戦術介入の鬼才テルジッチ:状況に応じて目まぐるしく変化する可変システム

アスレティックの新たな武器として定着しつつあるのが、ピッチ上の状況や時間帯に応じて目まぐるしく形を変える柔軟なシステムと、それを司るテルジッチ監督の卓越した介入能力です。

指揮官は以前から自らの志向を明かしており、ピッチで起きている事象に対して『私はピッチ上の状況に積極的に関与し、戦術を柔軟に変更する監督だ』という強い意志を持って采配を振るっています。この言葉通り、チームは状況に応じた多彩な可変戦術を実践しています。

直近のサン・マメスで行われたアトレティコ・マドリード戦では、1点リードで迎えた終盤に「5-4-1」システムへとスムーズに移行しました。ユーリ・ベルチチェを3枚目のセンターバックへとスライドさせ、若いヨハネコを左サイドバックに配置。その前方にはサンセを置き、最前線にゴルカ・グルセタを配置してアトレティコの攻撃をシャットアウトし、見事に逃げ切りました。

また、1週間前のセルタ戦では、試合中に基本布陣の「4-2-3-1」から、より一貫性と安定感のある「4-1-4-1」へとシフトしました。この変更により、アスレティックの息苦しいほどの連動したハイプレスが完全に機能し、セルタはプレッシャーを回避できずに自陣に釘付けされ、前半だけで0-2というリードを奪う原動力となりました。

さらに、こうした戦術介入の姿勢は開幕直後から徹底されていました。セビージャとの開幕戦では、前半11分にユーリが退場するという不測の事態に陥りましたが、10人になった後もテルジッチ監督は数分ごとにシステムを微調整し、数的不利での最適な戦い方を必死に模索しました。続くキャンプ・ノウでのバルセロナ戦でも、最初に用意したゲームプランに固執することなく、試合の展開を見ながら素早く陣形を変更しました。

驚くべきは、これほど激しい可変戦術とハードなハイプレスを繰り返しているにもかかわらず、選手たちが試合終盤になっても全く疲労の色を見せない点です。開幕のセビージャ戦で80分以上を10人で戦い抜いた際も、ピッチ上では数的不利を微塵も感じさせない驚異的なフィジカルを示しました。こうした徹底したフィジカル管理と、臨機応変なシステム可変が合わさることで、新生アスレティックの最大の強みが形成されています。

(via Mundo Deportivo)