Kiat Lim会長の初現地観戦とファンの猛反発:裏口脱出劇とカニサレスの叫び

この試合は、2025年3月に会長に就任したキアット・リム氏が、就任後初めてメスタージャの公式戦を現地で観戦する日となりました。キアット・リム会長は午前中にプライベートジェットでバレンシアに到着し、選手たちのバスに同乗してスタジアム入りしました。VIP席ではバルセロナのジョアン・ラポルタ会長と笑顔で談笑する姿も見られましたが、スタジアムを取り巻くサポーターたちの怒りは限界を超えていました。

サポーター団体が企画した、クラブ創設年にちなむ「19分間の入場ボイコット」には約500人しか集まらずボイコット自体は限定的(スタジアムは47,319人で満員近く)でしたが、スタジアムの外からは『メスタージャよ、目を覚ませ、こんなものはゴミだ!』という抗議の声が響き渡りました。試合が始まるとスタジアム内では「ピーター(リム)、出て行け」や「コルベラン(監督)辞任」の怒号が吹き荒れました。試合後には、怒り狂った約2000人から2500人のファンがスエシア通りのメインゲート前に集結し、警察の厳しいバリケードを前に「お前らはここから出られない」「メルセナリオス(金目当ての傭兵ども)」などの激しい罵声を浴びせました。

キアット・リム会長やCEOのロン・グーリー氏、ゼネラル・マネージャーのハビエル・ソリス氏らは、この猛抗議から逃れるため、裏口であるドクトール・フアン・レグラ通りから逃げるようにスタジアムを去り、その姿勢はメディアやファンから強く非難されています。

元バレンシアの名GKであるサンティアゴ・カニサレス氏も、この深刻な事態にラジオ放送で激しい危機感を表明しました。

カニサレス氏は『バレンシアは瀕死の重傷を負っています。ピーター・リムを追い出すためには、まずこのクラブを買収したいという意思を持つ誰かが現れなければなりません。どれほど苦しみ、恥ずかしい思いをすると分かっていても、4万人もの人々がメスタージャに足を運ぶように、バレンシアは企業として極めて魅力的なはずです。しかし、リムは1年以上前に名乗り出た買い手の提案すら無視してきました。どうすれば売却を決意させられるでしょうか。それはサポーターの社会的な圧力しかありません。政治家たちは動こうとしませんでした。今や、サポーターの力だけがバレンシアを救えるのです。問題は勝ち点3を失ったことではなく、もっと根深いものです。スタジアムを完全に、そして継続的に空っぽにするような徹底的なボイコットを行えば、少なくとも経営陣に恥をかかせることができるでしょう。ピーター・リムがチームの現状を知っているのか、試合を見ているのかさえ分かりません』と語り、サポーターによる社会的な圧力での抗議を訴えました。

(via SPORT / Superdeporte / Mundo Deportivo)