ロッカールームの規律回復と情報漏洩との闘い チュアメニとバルベルデの衝突を乗り越えて

昨シーズンのマドリードのロッカールームは、チュアメニとフェデ・バルベルデが練習場で衝突し、クラブ史上最高額の「50万ユーロ」という超巨額の罰金処分を科された事件を筆頭に、メディアへの内部情報のリークが日常化し、規律が完全に崩壊した火薬庫と化していました。

この乱れた規律を完全に回復させるため、モウリーニョ監督は「非交渉的(交渉の余地なき)」厳格な常識ルールを選手たちに提示しました。記者会見において、モウリーニョ監督は自身のルールについてこのように明言しました。

『我々は、どのような小さなことでも、決して妥協してはならない非交渉的な原則を築き上げた。練習開始の5分前ではなく、必ず「1時間前」に施設に到着すること。これはプロフットボール選手として当然の常識だ。栄養士の管理のもとで朝食をとり、怪我の予防のために毎日欠かさずジムに入ること。これらはすべて自分自身のためであり、チーム全体の利益のためだ。私はチュアメニとバルベルデの問題をすべて把握しているが、初日からその話をすることは避けた。なぜなら、ピッチでの二人は最初から極めて自然に、プロフェッショナルとして互いにリスペクトを持って協力し合っていたからだ。過去のいざこざは、私の前では存在しない。しかし、今後もしロッカールームの規律を乱す者が現れたなら、私の下す決断は極めてシンプルかつ冷酷なもの(排除)になるだろう』。

かつて自身の第一次政権時に「内通者(トポ)」を巡って激しい対立を繰り広げた歴史を持つモウリーニョ監督。記者から開幕戦の先発メンバーについて問われると、不敵な笑みを浮かべて次のように牽制しました。

『先発メンバーが気になるか? では、君たちの中で誰が最も優れた情報源を持っているか見ものだな。選手たちは全員、自分が明日先発するかどうかをすでに知っている。私はスタメンを隠すような真似はしない。あと数時間もすれば、君たちの耳にも情報が届くだろうが、私自身がここでお喋りをして教えることは絶対にない』。 (via SPORT / MARCA)

新戦力マーク・ククレジャが明かす「モウリーニョ流」の超人的な練習強度とロナウドの鏡

チェルシーから5500万ユーロという大金で、今夏のディフェンスラインの目玉として完全移籍加入したスペイン代表左サイドバック、マーク・ククレジャが、白い巨人での過酷な練習強度、およびモウリーニョ監督の求める妥協なきアスリート基準について語りました。

ククレジャはインタビューに対し、指揮官の厳しいアプローチについてこのように明かしました。

『モウリーニョ監督は、私たちに対して常に、クリスティアーノ・ロナウドのようにストイックに自らを鍛え上げることを要求している。彼は練習のあらゆる場面において、今でもクリスティアーノを「マドリードの選手が体現すべきプロ意識の完璧な鏡」として引き合いに出し、私たちを極限まで追い込んでくるのだ。ピッチの至近距離で接するモウリーニョ監督は、私に凄まじい自信と、同時に深い心の落ち着きを与えてくれる。ピッチに入れば自分たちの力をすべて解放し、とにかくフットボールを楽しんで、全員の目標であるタイトル奪還を成し遂げようと語りかけてくれる。世界最高のクラブであるレアル・マドリードの白いユニフォームに袖を通すことは、私のキャリアにおけるこれまでの血のにじむような努力のすべてが報われた最高の栄誉であり、特権だと感じている』。 (via SPORT / MARCA)

右サイドバックの熾烈な先発争い ドゥムフリース先発予想とアーノルドの戦術的インサイド可変プラン

エスパニョールとの開幕戦を前に、マドリードの右サイドバックのスターティングメンバーを巡る、世界最高峰の二大プレーヤーによる熾烈な先発争いが大きな注目を集めています。

最新の戦術予測によると、今夏インテルから獲得したオランダ代表DFデゼル・ドゥムフリースが、事前の大本命であったイングランド代表DFトレント・アレクサンダー・アーノルドをプレシーズン中の圧倒的なアピールによって押し退け、先発の座を掴み取る可能性が極めて濃厚となっています。

二人の今夏のプレシーズンにおけるスタッツは驚くほど拮抗しています。アーノルドの出場時間が「241分」であったのに対し、ドゥムフリースは「240分」とわずか1分差。先発起用回数においてもドゥムフリースが3試合、アーノルドが2試合と、モウリーニョ監督は二人の実力を完璧にイーブンな状態で見極めてきました。

ドゥムフリースは、オランダ人特有の圧倒的なフィジカルパワー、ピッチを縦に切り裂く爆発的な走力、そしてエリア内に侵入して自らゴールを陥れる高い攻撃のセンスを練習から存分に披露し、指揮官の信頼を勝ち取りました。

一方、今回の先発から外れる見込みのアーノルドについて、モウリーニョ監督が信頼を失ったわけでは決してありません。モウリーニョ監督はアーノルドの持つ唯一無二の長所、すなわち「ピッチの中央に入り込んで中盤から極上のゲームメイクを行う」インサイド・ロールとしての実力を高く評価しています。

これまでの練習試合においても、ドゥムフリースを右ウイング(攻撃的ハーフ)として一列前に配置し、アーノルドを本来の右サイドバックとして同時に120分間にわたり共存させるなど、モウリーニョ監督は『アーノルドの正確無比な長距離パスや視野の広さを生かして、左サイドのヴィニシウスやエムバペ、ディオマンデへ一気にサイドチェンジを行う』という、中盤の絶対的な配給基地としての起用法を確立しつつあります。エリート同士の火花を散らすバトルは、明日ついに最初の決着を迎えます。 (via SPORT)