判定への大いなる疑問

この試合の行方を決定づけ、今もなお大きな議論の的となっているのが、61分に起きたオマル・エル・ヒラリの幻のゴールシーンです。

ハビ・エルナンデスが左サイドから供給した高精度のクロスを、相手GKがパンチングでクリア。そのこぼれ球をペナルティエリア外で拾ったエル・ヒラリが、目の覚めるような右足のダイレクトハーフボレーを放ちました。低く鋭いシュートはネットを揺らし、スタジアムは熱狂の渦に包まれましたが、VAR室から主審のセスマ・エスピノーサへ交信が入ります。

主審がピッチ脇のモニターでオンフィールドレビューを行った結果、直前に投入されたばかりのエスパニョールのFWマルコス・フェルナンデスがオフサイドポジションにおり、シュートの軌道上で相手GKヴラホディモスの動きを制限し、さらにゴールライン上でクリアを試みようとした相手DFカストリンの視界を遮ってプレーに関与したと見なされ、得点は取り消されました。

この厳しい裁定に、マノロ・ゴンサレス監督は試合後のプレスカンファレンスで大きな疑問を呈しました。

『誰も何が起きたのか、なぜオフサイドなのかを正確には理解できていない。もはや、何がオフサイドで何がそうでないのかが全く分からないレベルに達している。基準を統一するべきだ』と語り、週ごとに判定基準が変化している現状を非難しました。

『オマルのあの素晴らしいゴールで先制していれば、試合の主導権を完全に握ることができた。相手はラインを上げて攻撃に出ざるを得なくなり、我々にとって圧倒的に有利な展開になっていただけに、本当に悔やまれる』と、この判定が試合の運命を大きく変えたと指摘しました。

判定に関与したとされるマルコス・フェルナンデスも不満を漏らしています。

『自分はあの時、その場に立ち止まっており、極力プレーに影響を与えないように努めていた。カストリンの視界を塞ぐような真似は決してしていないと思う』と自身の無実を主張し、この不可解な判定が試合全体の展開を狂わせたと振り返りました。(via SPORT)