となりました。

後半に入るとオビエドは疲労から徐々にトーンダウンし、一転してグラナダの素早いカウンターに晒される展開となりましたが、最後はGKアーロン・エスカンデル(Aarón Escandell)が立ちはだかり、85分に味方のバックパスミスから完全な一対一となった大ピンチを驚異的なセーブで防ぎ切り、勝ち点1を死守しました。

フリアン・カレロ監督は試合後の会見で次のように語り、チームの収穫と課題を語りました。

『前半は非の打ち所がないほど完璧なゲームを支配し、あれだけの決定機を作った。ただ、プレシーズン中の筋肉の疲労や負傷者が多く、特に中盤の底で選手層の薄さが影響して後半に一気にスタミナ切れ(酸素不足)に陥ってしまった。勝てなかったのは非常に悔しいが、これがセグンダの厳しさだ。80分に出場した17歳のエンゾ(Enzo Pérez)は、体格も強く、あの難しい緊迫した展開でもボールを恐れずに素晴らしいインテンシティを示してくれた。負傷者たちは深刻な状態ではなく、Carlosは数日中にトレーニングに復帰する予定だ』(via SPORT)

グラナダCF

パチェタ監督率いるグラナダは、非常に組織的でタフなオビエドのホームに乗り込み、苦しみながらも貴重なアウェイ勝ち点1(0-0)を獲得しました。指揮官はスタメンに今夏獲得したばかりの新戦力を3名起用し、新たなスタイルをテストしました。

前半はオビエドの容赦ないアグレッシブな攻撃に晒され、何度も決定的なピンチを迎えましたが、守護神ラウル・リゾアイン(Raúl Lizoain)が文字通りの「神懸かり的なセーブ」を連発してスタジアムのサポーターを沈黙させ、無失点でハーフタイムを迎えました。後半に入るとパチェタ監督は57分にマルケスとパスクアルの強力なアタッカー陣を投入。これが功を奏して中盤のイニシアチブを握り返し、85分には相手ディフェンスの不用意なバックパスからマルケスが決定的な一対一を迎えましたが、相手GKの果敢な飛び出しに阻まれ、あと一歩で勝利というチャンスを逃しました。

この死闘の終盤に、誰もが肝を冷やす深刻なアクシデントが発生しました。後半70分からピッチに立ち、17歳という若さで念願のプロデビューを果たした期待の新鋭ウインガー、オウェン・エメカ(Owen Emeka)が、空中戦の競り合いで相手DFのフアン・クルスと頭部を激しく衝突。エメカは試合終了のホイッスルと同時にピッチに倒れ込み、激しい眩暈(めまい)と視界が完全にかすむなどの脳震盪(conmoción)の症状を訴えました。

ピッチ上で両チームの医療スタッフによる懸命な応急処置が数分間行われた後、スタジアム内に救急車が直接乗り入れ、エメカはHUCA病院へと緊急搬送されました。クラブの公式発表によると、エメカは幸いにも意識をしっかり取り戻しておりポジティブな回復傾向にありますが、頭部強打による脳震盪の経過観察のため、そのまま緊急入院して精密検査を受けることとなりました。

パチェタ監督は会見で、『エメカは非常に強い衝撃を受けて眩暈と視野のぼやけがあったが、現在は意識もはっきりしており落ち着いている。病院での検査結果を待ちたいが、家族の皆様もどうか安心してください。試合に関しては、前半の苦しい戦いをGKのリゾアインが救ってくれ、後半は選手交代によって我々の狙い通りのアグレッシブな戦いを表現できた。アウェイでの初戦としては、ポジティブに捉えられる勝ち点1だ』と、新体制の進捗に手応えを語りました。(via MARCA)