1988年クライフ監督デビュー戦を阻んだ堅守の歴史

クラブの歴史に刻まれた伝説の一戦が、今再び注目を集めています。1988-89シーズンのリーガ・エスパニョーラは、1988年9月3日にカンプ・ノウでのバルセロナ・ダービーで幕を開けました。この一戦は、あのヨハン・クライフがバルセロナの監督として初めて公式戦の指揮を執る歴史的な夜であり、スタジアムには8万5000人もの大観衆が詰めかけ、高名な歌手ジュリオ・イグレシアスも貴賓席から戦況を見守っていました。

当時エスパニョールを率いていたハビエル・クレメンテ監督は、カンプ・ノウのピッチで徹底的な超守備的戦術を展開。エスパニョールの守護神トーマス・ヌコノが驚異的なセーブを連発し、バルサの猛攻をことごとく阻み続けました。バルサは1時間以上にわたりゴールをこじ開けることができずに大苦戦を強いられました。

均衡が破れたのは62分、バルサのミラからの鋭い縦パスに抜け出したチキ・ベギリスタインが、エスパニョール守備陣のオフサイドトラップのミスを突き、ヌコノから先制ゴールを奪いました。エスパニョールの選手たちはオフサイドを激しく主張したものの判定は覆りませんでした。のちにベギリスタインは『最もポジティブなのは自分が得点したことではなく、勝利できたこと、良いスタートを切り、何よりもチームとしてのまとまりを示せたことだ』と当時を振り返っています。

そのわずか5分後、バルサの流麗な攻撃からペナルティエリア内に侵入したロベルトを、エスパニョールのディフェンダーであるイニャキが後ろから倒して決定的なペナルティキックを与えてしまいます。ロベルト自身が放った強烈なキックはヌコノの手に触れたものの、そのままネットを揺らし、2-0でエスパニョールは敗北。結果的にクライフの初陣に華を添える形となりました。 (via Mundo Deportivo)