「9番不在」に立ち向かうラフィーニャの驚異的スタッツと偽9番の歴史的系譜
レヴァンドフスキやフェラン・トーレスの退団とジュリアン・アルバレス獲得の難航により、バルサが擁する純粋な9番は現在エジプト出身の若手ハムザ・アブデルカリムのみとなっています。しかし、フリック監督がアスレティック戦などでラフィーニャを「9番(偽9番)」として起用したことで、チームはむしろ攻撃の爆発力を高めています。
ラフィーニャが9番として起用された場合のスタッツは驚異的です。1試合平均のボール関与回数は28回に達し、前シーズンに大ベテランのレヴァンドフスキが記録した平均18回よりも10回も多くなっています。さらに、スペースへのスプリント回数は1試合平均22回を記録(レヴァンドフスキの晩年は平均13回)。これにより、チーム全体のビルドアップを劇的に流動化させています。
フリック・バルサの戦術は、ジェラール・マルティン、パウ・クバルシ、エリック・ガルシアの3枚でのビルドアップを軸とし、アンカーのベルナル、自由度の高いインサイドのペドリ、トップ下のフェルミンが3つの異なる高さで中盤を形成します。また攻撃時、シャビ・エスパルトがインサイドに入り、アンソニー・ゴードンが幅を取る形をとります。ラフィーニャが下がってゲームメイクを助けることで、相手ディフェンスはポジションを見失い、バルサは決定機を量産。実際、開幕2試合でのゴール期待値(xG)は4.38(エルチェ戦)と4.23(アスレティック戦)という凄まじい数値を叩き出しています。
歴史的に見ても、リバープレートの伝説的な攻撃陣「ラ・マキナ」(ペデルネラが偽9番)、1954年のマジック・マジャール(ハンガリー代表のヒデクチ)、クライフのドリームチーム(ラウドルップ起用)、ペップ・グアルディオラ時代のバルサ(メッシ起用)、2012年ユーロを制したスペイン代表(セスク起用)、そして直近のマンチェスター・シティやルイス・エンリケ率いるPSG(デンベレを中央で起用)など、純粋なストライカーなしで世界の頂点を極めた伝説的チームは数多く存在します。フリック・バルサもこの系譜に連なるだけの高いポテンシャルを証明しつつあります。 (via Mundo Deportivo)