UD Las Palmas

UDラス・パルマスは、クラブの深刻な過渡期と世代交代の波の中にいます。今週土曜日の午後15時15分からJP Financial Estadioで行われるカディスCF戦において、22歳の生え抜きDFフアンマ・"タルザン"・エルソグが、自身初の快挙となる「5試合連続での公式戦スタメン出場」をかけてピッチに立ちます。昨季、前監督のルイス・ガルシア・フェルナンデス体制下(最終的に5位、昇格プレーオフ準決勝でマラガに敗退)から、デ・ラ・バレーラ監督率いる新体制へと移行したラス・パルマス。現在チームは開幕4試合で2勝1分1敗の勝ち点7を獲得し、暫定9位につけています。昨季の同時期は1勝2分1敗の勝ち点5にとどまっていたため、ピッチ上での勝ち点獲得ペースは向上していますが、スタジアムの観客動員数は昨季の41,703人から今季は35,913人へと減少。年間シートホルダー数がクラブ史上最高の25,006人(昨季より約2,000人増)を記録した一方で、観戦を控えるファンの存在が浮き彫りとなっています。

背景にあるのは、昨季の降格に伴う激しい経済的転落です。LALIGAが保証する降格初年度のセーフティネット(降格補償金)の適用期間が切れたため、クラブの許容支出枠(サラリーキャップ)は激減。2025年夏の移籍市場閉幕時に1,330万ユーロ(のちに1,510万ユーロまで増加)を誇っていた予算上限は、現在、監督・スタッフ陣を含むチーム全体でわずか500万ユーロ強にまで制限されています。これによりチーム全体の市場価値も、前守護神ディンコ・ホルカシュ(中東へ450万ユーロで売却)、ミカ・マルモル、バルシア、アマトゥッチらを擁していた昨季の4,430万ユーロから、今季は2,970万ユーロにまで急落しました。

この厳しい財政難を背景に、チームは「カンテラ(下部組織)最優先」のアイデンティティへ完全に回帰しています。前監督ルイス・ガルシアが43試合の指揮の中でカンテラ出身のイバン・メディナにわずか3分間しか出場機会を与えなかったのに対し、デ・ラ・バレーラ監督は今季すでに起用した20名のうち9名に地元の若手を抜擢。開幕戦では16歳のラファ・クルスとエリアス・ロメロを電撃デビューさせ、直近のレガネス戦ではバレンティン・ペッツォレージ、フアンマ・エルソグ、アレックス・スアレス、キリアン・ロドリゲス、イニャキ・ゴンサレス、サンドロ・ラミレス、ジェフテ・ベタンコールという、アネクソ(下部組織練習場)育ちの「メイド・イン・カナリア」の選手7名をスターティングメンバーに並べました。

さらに、現在のチームは深刻な「負傷・離脱の嵐」に見舞われています。マービン・パーク、ヴィティ・ロサダ、オポク、エドワルド・セデーニョ、アレ・ガルシア、セルヒオ・ルイス、ヘレ・レコビタの7名が負傷離脱しており、ヘセ・ロドリゲスが出場停止。加えて、守護神のチュリピは足首に痛み止めの注射を打って強行出場を続けており、新戦力のイバン・ハイメ、エンリケ・クレメンテも満身創痍のコンディションです。しかし、この満身創痍の逆境こそが、エルソグら若き闘士たちを奮い立たせる原動力となっています。エルソグはビルドアップ技術の不足を卓越した対人戦の強さとヘディングの正確性、そして『不屈の闘志』でカバーしており、レガネス戦ではアレックス・スアレスと共に前代表主将のモラタを完璧に封じ込めて見せました。カディスとの大一番に向け、カナリア諸島が誇る新生代のディフェンスリーダーがその存在感を証明しようとしています。(via SPORT)

CD Leganés

今夏のセグンダ移籍市場において、スペイン全土に最大の衝撃と熱狂をもたらしたのがCDレガネスによる元スペイン代表FWアルバロ・モラタ(33歳)の獲得でした。ミランからコモへ移籍し、さらにガラタサライなどヨーロッパの主要クラブを渡り歩いてきたモラタは、今季終了までのレンタル契約でレガネスへ電撃加入。これにより彼はレアル・マドリード、アトレティコ・マドリード、レガネス、ヘタフェというマドリード州の主要4クラブすべてでプレーした歴史上極めて稀なキャリアを持つことになります。モラタは出演したラジオ番組『El Larguero』で、今回の移籍の真意と、スペイン代表に対する複雑な胸中を赤裸々に告白しました。

モラタは、チャンピオンズリーグ出場チームを含むヨーロッパの数々のエリートクラブからのオファーを拒絶し、あえて2部リーグのレガネスを選んだことについて次のように語っています。

『とても幸せだ。クラブと経営陣による非常に強い意気込みを感じる素晴らしいプロジェクトだ。自分がレガネスにサインして以来、数多くのプロサッカー選手たちがこのクラブに関心を示し、僕に状況を尋ねてくるようになった。ここまでのメディア的な反響は自分でも予想していなかったが、クラブの運営手法や働く人々、そしてスタジアムに漂う熱狂的な雰囲気を心から愛している』

単に地元マドリードに戻り、引退に向けて実家に近い場所で過ごしたかっただけではないかと訊かれた彼は、その見方を毅然と否定しました。

『明らかにノーだ。本当にエキサイティングなプロジェクトに惹かれたからこそ、この勇敢な決断を下したんだ。キャリアを終えるにあたって、特定のクラブで20点や30点のゴールを挙げたとしても、僕のこれまでの人生や評価は変わらない。しかし、レガネスというクラブと共に戦い、彼らをLALIGA EA Sports(1部リーグ)に昇格させることができれば、それは私の人生を劇的に変える挑戦になる。これが僕にとってのチャンピオンズリーグなんだ。自宅にいたいからここに来たのではない。このプロジェクトに骨を埋める覚悟だし、クラブがどれだけ自分を必要としているかを熱意を持って示してくれたからこそ、ここにいる。ここに来てから、キャリアの最初の日であるかのように新鮮な気持ちでフットボールを楽しめている。数年前なら億劫だったカナリア諸島への長い遠征の移動でさえ、日常のささやかな喜びとして楽しむことができた』

さらに、自身の不選出となった2026年ワールドカップを終えたスペイン代表、およびデ・ラ・フエンテ監督とのやり取りについても、本音をカギ括弧の中に吐露しています。

『ワールドカップにはもちろん、死ぬほど行きたかった。しかし、監督から事前にリストから外れるという電話連絡をもらったとき、その配慮に心から感謝したし、決断を100%理解していると伝えてチームの成功を祈った。人間だから当然最後まで希望は持っていたし、自分が入ることでチームの雰囲気を盛り上げ、良いダイナミクスを作って貢献できる自信はあった。だが、それと同時に監督にとっては、自分がいない方が大会をはるかにやりやすかっただろうことも理解している。もし僕が代表に選ばれていたら、開幕と同時に「なぜモラタがまだそこにいるのか」と世間から激しい批判を浴び、チームの周囲に不必要な雑音をまき散らしていたはずだ。その余計なノイズを避けることがチームにとって最善の選択だった。代わりに選ばれたボルハ(・イグレシアス)や他のフォワードたちも本当に代表に値する活躍を見せていたし、オヤルサバルやフェランの素晴らしい能力は僕が一番よく知っている。フェランが、自分が決めたかったワールドカップ優勝決定ゴールを決めてくれたときは、テレビの前で自分のことのように叫んで喜んだよ』

また、バルセロナでのロドリの活躍についても触れ、『もし賭けをするなら、彼がバルサに移籍することに全財産を賭けていただろう。ペドリや fermin との相性が悪いなどというのは全くのナンセンスで、彼らが並び立てば驚異的なショーを見せるのは目に見えていた』と言及。さらに、レアル・マドリードに敗れた古巣アトレティコについてジョゼ・モウリーニョ監督が放った強烈なコメントに対しても『いちフットボールファンとして、あのエンターテインメント性と毒のある会見を大いに楽しませてもらった。アトレティコがリーグを制することを願っているし、苦しんでいるフリアン・アルバレスが早く笑顔を取り戻して最高のプレーを見せてくれることを祈っている』と私見を語りました。(via SPORT / MARCA)