ヴィニシウスの不調とピッチの緊張
開幕3連勝と最高のスタートを切ったレアル・マドリードにおいて、キリアン・エムバペ(3試合4ゴール)やジュード・ベリンガム(3試合2ゴール2アシスト)がまばゆい輝きを放つ中、もう一人の主役であるヴィニシウスの調子が上がっていません。
3試合の中で得点とアシスト自体は記録しているものの、彼本来の持ち味である圧倒的なキレを欠き、得意のドリブル突破で相手ディフェンダーを剥がす場面が極端に減少しています。この不調はベルナベウの厳しいサポーターの目をごまかすことはできず、ホーム開幕戦となったレアル・ソシエダ戦(4-1で勝利)では、プレーに精彩を欠くヴィニシウスやチームに対し、スタジアムから容赦のないブーイングが浴びせられました。
この状況に対し、モウリーニョ監督は冷静な姿勢を貫いています。『このクラブが背負う長い歴史が、ファンに極めて高い要求をさせる。レアル・マドリードには常に世界最高のタレントとチームがあるが、人々はさらにその上を望むものだ。サポーターでいることと、実際にピッチで戦う選手や指揮をとる監督でいることは全くの別物だ。彼らはお金を払ってスタジアムに来ており、喜びや不満といった感情を表現する権利がある。私たちはそうした困難や批判を前にしても、常に冷静さを保って対応できるからこそ、この立場に立っているのだ』とサポーターの批判を真っ向から受け止めました。
その一方で、モウリーニョはベンチに下がるヴィニシウスを強く抱きしめ、深い信頼を示すジェスチャーを欠かしません。かつてベンフィカの監督を務めていた時代には、ヴィニシウスの得点後のダンスなどのパフォーマンスを批判していたポルトガル人指揮官ですが、今では手のひらを返し、『今のヴィニは私のものだ』と公言し、完全な庇護者として絶対の信頼を寄せています。ヴィニシウスがかつての無双状態を取り戻すための闘いは、今も続いています。(via Mundo Deportivo)
因縁の再燃
かつてバルセロナの会長選に立候補し、元理事を務めたトニ・フレイシャ氏が、人気ラジオ番組に出演し、レアル・マドリードの監督に復帰したモウリーニョに対する痛烈な皮肉を口にしました。
フレイシャ氏は、ピッチ内外で落ち着いた振る舞いを見せている新しいモウリーニョについて問われると、以下のように語りました。『いやあ、モウリーニョは今のところ非常によくやっているんじゃないか?誰も彼に文句は言えないだろう。今のところ、彼はまだ誰の目にも指を突っ込んでいない(笑)。まあ、彼がマドリーに到着してすぐに審判買収のネグレイラ事件について言及したのは、きっと彼の契約書に「ネグレイラについて語ること」という条項が含まれていたからだろう。そこからすべてが始まっているからね』と語り、宿敵の復帰を歓迎しつつもチクリと刺しました。これは、2011年8月のクラシコでの激しい乱闘の際、モウリーニョが当時バルサの副監督だった亡きティト・ビラノバ氏の目に指を突き刺した、スペインサッカー史に残る悪名高い醜聞を今になって蒸し返したものです。
モウリーニョが復帰早々に司法とバルサへの批判を展開した「ネグレイラ事件」に対する実際の発言は以下のようなものでした。『ネグレイラ事件は現在、司法の手にある。司法がどのような判断を下すか見守るしかない。当時から何かおかしな気配は感じていたが、その名前も正体も知らなかった。しかし、数年経った今、それが単なる私の気のせいではなく、実際に不審な動きがあったことが明らかになった。ただ一つ奇妙に思うのは、司法の対応の遅さだ。イタリアであれば、かつてのカルチョポリのように迅速な処分が即座に下されていただろう』。(via MARCA)